令和5年度(2023年度)第1回北海道障がい者施策推進審議会意思疎通支援部会 議事録 にち時:令和5年(2023年)7月25日(火)18時00分~19時10分 場しょ:北海道りつ道民活動センター(かでる2 7 710会議室) 出席委員:橋本委員、小嶋委員、越智委員、中川委員、島委員、澤口委員、沖村委員、樋口委員、亀かわ委員、松井委員、じんのう委員、渋谷委員、関屋委員、井坂委員 欠席委員:池田委員、大西委員 事務局:北海道保健福祉部福祉局障がい者保健福祉課 徳た課長、菊池主幹、長多係長、鈴木主任、中川主事 【事務局 菊池】 定刻より早いですが、委員の皆様全員おそろいですので、令和5年度第1回北海道障がい者施策推進審議会意思疎通支援部会を開会いたします。本日、司会を務めます菊池でございます。どうぞよろしくお願いします。本日は手話通訳、要約筆記、UDトーク、通訳・介助員の方々に情報保障をお願いしております。マイクを使用しますので、発言される場合は、挙手をしていただき、マイクがお手元に届き次第、ご発言いただきますようお願いします。また発言に際しては、初めにお名前をおっしゃってください。それでは、開会にあたりまして、障がい者保健福祉課長徳たよりご挨拶申し上げます。 【事務局 徳た】 障がい者保健福祉課長の徳たです。よろしくお願いします。それでは、意思疎通支援部会の開会に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。皆様には日頃から本どうの障がい者施策の、推進につきまして、格別のご支援とご協力をいただいておりますことに、この場を借りて深くお礼を申し上げます。また今日はお忙しい中、そして大変暑い中お越しいただきましてありがとうございます。 さて本部会におきましてご検討いただき制定をいたしました、北海道意思疎通支援条例と北海道手話言語条例ですが、早いもので制定から5年が経ちました。この間、どうにおいてはインターネットや各種イベントなどにおいて、様々な意思疎通手段があることや、手話が言語であることなどについて、道民の皆様への理解促進や普及啓発を行いますとともに、意思疎通支援者の養成の推進など、障がいのある方の意思疎通支援施策に取り組んでまいりました。引き続き障がいの特性に応じた配慮や、情報保障などが当たり前になる誰もが暮らしやすい共生社会の実現に向けまして、一層の取り組みを進めていきたいと考えておりますので、ご理解ご協力をよろしくお願いします。また今回の意思疎通支援部会でございますが、仮称ではありますが第3期の北海道障がい者基本計画、第7期の北海道障がい福祉計画の策定についてご協議いただきたいと考えておりますので、皆様には忌憚のないご意見をいただきますようお願い申し上げまして、挨拶といたします。今日はどうぞよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 事務局の菊池です。次に、今回、一斉改選後最初の部会でありまして、新たに委員になられたかたもいらっしゃいますので、本日ご出席の委員の皆様のご紹介と、会場の状況を説明させていただきます。まず、入り口手前側から沖村委員です。ただいまマイクをお渡ししますので、一言お願いします。 【沖村委員】 皆さんこんばんは。NPO法人札幌盲ろうしゃ福祉協会の沖村です。当協会は昨年、休眠預金活動助成きんを受けて、三つの事業を進めています。一つは、盲ろうしゃの掘り起こし事業です。道内各地で孤立している盲ろうしゃと繋がるような取り組みを進めています。情報があれば、道内どこへでも訪問できる体制を整えました。二つ目は、今年1月に、盲ろうしゃ向け、同行援護事業所を開所いたしました。事業所めいは、北海道札幌盲ろうしゃ支援センターです。支援センターでは、当会独自の事業として相談窓口を設置いたしました。三つ目は、盲ろうしゃは視覚と聴覚の障がいが進行すると、コミュニケーション方法が変わるだけでなく、情報を入手することがとても難しくなります。そのため、携帯電話やパソコンに変わる触覚を活用して、情報にアクセスできる機器を購入しました。その操作方法等の講習会を今年度から開催する予定です。道内の孤立している盲ろうしゃと繋がるように皆様のご協力をいただきながら、活動を進めていきます。本日はどうぞよろしくお願いします。以上です。 【事務局 菊池】 これから、マイクを順にお渡ししていきます。次に、島委員です。一言お願いします。 【島委員】 島でございます。本日は皆様と一緒にこのような場でリアルに対面でお会いし、話し合いができることを非常に嬉しく思っております。私は、北海道視覚障害者福祉連合会というところから参加させていただいております。今日あった、この部会にも関係があるだろうと思う事案を一つお話させていただきます。当事務局に、ある大学病院のソーシャルワーカーさんから相談の電話が、今日ありました。その方が相談された内容は、患者さんが難病により片目を摘出して、片目に義眼を入れるというケースでした。そこで、精神をわずらい、その精神科を担当するソーシャルワーカーさんから、その患者さんへどのような支援をしたらいいだろうかという相談が、どう視連の方に来ました。そこで私達のネットワークで繋いで、最終的に眼科医会ですとか、学会、ロービジョンの学会というのがあるのですが、そういうところのスマートサイトのネットワークを紹介することにするわけですけれども、そもそも、そのある病院の科の縦割りがそこの背景にありまして、精神科と眼科は、同じ大学病院の中にあるにもかかわらず、直接私の方にそういう相談が来るということが、そもそも障がいの種別を超えたネットワークの不足を表しているなというふうに感じているところです。そういうところからも、この部会では、種別、特性が違ういろんな人たちが共に一堂にかいして、一つの目標に向かって進んでいく、この姿がまさにこれからの社会に一番求められていることだなっていうふうに思っております。5年も経ったこの条例もしかりでありまして、手話だけではなくて、また、コミュニケーションというくくりだけではなくて、手話の条例とともに、横並びでコミュニケーションの条例が制定されたこと、これは非常に喜ばしく、私も思っているところです。私は函館から来ている者ですけれども、函館にはまだ同条例が制定されておりません。今年は首長が変わりましたので、市長選がありましたので、ぜひ函館市でも同じように二本立てのコミュニケーション条例と手話言語条例を制定したいというふうに強く思っております。いや、実現させます、ということを、お誓いさせていただいて、挨拶と代えさせてもらいます。失礼しました。 【事務局 菊池】 続きまして、右に井坂委員でございます。 【井坂委員】 赤十字点字図書センターの井坂といいます。本日もこの会議に出席させていただき、ありがとうございます。また委員の皆様がたには、いろいろ日頃お世話になっておりますことをこの場を借りてお礼申し上げます。私共点字図書センターは、目の見えづらいかたに対する図書の貸し出しをおこなっております。当センターは、このかでるの5階にございまして、こちらの方で各ボランティアの皆さん方と一緒に活動を展開しております。