精神保健福祉センター運営要領

精神保健福祉センター運営要領

平成8年1月19日付け健医発第57号厚生省保健医療局長通知

最終改正:平成25年4月26日

 

 精神保健福祉センター(以下「センター」という。)は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(以下「法」という。)第6条に規定されているとおり、精神保健及び精神障害者の福祉に関する知識の普及を図り、調査研究を行い、並びに相談及び指導のうち複雑困難なものを行うとともに、精神医療審査会の事務並びに障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「障害者総合支援法」という。)第53条第1項及び法第45条第1項の申請に関する事務のうち専門的な知識及び技術を必要とするものを行う施設であって次により都道府県(指定都市を含む。以下同じ。)における精神保健及び精神障害者の福祉に関する総合的技術センターとして、地域精神保健福祉活動推進の中核となる機能を備えなければならない。

1 センターの目標
  センターの目標は、地域住民の精神的健康の保持増進、精神障害の予防、適切な精神医療の推進から、社会復帰の促進、自立と社会経済活動への参加の促進のための援助に至るまで、広範囲にわたっている。
 この目標を達成するためには、保健所及び市町村が行う精神保健福祉業務が効果的に展開されるよう、積極的に技術指導及び技術援助を行うほか、その他の医療、福祉、労働、教育、産業等の精神保健福祉関係諸機関(以下、「関係諸機関」という。)と緊密に連携を図ることが必要である。 

2 センターの組織
 センターの組織は、原則として総務部門、地域精神保健福祉部門、教育研修部門、調査研究部門、精神保健福祉相談部門、精神医療審査会事務部門及び自立支援医療(精神通院医療)・精神障害者保健福祉手帳判定部門等をもって構成する。
 職員の構成については、所長のほか、次の職員を擁することとするが、業務に支障がないときは、職務の共通するものについて他の相談機関等と兼務することも差し支えないこと。
 なお、ここで示す職員の構成は、標準的な考え方を示すものである。
 医師(精神科の診療に十分な経験を有する者であること。)
 精神保健福祉士
 臨床心理技術者
 保健師
 看護師
 作業療法士
 その他センターの業務を行うために必要な職員
 また、その職員のうちに精神保健福祉相談員の職を置くよう努めるとともに、所長には、精神保健福祉に造詣の深い医師を充てることが望ましいこと。

3 センターの業務
 センターの業務は、企画立案、技術指導及び技術援助、教育研修、普及啓発、調査研究、資料の収集、分析及び提供、精神保健福祉相談、組織の育成、精神医療審査会の審査に関する事務並びに自立支援医療(精神通院医療)及び精神障害者保健福祉手帳の判定などに大別されるが、それらは極めて密接な関係にあり、これらの業務の総合的な推進によって地域精神保健福祉活動の実践が行われなければならない。
(1) 企画立案
 地域精神保健福祉を推進するため、都道府県の精神保健福祉主管部局及び関係諸機関に対し、専門的立場から、社会復帰の推進方策や、地域における精神保健福祉施策の計画的推進に関する事項等を含め、精神保健福祉に関する提案、意見具申等をする。
(2) 技術指導及び技術援助
 地域精神保健福祉活動を推進するため、保健所、市町村及び関係諸機関に対し、専門的立場から、積極的な技術指導及び技術援助を行う。
(3) 人材育成
 保健所、市町村、福祉事務所、障害者総合支援法に規定する障害福祉サービスを行う事業所等その他の関係諸機関等で精神保健福祉業務に従事する職員等に、専門的研修等の教育研修を行い、技術的水準の向上を図る。
(4) 普及啓発
 都道府県規模で一般住民に対し精神保健福祉の知識、精神障害についての正しい知識、精神障害者の権利擁護等について普及啓発を行うとともに、保健所及び市町村が行う普及啓発活動に対して専門的立場から協力、指導及び援助を行う。
(5) 調査研究
 地域精神保健福祉活動の推進並びに精神障害者の社会復帰の促進及び自立と社会経済活動への参加の促進等についての調査研究をするとともに、必要な統計及び資料を収集整備し、都道府県、保健所、市町村等が行う精神保健福祉活動が効果的に展開できるよう資料を提供する。
(6) 精神保健福祉相談
 センターは、精神保健及び精神障害者福祉に関する相談及び指導のうち、複雑又は困難なものを行う。心の健康相談から精神医療に係る相談、社会復帰相談をはじめ、アルコール、薬物、思春期、認知症等の特定相談を含め、精神保健福祉全般の相談を実施する。センターは、これらの事例についての相談指導を行うためには、総合的技術センターとしての立場から適切な対応を行うとともに、必要に応じて関係諸機関の協力を求めるものとする。
(7) 組織育成
 地域精神保健福祉の向上を図るためには、地域住民による組織的活動が必要である。このため、センターは、家族会、患者会、社会復帰事業団体など都道府県単位の組織の育成に務めるとともに、保健所、市町村並びに地区単位での組織の活動に協力する。
(8) 精神医療審査会の審査に関する事務
 精神医療審査会の開催事務及び審査遂行上必要な調査その他当該審査会の審査に関する事務を行うものとする。
 また、法第38条の4の規定による請求等の受付についても、精神保健福祉センターにおいて行うなど審査の客観性、独立性を確保できる体制を整えるものとする。
(9) 自立支援医療(精神通院医療)及び精神障害者保健福祉手帳の判定
 センターは、法第45条第1項の規定による精神障害者保健福祉手帳の申請に対する判定業務及び障害者総合支援法第52条第1項の規定による自立支援医療(精神通院医療)の支給認定を行うものとする。

4 その他
(1)センターは、診療機能や、デイケア、障害者総合支援法に規定する障害福祉サービス等のリハビリテーション機能をもつことが望ましい。診療機能及びリハビリテーション機能をもつに際しては、精神医療審査会事務並びに自立支援医療(精神通院医療)費公費負担及び精神障害者保健手帳の判定を行うことから、その判定等が公正に行われるよう、透明性及び公平性の確保に配慮する必要がある。
(2)心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号)による地域社会における処遇については、保護観察所長が定める処遇の実施計画に基づき、地域精神保健福祉業務の一環として実施されるものであり、センターにおいても保護観察所等関係機関相互の連携により必要な対応を行うことが求められる。
(3)その他、センターは、地域の実情に応じ、精神保健福祉の分野における技術的中枢として、必要な業務を行う。

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