令和3年度(2021年度)北海道若年優秀技能者知事賞

令和3年度(2021年度)北海道若年優秀技能者知事賞は、次の14名の方々が受賞されました。

令和3年度(2021年度)北海道若年優秀技能者知事賞 受賞者
氏名(年齢)職  名勤務先受賞理由
坂本  渉

(25歳)
型わく工株式会社 横建 札幌高等技術専門校修了後の平成24年、(株)横建に入社。1級型枠施工技能士を取得するなど、技術技能の研鑽に励んでいる。

 時間を惜しまず努力する姿は他の若手技能者の模範であり、後輩の指導にも積極的である。

 業務改善においては、型枠加工の難易度の平均化を考慮して加工図を作成したところ、専門的な知識や技能を有していない若年者でも容易に加工できるようになり、作業効率の大幅な改善につながった。

 産業や社会への貢献としては、札幌市建築業組合「技術技能士会」の会員として、技能振興イベントに毎年参加し、木製椅子などの製作体験を通じてものづくりの楽しさや技能の素晴らしさを伝えている。
伊藤 洸翼

(26歳)
鉄筋工株式会社 宮野工業 平成24年の入社以来、鉄筋工として技術の研鑽に努め、1級鉄筋技能士を取得するなど高い技術を有している。

 自身の技術の向上のみならず、若手の指導・育成にも積極的で人望も厚い。

 若年ながら、職長として現場を任され、他職の調整業務などを精力的に行っており、高い評価を受けている。

 多くの公共・民間工事に責任感と使命感を持って望み、検査や工程については厳格な自主管理を実施。

 石狩地区鉄筋技能士会の会員として、積極的に協力している。 
川村 龍也

(26歳)
酒類製造工曲イ田中酒造 株式会社 平成26年の入社以来、日本酒、焼酎、その他の醸造酒、リキュールの製造業務に従事し、たゆみない努力により1級酒造技能士を取得。更に高度な酒造技能を習得を目指して(一社)南部杜氏協会「特科試験」に合格。今後は南部杜氏の資格取得を目指している。

 道内各地の米を使用した日本酒開発や、地域の特産食材に調和する純米酒の開発には製麹や酵母選定から携わるなど、新たな特産品開発にも寄与。

 特に日本酒製造の技能については、道内若手技能者の中での第一人者と言われている。

 道産食用米としてブランド価値の高い「ゆめぴりか」「ななつぼし」を原料米として使用するにあたっては、製麹作業等において工夫、改善を重ねて高品質の純米酒・純米吟醸酒を開発している。

 社内は元より、業界の若手リーダーとして、これまでの酒類の開発実績などを基に、後進の指導にも積極的に取り組んでいる。
眞鍋 昌弥

(27歳)
造園工株式会社 真鍋造園 高校卒業後、造園技術を習得するため工科専門学校造園緑地科に入校し、2・3級造園技能士を取得。平成27年(株)真鍋造園に入社後、樹木医補、2級造園施工管理技士の資格を取得した。

 平成26年には技能五輪全国大会に造園職種としては北海道で初めて出場し、惜しくも入賞は逃したものの、課題をすべて完了。

 特に垣根工の技能については向上心も厚く、道内若手技能者の中での第一人者と言われている。

 接客態度においては他の模範となり、整理整頓や後片付け等も率先して行うほか、小学校・幼稚園の植え込み作業に従事し、子供達を指導しながらともに花植えをするなど、地域に貢献している。 
阿部 綾太

(30歳)
造園工株式会社 阿部造園 平成23年の入社以来、一貫して造園工として造園工事に従事。1級造園技能士、職業訓練指導員(造園科)、2級造園施工管理士の資格を取得している。

 平成26年技能五輪全国大会に出場し敢闘賞を受賞、平成28年十勝地方技能尊重運動推進協議会青年優秀技能者表彰を受賞するなど、若年造園技能者の模範を示し、技能研鑽意欲の喚起に貢献。

 作業方法改善においては、現場内作業における安全確保、植物の品質保全、熱中症対策等に関してミーティングを実施するなど、努力を重ねている。

 各講習会・研修会等に積極的に参加し、自身の技術向上を図るばかりでなく、その優秀な技能により技能講習補助員を務め、後進の指導に尽力するほか、技能士祭では、造園技術の啓蒙活動に率先して協力するなど、業界発展にも努めている。 
田代 純也