今回の会議の中でいろいろまた勉強させていただきますが、第6期の北海道障がい者福祉計画における読書バリアフリーの推進ということに基づきまして、私共点字図書センターにおきましても、各点字図書、録音図書の製作並びにその製作に携わる奉仕員の育成に尽力しているところでございます。また、みなさまがたにはいろいろご指導をいただきたいと思いますので、私どもの方にいろいろご意見を賜りたいと思っております。本日はどうぞよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 次に、亀かわ委員です。よろしくお願いします。 【亀かわ委員】 北海道社会福祉協議会の亀かわと申します。事務所はこの3階でございまして、私は権利擁護支援部というところにおります。成年後見制度とか、あるいは日常生活自立支援事業などの担当をしているところでございます。本日はどうぞよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 続いて小嶋委員です。よろしくお願いします。 【小嶋委員】 皆様こんにちは。札幌大学の小嶋義勝といいます。よろしくお願いします。昔は、特別支援学校で教員をしていました。ろう学校にもいました。また、私の母は視覚障がいです。家族の立場としてもいろいろお話ができるかなと思っています。皆さんと一緒に、いろいろ考えていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 松井委員です。どうぞよろしくお願いします。 【松井委員】 北海道手話通訳士会の松井です。手話通訳士会は全国組織でありまして、北海道手話通訳士会は、全国の法人の北海道支部という立場でもあります。手話通訳士会の手話通訳学会というものも設けておりまして、手話を言語として研究するというのと、あと手話通訳士の活動の場、政見が絡むところがテレビによく映るようになりましたが、その現場にいるのに、画面からは一瞬で消えて映らなくなってしまうという状況がまだあります。手話通訳士の数を増やすということ、さらに手話通訳士の仕事の場所も増やしていく、そうしないと新しい人たちが増えていかないなということも考えながら活動をしているところでございます。運動団体とも一緒に様々な活動をしているところですので、またよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 澤口委員です。よろしくお願いします。 【澤口委員】 北海道身体障害者福祉協会、事務局長の澤口と申します。お世話になっております。私共の協会では、盲ろうしゃの通訳・介助員の養成講座ですとか、通訳・介助員の派遣事業などを北海道から委託を受け、実施をしているところです。部会において、様々なことがこれから協議されるということですので、いろいろ勉強しながらですね、進めさせていただきたいなというふうに思っていますので、どうぞよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 越智委員です。よろしくお願いします。 【越智委員】 皆様、初めまして。私、公益社団法人北海道ろうあ連盟理事の越智と申します。よろしくお願いします。ぜん担当から交代して今回初めて参加いたしました。状況がわからないことがたくさんありますので、皆さんと一緒に考えながら、良いふうにしていきたいと思っております。よろしくお願いします。 コロナかの間、知事会見のテレビを見ていましたが、残念ながら記者の質問のときに手話通訳がついていない、字幕もないという状況で、それも含めて、情報保障がないという状況がありましたので、その辺も一緒に考えていきたいと思っております。もう一つ、手話通訳者、北海道は広いですけれども、人数が足りない状況です。そして高齢化しております。若い手話通訳者の養成が緊急に必要だと思っております。そのための指導者の養成も厳しい状況になっております。至急講師人材を確保して、育てるように取り組みを一緒に考えていきたいと思っております。今日はよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 続いて中川委員です。よろしくお願いします。 【中川委員】 皆さん初めまして。座ったままで失礼いたします。北海道中途なんしっちょうしゃ協会の会長をしております中川智美と申します。昨年5月の総会から佐々木あきこさんから引継ぎをして活動をしております。私は手話ができません。今、画面に文字で表してくれたり、私が使ってるUDトークでありますとか、文字をいただかないと、情報をもらうことができない状態です。障がいを持つ者の当然の権利となるんでしょうけれども、文字を情報としてもらうためには、北海道は、全国からとても遅れております。要約筆記の使用率は、全国に比べて最下位と言われており、3割程度しかありません。なのでこの会議に出た時だけじゃなくて、普段の生活の中で、手話と同じように、文字の情報をいただけるような活動を会員の皆さんと一緒にしていきたいと、今思っているところです。私達のような障がいを持つ者が暮らしやすい、日常になっていくのはどういうふうに活動をしていったらいいかということを、委員の皆様達に教えていただきながら学ばせていただいて、活動をしていきたいなと思っています。まだまだ未熟ですので、いろんなところがわからないんですけれども、よろしくお願いします。以上です。 【事務局 菊池】 続いてじんのう委員です。よろしくお願いします。 【じんのう委員】 皆さん、こんばんは。私は北海道手話サークル連絡協議会企画部長のじんのうといいます。前回までは、会長の武田が委員になっておりましたが、武田が今回、会長を退任したために、私が代わりにこちらの委員として務めさせていただくことになりました。よろしくお願いします。当会は全どう各地の手話サークル団体が任意で集まって構成されています。情報共有や勉強を通して、手話の普及や学習、技術の向上などに努めてまいります。私自身この会議の方、初めて参加しますので一からの勉強になると思います。皆様に教えていただきながら頑張って務めていきたいと思います。よろしくお願いします。 【事務局 菊池】 続いて橋本委員です。よろしくお願いします。 【橋本委員】 橋本と申します。よろしくお願いします。私は二つの条例がこの部会で検討されるところから、委員を務めてまいりました。もちろん私だけではなく、何人も見知ったかた、協力したり、教えをいただいた委員のかたもおられます。これから先のために、さらにこの趣旨が形にできるように勉強してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 続いて関屋委員です。よろしくお願いします。 【関屋委員】 よろしくお願いします。全国要約筆記問題研究会から来ました関屋悌子です。中央にスクリーンがあります。中央のスクリーンには今上がったように、文字を上げることをしています。中川委員が先ほどおっしゃったように、中途しっちょう・難聴者は手話がわかりません。