具体的な方策

 

 

具体的な方策


 

(3) 目標を達成するための具体的な方策
ア 個体数管理
 個体数管理とは、狩猟などによってエゾシカの数をコントロールすることをいいます。
 エゾシカを対象とした狩猟では、期間や区域、捕獲対象の性別(オス・メス)、狩猟者1人1日あたりの捕獲数などを制限しており、また、有害捕獲についても、段階的な許可基準(1許可あたりの捕獲頭数や従事者数、期間)を設けて、捕獲数の調整を行っています。
 狩猟の制限内容などについては、各種生息調査結果などを踏まえて見直しています。
<狩猟制限内容などの決定の概念図>
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※各種調査の実施
 エゾシカの適正な保護管理の実施に当たっては、道の環境科学研究センターを中心とした生息分布や生態、個体数などの調査研究結果を基に進めています。
 さらに、保護管理施策の効果や、より精度の高い評価手法の導入、被害防除方法を検討するため、農林業被害の発生状況などについても、調査を行っています。
<主な調査の実施内容>
項   目 内          容 対象地域
個体数指数の動向調査  ヘリコプターを利用した東部地域のエゾシカ越冬地の生息数調査や、道内の140を超える市町村でのライトセンサス調査、エゾシカによる列車運行支障発生件数の分析などを行っています。 全道
エゾシカ捕獲個体の分析  捕獲したエゾシカの下あごの骨や歯を採取して、年齢構成や繁殖状況の分析を行っています。 東部
生息環境の調査 シカの餌資源や植生環境等の調査を行っています。 全道
捕獲状況調査 狩猟者を対象に捕獲実績と目撃情報について調査しています。 全道
被害状況調査 被害の実態、被害防除策の効果の検証などを行っています。 全道
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<ヘリコプターからの生息数調査> <発信機をつけたエゾシカの追跡調査>
 
(ア)東部地域における個体数管理
 これまで行ってきた各種調査結果などから、平成5年度の東部地域のエゾシカ生息数は約20万頭と推定しています。
 また、この推定生息数を個体数指数「100」として定め、被害の急増し始めた昭和60年代の生息数水準である指数「50」以下を当面の目標に、最終的には指数「25」前後を維持できるように個体数管理を実施することとしています。
 なお、平成13年度末現在の個体数指数は80プラスマイナス20と推定されているため、当面、メスジカの積極的な捕獲などの緊急減少措置が継続されています。
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(イ)西部地域における個体数管理
 西部地域は、東部地域の調査結果などを参考にエゾシカの個体数調整を進めており、大発生のおそれのある地域については、メスジカの捕獲など狩猟捕獲制限の緩和を行っています。
 なお、大発生予防地域以外では、エゾシカを禁猟にしたり、オスジカのみを狩猟対象にすることにより、個体数管理をしています。
<西部地域における狩猟制限内容の推移>
年  度 制限内容(狩猟者1人1日あたりの捕獲頭数の上限) 該当市町村数 凡 例
平成12年度 オスジカ 1頭 49市町村  
1頭以内(オスジカ又はメスジカ) 27市町村  
平成13年度 オスジカ 1頭 26市町村  
2頭以内(オスジカは1頭以内) 53市町村  
平成14年度 オスジカ 1頭 36市町村  
2頭以内(オスジカは1頭以内) 53市町村  
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