(30歳)
造園工株式会社 阿部造園 平成22年の入社以来、一貫して造園工として造園工事に従事。造園技術の研鑽に励み、1級造園技能士、職業訓練指導員、2級造園施工管理士の資格を取得した。

 樹木剪定においては古くからの技法を熟知し、地域環境に特化した独自の方法を考案するなど業界の牽引役として期待されている。

 平成26年技能五輪全国大会に出場し敢闘賞を受賞、平成28年十勝地方技能尊重運動推進協議会青年優秀技能者表彰を受賞するなど、若年造園技能者の模範を示し、技能研鑽意欲の喚起に貢献。

 作業方法改善においては、品質保全、安全確保、特に熱中症対策として作業員に対策用品を提供するなど作業改善に向け努力を重ねている。

 技能に対する向上心が強く、積極的に各講習会・研修会に参加してその努力する姿勢を高く評価されているほか、その卓越した技能をもって、技能講習補助員として活躍。技能者育成指導に尽力するほか、地域のサクラ保全活動にも貢献している。
高橋 恭平

(29歳)
大工株式会社 小西工務店 函館高等技術専門学院卒業後、(株)小西工務店に見習い大工として入社すると同時に、函館総合建設高等職業訓練校に入校し、建築大工の基礎知識、応用実技を積極的に習得。

 現在、木造建築工事における施工法・工作法の技量は業界内で高く評価されており、在来木造建築工事においてはすべて一人で施工できる能力を有している。

 平成29年には1級建築大工技能士の資格を取得したほか、全道建築大工技能競技大会においては努力賞を受賞し、大会で得た貴重な体験を仕事に活かすことで他の技能工の模範となっている。

 作業方法の改善においては、木造建築工事の在来工法において、新技術開発を率先して取り入れ、構造上及び能率の向上に取り組むとともに、安全施工体制の確立にも努力している。

 平成27年から函館地区建築技能士会に入会し、小学生を対象とした工作教室でものづくりの楽しさを指導するなど、技能士の地位向上にも積極的に取り組んでいる。
鈴木 翔太

(27歳)
型わく工城成建設 株式会社 平成24年に城成建設(株)に入社すると同時に、釧路高等技術専門校 鉄筋コンクリート施工科に入校。2年間の訓練を修了後、2級型枠施工技能士の資格を取得した。

 常に技能向上に努め、特に階段型枠の技能については非常に優れており、勤務成績も優秀なことから会社並びに同僚の信頼も厚く、令和元年に釧路市優良勤労青少年表彰、令和3年に釧路地方技能士会優良青年技能士表彰を受けるなど、他の若手技能者の手本となる存在となっている。

 社内では若手のリーダー的立場で、現場や、自社の認定職業訓練生の分散訓練等において、後進の指導にもあたっている。

 作業効率の改善にあたっては、加工や建込の作業改善と資源の再利用による省力化・省資源化に向け努力している。

 管内外の現場に積極的に参加し、経験を積むなど更なる技能向上に努め、地域産業の発展に貢献している。
吉田 明朗

(28歳)
鉄道車両組立工・修理工札幌交通機械 株式会社 平成24年に札幌交通機械(株)に入社以来、鉄道車両部品検修業務に従事し、特にブレーキ装置分解整備の技能については、社内及びJR北海道の若手技能者の中では第一人者と言われている。

 1級鉄道車両製造・整備技能士をはじめ、各種資格を積極的に取得するなど、若手社員のリーダーとして活躍。

 業務研究においては、ブレーキ装置内への浸水による不具合について、高い技術技能を持つとともに真実を探求するという強い意志をもって原因を特定。鉄道の安全安定輸送を確保したものとして、社内のみならずJR北海道からも信頼・評価を得ている。

 鉄道車両部品検修に際しては、高い技術技能を駆使して品質向上を図るとともに、安全作業の遂行、環境整備を通じて、道民の公共交通機関である鉄道輸送の安全安定輸送に大きく貢献している。
小泉 祥貴

(28歳)
輸送用機械器具検査工トヨタ自動車北海道 株式会社 平成24年の入社以来、一貫して自動車部品の品質管理業務に従事し、現在は内臓部品の測定業務の作業指揮者として、7名のメンバーの作業を指揮している。

 特に新製品を製造するラインの立上業務における測定の技能に長け、多くの関係会社を巻き込む大規模プロジェクトにおいてもライン立上に従事し、貢献した。

 新たな発想で業務改善を行うことに長けており、2020年度社内の改善提案においても多数の優秀提案を生み出し、全社2,930人中10位に入賞。知識・技能向上に対する自己研鑽に励み、1級機械検査技能士取得に向けて毎日2時間の試験勉強を実施しているなど、他の技能者の模範となっている。