補聴器をしているからといって、全てのおとが聞き取れるわけではございません。それで文字に変えて伝える、このようにパソコンで上がることもありますし、ノートテイクといって手書きで書くこともあります。まだまだ手話と比べると、要約筆記ということが浸透していませんので、今回、手話言語条例についての話し合いもあると思うんですけれども、要約筆記者の立場としてもご意見を皆さんに伝えたいと思います。以上です。 【事務局 菊池】 続いて樋口委員です。よろしくお願いします。 【樋口委員】 北海道手をつなぐ育成会事務局長の樋口と申します。どうかよろしくお願いします。手をつなぐ育成会は、知的障がいのあるお子さんを持つ親御さん、そして支援者の方々で作られている団体、全国組織であります。約10万名の会員、それから全国を八つのブロックに分けておりまして、北海道手をつなぐ育成会は北海道ブロックということになります。道内の自治体の半分弱ですが、80ぐらいの市町村に育成会の組織があります。道内で約5,000名会員の方々に育成会の活動に参加していただいています。育成会は主に知的障がいの方々、本人の方々の支援、それから昨年の暮れに大きく報道されましたが、西おこっぺの施設の虐待、それから江差あすなろ会の結婚等、知的障がい者の人権問題。そして、先日ですね、道内の特別支援学校が、子どもたちが増えて、教室が狭くなり足りなくなり、北海道教育委員会に育成会を含めて、7団体の方々と改善して欲しいと要望し、今年4月から北見支援学校に改善の予算がついたというような形で、お母さんたち、おとうさんたち、本人達の要望活動を中心にしています。ただ、最近ですね。会員の高齢化が課題になっていて、若い方々をぜひ一緒にというふうにお誘いする活動をしていますが、なかなか厳しいという実態があります。また、来月8月6日ですが、毎年1回ですね、道内を回っているんですけど、小樽市を会場に、全どう大会を企画、計画しています。現在のところ600名から700名の参加者をいただき、研修と交流を進めていく予定です。意思疎通という部分では、障がい特性から漢字にルビを振るとか、あるいはコミュニケーションボードを使わせていただくとか、その他にも様々取り組んでいることがありますので、こうした機会に、時間があればですね、いろいろ私たちの活動も紹介もさせていただきたいというふうに思っています。どうかよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 続いて渋谷委員です。よろしくお願いします。 【渋谷委員】 自己紹介だけは手話も使用したいと思います。よろしくお願いします。北海道手話通訳問題研究会の渋谷といいます。条例制定後に委員となりました。会議に出席するたびに、いろいろな障がいのかたや支援者のご意見を聞いて参考になり、当会の活動にも生きていると思います。つう研は、手話通訳者の集まりのように感じるかたも多いですが、全国組織であり、北海道支部は全域にて、医師や作業療法士等の専門職もおり、ろうしゃの暮らしを支えたいという聞こえる方はいつでも入会できる組織です。今日、札幌地裁にて旧優生保護法強制不妊手術の訴訟があり、3人目の原告が提訴しました。バリアフリーの法廷であり手話通訳保障もありました。聴覚障がいに限らず、社会的な問題に対しても、共に考え取組をする組織です。よろしくお願いします。 【事務局 菊池】 なお、本日北海道市長会の池田委員、北海道町村会の大西委員につきましては、都合により欠席の連絡をいただいております。続いて、事務局ですが、入り口入って向かい、窓側、右手に座っております。 【事務局 長多】 障がい者保健福祉課の長多といいます。どうぞよろしくお願いします。 【事務局 菊池】 その横に主幹の菊池、課長の徳たが座っております。また、主にマイク運びとして、鈴木主任です。 【事務局 鈴木】  鈴木です、よろしくお願いします。 【事務局 菊池】 中川主事です。 【事務局 中川】  中川です、よろしくお願いします。 【事務局 菊池】 本日は傍聴されているかたが5名となっております。また中央に手話通訳のかた。入り口入って向かい窓側に要約筆記のかた。入り口入って左手にUDトークのかた。沖村委員の横に通訳・介助員のかたが座っております。 引き続き、部会長の選出を行います。先ほども申し上げた通り、委員の改選が行われました。意思疎通支援部会の設置要綱により、部会長は部会委員の互選によって選出するとしておりますので、慣例により、皆様からご推薦をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。ご推薦ありますでしょうか。澤口委員お願いします。 【澤口委員】 北海道身体障害者福祉協会の澤口です。部会長ですけれども、これまで意思疎通支援部会の部会長を務めてこられました橋本先生が良いのではないかと考えておりますので、橋本委員を推薦したいと思います。 【事務局 菊池】 ありがとうございます。ただいま澤口委員から橋本委員の推薦がありましたが、いかがでしょうか。(委員から拍手)ありがとうございます。それではこれからの議事の進行につきましては、橋本部会長にお願いします。どうぞよろしくお願いします。 【橋本部会長】 部会長を務めさせていただくことになりました、橋本です。この部会が目指す社会づくりには、これだけの幅広い委員の皆様のご協力が不可欠です。できるだけ多くの皆様のご意見やご発言が得られますように進行をさせていただければと思います。ご協力をどうぞよろしくお願いします。 それでは、早速、進行次第に則って進めさせていただきます。それでは本日の日程と予定の議題、資料について、事務局からご説明をお願いいたします。 【事務局 長多】 事務局の長多です。本日の日程と資料についてご説明いたします。本日の議事につきましてはお手元に配付した次第の通りとなっております。終了時間は19時半を目途と考えております。 次に、配布資料の確認をさせていただきます。配布資料については、次第、委員名簿、次に、資料1「意思支援条例および手話言語条例関連事業の実施状況」、資料2「障がい者基本計画と障がい福祉計画の統合について」、資料3「第3期北海道障がい者基本計画・第7期障がい福祉計画(仮称)の骨格案」、資料4「意思疎通支援部会での協議事項などについて」、資料5「新計画の基本的な考え方(たたき台)」、資料6「各計画での主要な施策の記載(対比)」となっております。不足ありませんでしょうか。ないようでしたら、部会長お願いします。 【橋本部会長】 それでは議事に入ります。二つの議事があります。この二つの議事、同時に説明をお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 【事務局 長多】 事務局の長多です。最初に報告事項として、資料1「意思疎通支援条例および手話言語条例の実施状況」について報告いたします。条例関連事業の実施状況については、昨年度意思疎通支援条例と手話言語条例が施行から5年を経過したため、昨年7月に開催した意思疎通支援部会で、これまでの取り組み状況について詳細に報告を行っているところです。