 業務改善においては、慢性的に発生していた不良の撲滅に取り組み、品質管理担当としてのアプローチで原因となる現象を突き止め、品質の維持管理だけでなく、生産性向上にも寄与した。

 工具の寿命延長を目指して工具メーカーと一緒に改善作業をすることで、産業全体の技術力・品質管理力の向上に貢献している。

 また、学生時代から続きてきた野球の経験を活かし、苫小牧市内の少年野球のイベントの企画・運営を行う等、社会貢献活動にも積極的に参加している。
三浦  遼

(25歳)
築炉工大和工業株式会社 室蘭事業所 平成27年の入社以来、築炉工として工業炉の耐火物築造作業に従事。1級築炉技能士資格を取得するなど、耐火煉瓦積みの技能については、築炉業界でも卓越した技能を有する貴重な人材である。

 若年層のリーダーとして、新人や後輩の指導を率先して行い、同世代築炉工の技能レベル底上げの役割を上司とともに担っている。

 また、従前から行っている自社の築炉作業方法に自分の経験を活かし、積極的に作業改善を行っている。

 地元のイベント等にも積極的に参加し、また自社近隣の保育園での遊具等の修繕や、神社の歩廊修繕等、ボランティア活動にも多数参加し、地域に貢献している。
遠山 正利

(28歳)
金属材料製造検査工日鉄テクノロジー株式会社 室蘭事業所 平成24年に入社し、日本製鉄室蘭製鉄所及び三菱製鋼室蘭特殊鋼の鋼材出荷試験業務に従事。

 金属熱処理技能士、金属材料試験技能士(機械試験作業)、金属材料試験技能士(組織試験作業)と、鉄鋼の品質検査業務に必要とするすべての資格で1級を取得し、非常に信頼される試験データを提供している。

 習得した資格の知識を元に、若手の指導を行い、技能伝承の面でも信頼を得ている。

 職場の改善活動では、3テーマにおいて新日鐵住金㈱(当時)の所長賞を受賞しており、試験方法の確立や効率化に大きく貢献。

 安全においても危険箇所をいち早く改善し、安心して信頼性の高い試験業務が行えるよう日々努力している。
大島  享

(29歳)
金属材料製造検査工日鉄テクノロジー株式会社 室蘭事業所 平成23年の入社以降、日本製鉄(株)室蘭製鉄所の鋼材製品の成分分析業務及び原料の検査業務に従事。化学分析作業全体に精通するとともに優れた技能を有し、現在は職場の副班長として活躍している。

 1級化学分析技能士をはじめ、第1種衛生管理者、第1種公害防止管理者等、多数の国家資格を取得。高い技術技能と安全衛生面での知識を併せ持ち、安全な業務管理を行いながら、確かな試験データを提供している。

 業務改善においては、4テーマにおいて新日鐵住金㈱及び日本製鉄(株)の所長賞を受けるなど、数多くの改善活動を実行している。

 豊富な業務経験や改善活動での経験を活かし、指導者としても若手育成に熱意を注ぎ、化学分析作業における技術技能伝承の架け橋となるとともに、品質保証力の担保になりつつある。
竹村 和磨

(30歳)
鉄道車両組立工・修理工北海道旅客鉄道 株式会社 平成21年に北海道旅客鉄道㈱に入社、札幌運転所に配属以降、鉄道車両の検査(点検・整備)業務に従事している。

 専門知識の習得と技能レベルの向上に努め、1級技能検定(電気ぎ装作業・走行装置整備作業)を取得。現在は1級技能士として社内技能検定受検者の指導を行うほか、高い技能と専門知識を活かし、技術管理担当として鉄道車両の品質管理や安全技術の向上に大きく貢献している。

 また、特命事項として、高速軌道検速車配置に伴う新車導入プロジェクトに参画し、仕業検査の実施方法の取りまとめ及び各運転所での検査担当者養成に大きく貢献。

 溶接及び機械加工の技能に特に優れており、車両機関油圧スイッチの考案及び作製による、より高精度な車両保守の仕組み構築に貢献するなど、高い実績を残したほか、大型設備装置の可搬台車やアーク溶接設置台の作製など職場内の環境整備、製作を通じて、後輩社員の指導育成にも積極的に取り組んでいる。

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