今回は、令和4年度中におこなった取り組みについて報告いたしますが、前回の報告と重複する部分が多々ありますので、簡単にご報告をさせていただきます。まずは、意思疎通支援条例関係からです。理解の促進を図る取り組みでは、10月にイトーヨーカドーアリオ札幌店で、就労支援事業所の製品販売会と合わせて、条例の普及啓発パネルの掲示と、リーフレットの配布をおこなっています。また、11月には、道庁1階道民ホールで、同じくパネル展をおこなっております。昨年はどう視連さんに提供いただいた情報支援機器について説明した資料や、情報保障についての説明用チラシを、拡大文字ですとか、白黒反転印刷などで作成して掲示をおこなっております。そのほか、どうのホームページで条例の概要の紹介や、各種イベントで、普及啓発用リーフレットの配布などをおこなっております。次の意思疎通支援手段の確保等では、中途視覚障がい者社会適応推進事業での点字の習得支援や、どう職員向け手話レッスンとして毎月、簡単な手話を全庁掲示板で紹介しています。そのほか、手話通訳者設置事業や、庁内で手話通訳員の配置などを継続しておこなっております。 次の情報保障の推進では、視覚障がい者向け道庁の広報誌「ほっかいどう」の発行、どうせい広報番組への字幕、どうのホームページの音声読み上げ機能などの取り組みに加えて、視聴覚障がい者情報提供施設運営事業、知事の定例記者会見の話題提供部分への同時手話通訳、知事の記者会見の記者との質疑応答部分については手話のワイプを挿入、字幕付き映像ソフトの作成・貸出、視覚障がい者情報提供等事業、障がい者ITサポートセンター設置事業、それから再掲になりますが、中途視覚障がい者社会適応推進事業や手話通訳員の配置についても、引き続き継続しておこなっております。 次の意思疎通支援者の養成等の推進では、市町村が行う奉仕員養成研修事業や、意思疎通支援者の派遣事業への補助を行うほか、どうとしても、手話通訳者、要約筆記者、盲ろうしゃ通訳・介助員、失語症者向け意思疎通支援者などの養成・派遣事業をおこなっています。また、てんやく・朗読奉仕員指導者等養成事業。音声機能障がい者発声訓練・指導者養成事業、障がい者社会参加推進センター運営事業、手話通訳者設置事業などを継続しておこなっております。 次に、手話言語条例関係に関する取り組みです。言語としての手話の認識の普及として、先ほども触れましたが、11月の道庁1階道民ホールでの条例の普及啓発パネル展で、テレビモニターを設置して、手話レッスン用DVDを放映したり、一般のかたも対象にしたミニ手話講座を開催するなどして、手話の普及を図っております。その他には昨年9月23日に、手話言語の国際デーの制定5周年記念のイベントとして、さっぽろテレビ塔のブルーライトアップやどうのツイッターなどで手話言語の国際デーについて発信しております。また、手話を広める知事の会と連携し、国に対して「手話言語法」の早期制定を要請しています。さらに手話を広める北海道議会議員連盟の活動にも協力しておりまして、全日本ろうあ連盟制作の映画上映会の協力をしております。 次に、手話を習得する機会の確保としては、特別支援学校での乳幼児相談や、難聴児支援派遣研修事業を継続しておこなっております。学校への支援としては、北海道ろうあ連盟さんの協力を得て、令和5年1月に恵庭小学校、令和5年3月に苫小牧明倫中学校の2かしょで、手話の出前教室をおこなっております。以上簡単ですが、条例関連事業の実施状況について、報告を終わります。 引き続きまして、協議事項である令和6年度からの新たな計画の策定について説明をいたします。資料は2になります。 現在の第6期北海道障がい福祉計画が、令和5年度までの計画のため、令和6年度からの新たな計画を今年度中に策定する必要があります。さらに、これに併せて、もう一つ、福祉計画とは別の計画である障がい者基本計画とこの福祉計画と合わせて1本に統合することで考えております。なぜ統合するのかということも含め、まず現状について説明させていただくと、障がい者基本計画というのは、障害者基本法に基づく計画で、社会参加の支援等のため、総合的施策や目標を定めた基本的な計画になります。現在の基本計画は2期目で、計画期間は平成25年度から本来は令和4年度までとなっています。これに対して、障がい者福祉計画は障害者総合支援法に基づく計画で、基本計画に基づく実施計画として、具体的な施策を定めたものになります。現在の計画は、令和3年度から令和5年度までの計画となっております。課題として、計画の期間が、基本計画は10年間スパン、福祉計画は3年間スパンで、見直しの時期が一致していないということや、基本計画が10年間という長期計画のため、その間の福祉計画の見直しの内容がカバーできなくなること、また、福祉計画の方でも、3年ごとに全体を見直すというのは負担が大きく、十分な検証がなされないまま、次の計画の策定作業に追われることなどが懸念されておりました。 そこで今回、この基本計画と福祉計画を統合し、策定の時期や、計画期間を合わせるということが、昨年の12月に開催されました本部会の親会でもある北海道障がい者施策推進審議会で協議、了承されました。新たな計画は、全体的な期間は6年として、3年ごとに中間の見直しを図ること。先ほど申しましたが、第2期基本計画が本来は令和4年度で終了するところを1年間延長して、計画の周期を福祉計画とあわせて、令和5年度までとすることとされました。統合に当たっては、基本計画の枠組みを柱として、施策の推進項目については、福祉計画の該当部分を移行させ、福祉計画にない項目や内容については、基本計画から移行させるなどして、二つの計画を網羅的に統合し、そこに令和5年5月に国が示した基本指針を勘案することとしております。計画の名称は今後の検討事項になっておりますが、現在は仮称として、第3期北海道障がい者基本計画・第7期障がい福祉計画として検討を進めているところです。こうした考えで策定した新計画案の全体的な骨格を記載したものが資料の3になります。順に説明しますと、「1 計画策定の目的等」では、関連法や条例などに基づき、これまでと同様に北海道として、希望する全ての障がいのあるかたが安心して地域で暮らせる社会づくりを目指していくこととしております。「2 計画の位置づけ」は、新計画は、障害者基本法に基づく北海道障がい者計画、障害者総合支援法に基づく障がい福祉計画として策定するものになります。「3 計画の策定体制等」では、総括的な協議は、北海道障がい者施策推進審議会が行い、専門的な事項は、各専門部会で協議いただくほか、道内各地でタウンミーティングの開催やパブリックコメントも実施を予定しております。「4 計画策定のポイント」は国のほうで5月に示された基本的な指針に即して策定することとしております。「5 計画推進のための基本的事項」の(1)目指す方向では、希望する全ての障がいのあるかたが安心して地域で暮らせる社会づくりを目指して取り組みを推進することとしております。(2)計画推進のための基本的な考え方では、推進項目として、「①北海道障がい者条例の施策の推進」から途中読み上げは省略しますけれども、「⑫安全確保に備えた地域づくりの推進」まで12の項目を柱として進めていきます。第6期計画にあった地域生活支援体制の充実という項目がなくなり、新たに、相談支援体制、地域移行支援の充実と自立と社会参加の促進、取り組み定着という項目を設けております。「6 計画の推進管理」では、進捗状況などを定期的に把握分析し、課題などがある場合は、計画の見直しなど必要な措置を行うこととしております。「7 策定スケジュール」では、審議会をベースにした全体的な流れとしては、8月に第2回の審議会、9月に基本的な考え方をどう議会報告し、タウンミーティングを実施。10月に第3回審議会、11月に計画の素案をどう議会へ報告。12月に計画の素案に対するパブリックコメント。1月に4回目の審議会。2月に計画案をどう議会へ報告し、最終的に3月には計画を策定するというスケジュールとなっております。 これまで新計画案の全体について説明してきましたが、ここからは、意思疎通支援部会で協議いただく事項などについて説明します。資料4になります。意思疎通支援部会では、新計画案の骨格の中の計画推進のための基本的事項のうち、推進項目の「11 北海道意思疎通支援条例・手話言語条例の施策の推進」と、「12 安全確保に備えた地域づくりの推進」について、主に協議をお願いします。その下の、部会としてのスケジュール案ですが、本日の部会で計画の基本的な考え方について協議していただいたあと、いただいたご意見を参考に、事務局でこの後、計画素案のたたき台を作成します。8月下旬から9月上旬ごろに第2回の意思疎通支援部会を開催し、計画素案のたたき台について協議いただき、計画の素案をまとめます。その後、9月中旬から10月上旬ごろに第3回部会を書面で開催し、計画素案に対してご意見をいただきたいと考えております。そこで、次の資料5では、本部会で協議していただく推進項目と、主な施策について抜粋をいたしました。まず推進項目の「11 北海道意思疎通支援条例・手話言語条例の施策の推進」では、障がいのある人に対し、障がい特性に配慮した、意思疎通手段の確保や、意思疎通支援者の養成派遣などを行うほか、ICT情報通信技術の活用により、障がいのある人が障がいのない人と実質的に同等の情報を得られるよう情報アクセシビリティの向上に取り組むことで、障がいのある人のコミュニケーション手段を拡充し、自立と社会参加を促進します。また、手話が独自の体系を持つ言語であることについて広く道民への普及啓発を進めるほか、手話を習得するための必要な支援を行います、としています。また、それに伴う主要な施策として、「1 情報通信における情報アクセシビリティの向上」、「2 意思疎通支援の充実」、「3 言語としての手話の理解促進など」、「4 選挙などにおける配慮」を考えております。この記載の考え方としては、推進項目の方が、基本計画と福祉計画の記載内容を統合整理し、国の基本指針の表現などを勘案して作成しました。1から4までの主要な施策については、基本計画の記載を移行したほか、言語としての手話の理解促進等を施策として追加しております。また、この選挙における配慮などは基本計画にしか記載がない事項のため、そのままこの新計画に移行させております。 次の推進項目「12 安全確保に備えた地域づくりの推進」では、市町村や関係団体と連携を図り、災害じはもとより、日常的に障がいのある方々の安全確保を推進するため、地域住民などとの共生による支援体制づくりを推進するとともに、障がいのあるかたが地域社会において、安全に生活できるよう、住まいから、交通機関、街中まで連続して冬期における安全で快適な道路交通の確保と防災・防犯対策を推進します、としています。それに伴う主要な施策としては、「1 住まい・まちづくりの推進」、「2 移動・交通のバリアフリーの促進」、「3 防災・防犯対策の推進」を考えております。こちらの記載については、本文が現行の基本計画を引き継いだ内容として、主要な施策の表現は福祉計画をそのまま移行させております。 資料6が先ほど説明した、主要な施策の部分について、現行の二つの計画と新計画案から抜粋して対比させたものになります。推進施策に基づく個々の取り組み内容というのが多様なために、必ずしも新計画案の推進施策といったいいちで対応するというわけではないのですけれども、大体の対応関係を説明しますと、新計画案の方で「北海道意思疎通支援条例・手話言語条例の施策の推進」の主要施策として挙げました「①情報通信における情報アクセシビリティの向上」には、現行の福祉計画でいう情報保障の推進とか意思疎通支援手段の確保などの内容が含まれます。「②意思疎通支援の充実」には福祉計画の方でいう理解の促進や、意思疎通手段の確保など、それと意思疎通支援者の養成および派遣の推進の内容が含まれます。「③言語としての手話の理解促進等」には福祉計画の方の北海道手話言語条例の施策の推進、全体の内容が反映されるという構成で考えております。そして「④選挙等における配慮について」は、先ほど言ったように、福祉計画に特段記載がないことから、基本計画の内容をそのまま移行する形で考えております。 もう一つの方の推進項目「12 安全確保に備えた地域づくりの推進」の施策として、「①住まい・まちづくりの推進」には、福祉計画の市町村における災害時要配慮者支援策の充実ですとか、共生による地域の体制づくりの推進が含まれます。「②移動・交通のバリアフリーの推進」には福祉計画でいう共生による地域の体制づくりの推進が含まれます。「③防災・防犯対策の推進」には、福祉計画でいう市町村における災害時要配慮者支援策の充実と、施設利用者などに対する災害時支援策の推進が含まれるということで、基本的に福祉計画と基本計画の両方を新しい計画の方に網羅できるような形で構成を考えております。なお、具体的な素案のたたき台については、次回の部会でお示しする予定でおりますので、どうぞよろしくお願いします。説明は以上になります。 【橋本部会長】 進行の橋本です。ご説明いただき、ありがとうございました。時間があと30数分というところです。そこでまず資料1、二つの条例に関連する事業の実施状況について、まず皆様からご意見・ご質問を承り、それから続いて新計画、資料2から資料6に至る内容について同じくご意見・ご質問をうけたまわる。そして最後に全体を通して、皆様からのご発言をいただこうというふうに思っています。ですから、まずは発言の趣旨を絞った形で、ご発言をいただければと思っています。 まず最初に、資料1の意思疎通支援条例および手話言語条例関連事業の実施状況について、ご意見・ご質問があれば、ご発言をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。ご発言いただく場合には、所属とお名前を言ってからお願いできればと思います。今、島委員からお手があがりました。 【島委員】 島です。よろしくお願いします。1のほうをちょっと教えて欲しいんですけども、実施した内容で、私も勉強不足ですいません。中途視覚障がい者の社会適応推進事業をおこなった、これは、どういうことを具体的にやられているのか。中途視覚障がい者が社会に適応するためにどんなことを取り組んだのか、ちょっと私も教えて欲しいんですけども。 【事務局 長多】 事務局の長多です。中途視覚障がい者に対して、これは盲導犬協会への補助によりおこなっている事業なんですけれども。中途視覚障がい者に対して、短期入所での指導によって情報支援機器、iPhoneですとか、ICレコーダーとか、パソコンとかですね、そういったものの使用方法や、点字などについて訓練を行うという事業になっております。 【島委員】 理解できました。視覚障がい者には生まれつきの障がい者もいますし、中途の視覚障がい者もいますが、今おっしゃられたような訓練は中途になぜ限定されてるのか、もっと広くやるべきじゃないかなと思いました。このネーミングですね。わかりました。ありがとうございます。 【橋本部会長】 司会の橋本です。今、島委員からご発言いただいたことについて、これは先天的という状況と中途という状況について、同時進行すべきだということでした。今、事務局から簡単に応答があります。 【事務局 菊池】 事務局の菊池です。例えば、先天性の視覚障がいの方ですと、特別支援学校に入った中で、そういった生活訓練ですとか、実際の社会生活に向けたその取り組み、訓練をしているんですけども、中途で視覚障がいになって、今まで生活訓練ですとか、そういった場の提供のなかったかたに対して、盲導犬協会でICTですとか、歩行訓練ですとか、日常生活の動作部分を提供するという取り組みでやってきたところでございます。 【橋本部会長】 よろしいでしょうか。条例関連事業の実施状況について…小嶋委員から手があがりました。 【小嶋委員】 札幌大学の小嶋でございます。1点ちょっと補足説明いただきたくて質問いたします。2の手話言語条例関係のところで、言語としての手話の認識の普及等、様々な取り組みをされていることは理解しています。その結果どうだったのかなっていうところ、感触的にどう受け止められているのかということをお聞かせ願いたいと思います。 【橋本部会長】 すいません、事務局から。感触ということで。 【事務局 菊池】 事務局の菊池です。今まで手話に接する機会のない方々に対して、パネル展ですとかホームページなどで取り組んで周知啓発をしてきて、手話を習得する機会も、こちらで設けたりしてきましたが、手話を実際に使えるような機会がまだまだ少ないということもありますので、これからも手話を、道民の皆さんに認識して、使える機会を何か設けていきたいなというところで考えています。まだまだこれからかなと思っております。 【橋本部会長】 ありがとうございます。橋本です。他、ご発言いかがでしょうか。先に渋谷委員から手があがりましたので、すいません。関屋委員からも手があがったんですけれども、関屋委員、次、お願いします。 【渋谷委員】 ほくつうけんの渋谷です。二つお伺いしたい。一つ目は、意思疎通支援条例関係の意思疎通手段の確保等の、手話通訳者設置事業についてです。私自身も手話通訳業務に従事していますが、道内において手話通訳者の設置が増えているとは思いません。逆に市町村の必須事業である手話奉仕員養成事業の未実施の自治体も多く、手話を学ぶ機会がない。地域では手話通訳者が育たないのです。どのような動きや働きかけがあったのか、具体的に教えていただきたい。二つ目は、手話言語条例関係の、手話を習得する機会の確保についてです。特別支援学校(聾がっこう)の乳幼児相談と難聴児支援派遣研修事業がありますが、もう少しどのような状況であったのか教えていただきたいと思います。以上です。 【橋本部会長】 事務局から、可能な範囲でご発言をお願いいたします。 【事務局 長多】 事務局の長多です。手話通訳者設置事業で、ここで想定していたのは、どうの振興局に配置している手話通訳者に対しての補助事業のことを記載させていただきました。市町村における意思疎通支援事業については、障害者総合支援法の中でもやはり必須事業として位置づけられているので、市町村に対しては必須事業の実施について、私どもとしてはずっと働きかけてきているところです。ただ、なかなか需要がないとかで、設置ですとか派遣や何かに至っていないというところがあることも十分承知はしております。 それから特別支援学校での乳幼児相談と難聴児支援派遣研修事業ですけれども、特別支援学校での乳幼児相談は、聞こえや言葉の発達に心配のあるお子さんと保護者に対して乳幼児相談を実施しているもので、週に1回や2回、来校の上で、相談などを受けているものです。相談の形式は個別であったり、あるいは保護者や友達との関わりを通して社会性の育成を目指すというグループ活動であったり、それから保護者を対象にいろいろと情報提供を行う保護者教室などを開催しているというふうに聞いております。教育委員会の方でやっているもので、相談内容の実績等については、こちらの方ではそこまでは把握はしておりません。それから難聴児支援派遣研修ですけれども、こちらも聞こえや言葉の発達に心配のある難聴乳幼児の早期療育体制の充実を図るため、どうりつ聾がっこうにおいて実施しているものです。3歳未満の聴覚に障がいのある乳幼児およびその家族に対して、専門的な支援をするほか、市町村、市町村子ども発達支援センター、あるいは保育所などへ、聾がっこうの教員を派遣して、センター職員や保育所職員へ技術的な指導等の支援を行うという事業になっております。こちらもですね、教育委員会が直接の実施主体なので、実績の方は私どもの方では把握はしていないです。 【橋本部会長】 渋谷委員、よろしいでしょうか。進行の橋本が言うのは申し訳ないんですけれども、できたら、教育委員会の活動状況についても知る、学ぶ機会があれば、私達の考える将来のほうこうづけに有用かなというふうに思いました。ちょっと進行が余計なこと言いました。続いて、関屋委員から手があがっていましたので。 【関屋委員】 関屋です。今のお話ですけれども、手話を習得する機会の確保のところで、難聴者にとっても手話の学習会を設けていただきたいと思います。それはなぜかというと、中途しっちょう難聴者の方は手話を学びたいと思って、地域のサークルに行くんですけれども、文字通訳がないものですから、コミュニケーションが取れない。まして、ろうのかたの指導はとても手の動きが早いものですから、諦めてしまうというかたのご意見を何度か聞いております。そこで要約筆記をつけて、文字通訳もあって手話の指導をしていただけると、手話も覚えるし、ろうのかたとのコミュニケーションもとれ、今この手話言語条例ということで、難聴者、中途しっちょうしゃにとっても手話を学べる機会をぜひここに入れていただきたい、要望したいというのが一点です。それと2点ですけれども、先ほどご説明がありました第1回北海道障がい者施策推進審議会、この12月20日に行われた開催ですね。親会としてということのお話があったと思うんですが、そのなかに聴覚障がい者の情報提供体制の強化として、情報提供施設への運営費の補助をおこなって、障がい者への情報提供をおこなっているということが2点書かれていたと思います。その中で、難聴者協会からの話なんですが、聴覚障がい者情報センターのホームページからも多くの情報が提供されています。要約筆記の利用については、どうのホームページのリンクのみなんです。それで、どうのホームページにリンクすると、イラスト付きでわかりやすい説明が書かれています。詳細や申し込みは、どうにリンクしたんですけれども、市町村へという文言があり、それのみなんですよね。それで諦めてしまう中途しっちょうしゃがあります。なぜかというと、情報センターに行っても情報を得られない、どうに行っても得られない、そして市町村へとなると、市町村で制度があるところはいいんですけれども、制度がない地域が多くあります。実際、森まちで起こりました。鈴木主任さんから私達全要研の方にも問合せがあって、結果的には情報保障は函館の要約筆記サークルで行われ、要約筆記者が派遣されました。地域ではサークル員がやっているということが実際ありますので、制度のない地域のかたが、どこに連絡すればよいのか、すぐ分かるように改善していただきたいと思っています。当事者のご意見である中川さんからも意見をお願いします。 【橋本部会長】 今、中川委員からも関連の発言があるようです。 【中川委員】 森まちのことでもいろいろ話題になったんですけれども、要約筆記をお願いするということが、町村に住んでいる場合はとても難しいことになるんです。例えば市に住んでいる場合ですと、どこの市でも要約筆記の奉仕員を養成して、要約筆記を病院ですとか、免許の切り替えのときに使わせていただいていることが多いです。でも町村の場合は、その市と結び付きがない場合とか、制度があったとしても、その制度が使えない制度を設定している町村も。そういう地域の場合は、要約筆記を使わせてもらうことができません。手話の場合は全どう各地で使えますが、要約筆記の場合は、私の居住地は町内に限定されています。私が帯広の病院を受診したい場合、要約筆記は使えないことになっています。中途なんしっちょうしゃは多いので、その部分をできれば改善していただきたい。そういうときに市町村でやるんだよではなくて、情報センターですとか、北海道からの助言がほしい、それが私達からのお願いです。 【橋本部会長】 ありがとうございます。進行を務める橋本としてはですね、問題、課題をご発言いただいたというふうに受け止めます。そこでもし差し支えなければ、ここからは次の計画に向けてというところで、どういうところに重点を置くべきなのか、あるいはどういう視点でもって作成を考えるべきなのかというところに進めていきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。 それでは本日の資料の2から6になります。第3期北海道障がい者基本計画・第7期障がい福祉計画策定についてということで、まず、ご意見、お考えをご発言いただければと思うんですが、いかがでしょうか。こういうところにもっと重点を置くべきじゃないかとか、今、中川委員、関屋委員からご発言があったような、こういうところをもっときめ細かく対応を考えていくべきではないか、そういうことも含めて、新計画でありますから、この計画に向けてのご提案であったり、あるいは問題提起、あるいは現状として、こういうところも評価してもいいのではないか、そんなようなところでご発言をお願いできればと思うんです。よろしくお願いします。いかがでしょうか。島委員から手があがりました。 【島委員】 度々すいません。島です。総体的なところという話で、私の感じたところをちょっと述べさせてもらいます。まず基本計画と福祉計画という二つの計画の中で行われたもの、それを一本化しようというのは、ある意味、合理化、ずいぶん思い切った合理化だなっていうふうに感じています。効率化を図れるのだろうなと思うのですけど、私達が議論している意思疎通、この条例、二つの条例に関することというのは、皆さんからの発言もあるように、まだまだ役割すべきことはたくさん、課題は山積みだと思います。この二つの計画を統合して、トーンダウンしちゃうんじゃないかなっていう、すごい心配を今、率直に感じています。もっともっと色んな当事者の特性の中では、この条例も含めて、計画も含めて、もっと深く議論して煮詰めていく必要のあることはたくさんあるように感じております。そういうことをまず前段で感想として、答えは結構です。 それから視覚障がい者に関してですけども、情報保障のくくりになるかなと思いますが、今、点やく、それから音やくというものに加えて、今は代筆・代読、読んでもらう、代わりに書いてもらうというサービスが、公的なサービスが国でも推奨されております。そういうこともしっかりと文言化して推進していく必要があるなと、これは主要なところにぜひ加えてほしいなというふうに感じているところです。 それからこれはちょっと質問ですけども。主要施策の中で最後に選挙に配慮っていう項目がありますけれども、これは漠然としているので、一体何のことを指しているのかなっていうのがちょっとわからないので、注釈してもらえるとありがたいなっていうふうに感じました。他の四つ並んでいるところと比べても、ちょっとなんか浮いて見えてしまうなと感じたものですから、もしそのことについて、ご説明とか、この資料の中での注釈入れてもらえればわかりやすいかなと思うのですが。とりあえず以上です。 【橋本部会長】 橋本です。事務局から可能な範囲で応答お願いします。 【事務局 長多】 事務局の長多です。この選挙等における配慮ですが、福祉基本計画の方のですね、大きくは情報アクセシビリティの向上と意思疎通支援の充実という項目の中に盛り込まれておりまして、内容としては、候補者情報の提供というのと、投票環境の改善のこの二つが大きな内容として載っています。候補者情報の提供は、点字版ですとか音声版など、障がい特性に配慮した情報の提供に努めること。投票環境の改善ということは、一つは段差の解消ですとか、バリアフリーてきなこと、あるいは移動支援事業の確保といったことの他に、実際の投票の場面において、点字による投票制度の活用および利用方法について、きちんと周知を図ることといったことが福祉計画の中で盛り込まれておりますので、その点について新しい計画の方にも反映させようというふうに現時点では考えていたところです。以上です。 【島委員】 ほかのものと横並びで比べたときに、なんで選挙だけが、選挙のことよりも、もっと主要に取り組むべきことはあるのになって感じたんですけど、私だけかもしれませんが。ここにあえて、明記する必要があるのかなっていうふうに感じた、感想です。 【事務局 菊池】 事務局の菊池です。今いただいた意見を踏まえて、これから2回目以降に計画の素案のたたき台というところを議論していきます。その中で今おっしゃっていた部分も踏まえて検討していきたいなと思っております。 【橋本部会長】 あと時間が10分ぐらいになっておりますけれども、この計画につきまして…沖村委員から。先に沖村委員からご発言をお願いします。 【沖村委員】 盲ろう協の沖村です。質問ではないんですが、盲ろうしゃの社会参加促進のためと意思疎通者の養成のところで二つお話ししたいと思います。まず一つめは、道内の通訳・介助員派遣利用時間の撤廃をしてほしいです。現在、北海道では年間240時間と派遣利用上限時間が、かなり少ないです。視覚、聴覚の重複障がい者である盲ろうしゃは、コミュニケーションの困難、情報入手の困難だけでなく、移動の困難という、三つの困難を抱えています。現状の派遣時間では病院に行くにもままならず、皆さんと同じように、買い物や勉強会などに参加したくても、時間制限があると外出ができません。盲ろうしゃの社会参加を促進するためには、利用派遣時間の上限の撤廃がなければ、身動きができません。札幌市では、今年4月から年間360時間という上限が撤廃になりました。同じように、道内の孤立している盲ろうしゃも、安心して安全に社会参加ができるように取り組んでいただければと思いました。 二つ目は、通訳・介助員の養成についてです。盲ろうしゃが通訳・介助員派遣制度を利用したくても、地域に通訳・介助員がいないときがあります。最低でも盲ろうしゃが居住している地域に、数人の通訳・介助員がいないと、盲ろうしゃの社会参加、情報保障ができないので、養成講座に積極的に参加していただけるような手立てを考えていただければと思います。 それから選挙のときのことですが、盲ろうしゃは、コミュニケーション方法も様々です。ろうベースで目が悪くなった方もいます。視覚から耳が悪くなったというかたもいらっしゃいます。コミュニケーション方法は様々です。札幌の場合は、選挙に行くと、なかの担当者の方がご案内しますよと言って誘導されます。通訳・介助員は入り口で待たされます。私の場合は音声ではっきりと話してくれればわかるのでいいんですが、ろうベースの盲ろうしゃはそういうわけにはいきません。手話ができるかた、触手話ができるかたが中に入って、通訳をしていただかなければ無理です。全国ではそれが徐々に広がってきています。ですが、北海道にはまだそういう場所がないようなので、今後そういうことも考えていただきたいと思いました。時間がないのにすみません。ありがとうございました。 【橋本部会長】 貴重な問題提起としてこれから共有していきたいと思います。渋谷委員、先ほどお手があがっていたようです。お願いします。 【渋谷委員】 渋谷です。意見として挙げたいと思います。選挙における配慮について意見があります。手話通訳関係では、国政選挙の場合、政見放送に手話通訳士が対応しますが、どうせい、市町村の選挙には通訳保障は義務ではありません。候補者の考え方によって手話通訳や字幕の保障がされています。今回の知事選では、4人の候補者のうちの2人の候補者が手話通訳士の情報保障をしていました。国政と同様に、知事・どう議選には、手話通訳及び字幕等の保障が必要と思います。聴覚障がい者は、十分に候補しゃの内容を知り投票しているとは言えないという実情があるということです。 最初に質問した意思疎通手段の確保等についてですが、振興局の手話通訳者を設置事業としていると報告がありました。2023年度の振興局で言えば、根室振興局は通訳者が不在ですので、釧路振興局の手話通訳が根室振興局を兼ねてコーディネート業務を実施しております。そして2022年までいぶり振興局に手話通訳が配置されていましたが退職となり、今年度は後志振興局の手話通訳がいぶり振興局のコーディネート業務も兼ねていると聞いています。これは後退ではないかと思います。広域の北海道では、振興局に手話通訳士が配置され、振興局内の市町村の手話通訳保障や、未設置の通訳保障の支援が必要ではと思いますので、もう少し積極的に配慮して欲しいと考えます。 また、市町村の手話通訳保障について、未実施のところが多いと思います。派遣事業の方法として、手話通訳者の設置がない地域に対して、遠隔手話方式、遠隔手話通訳保障も可能ではないでしょうか。当事者団体、北海道の情報提供施設と相談していくことができると思います。手話通訳者の設置がない、イコール諦めるのではなく、遠隔等の工夫をしつつ、その地域に点在している聴覚障がい者の情報保障をしていただきたいと考えます。以上です。 【橋本部会長】 ありがとうございます。時間ばかりを言って申し訳ないんですけれども、進行の橋本としては、そろそろどうやってまとめていこうかという段階に入っています。特にご発言がなければ…。樋口委員お願いします。手短にお願いします。 【樋口委員】 部会長からも、次回の議論の中で深めていってはどうでしょうという提案がされました。その方向でよろしいかと思うんですが、実は知的障がいの本人の方々が、実際にはなかなか選挙には行けてないという実態が、これは手をつなぐ育成会の会員のお子さんたちでさえも、そういう傾向が非常に強いんです。だから一般的に言えばですね、知的障がいの特に重い、そういう方々は、選挙に実際にはなかなか行けてないのではないかと。この間、育成会が取り組んできた選挙に係る活動もありますので、次回以降ですね、ご報告させていただきたいというふうに思っています。以上です。 【橋本部会長】 申し訳ありません。まとめに入ってよろしいでしょうか。本日の次第の1、つまり二つの条例の関連事業の実施状況について、これはご意見も多々いただいたんですけれども、時間も限られておりましたので、ご意見あるいは質問ありましたら、メール等で事務局までお寄せいただけると非常にありがたいです。 それから、次第の2、第3期北海道障がい者基本計画・第7期障がい福祉計画策定についてでありますけれども、本日、事務局からお示しいただいた基本的な考え方、あるいはその項目のあり方について、基本的にはこれをベースとして、次の部会で素案のたたき台へ進んでいくということで、ご了解いただいてよろしいでしょうか。もちろん、それに向けては、本日、たくさんのそれから貴重な意見をいただきました。それを踏まえて素案を示すということで、本日発言できなかったことがありましたら、あわせて事務局の方にもこういう方向を加えたらどうか、こういう視点は大事じゃないかということをお寄せいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。それでは次回の部会について、事務局から連絡があります。 【事務局 長多】 事務局の長多です。次回の意思疎通支援部会については、8月下旬から9月上旬での開催を予定しております。今週中を目途に、委員の皆様に日程調整のご連絡を差し上げたいと思いますので、よろしくお願いします。以上です。 【橋本部会長】 橋本の進行の手際が悪く、非常に申し訳なく思っております。全て次回へ送るという形になってしまいますけれども、ご容赦ください。それでは本日の議題は終了とさせていただければと思います。皆さん本当にご協力ありがとうございました。それでは進行を事務局へお返しいたします。 【事務局 菊池】 事務局の菊池です。橋本部会長ありがとうございました。本日いただいたご意見につきましては、今後の計画素案のたたき台の策定を進めていく中で、参考にさせていただきたいと考えております。引き続きご協力をお願いします。これをもちまして、意思疎通支援部会第1回目を終了いたします。本日は大変お疲れさまでした。ありがとうございました。