梅毒について
北海道でも梅毒感染者が増加していますので、注意が必要です!
2022年の道内における梅毒患者の新規確認は、12月末時点で595人となっており、2021年の同期間の169人と比較すると約3.5倍となっています。
梅毒の流行を止めるためには、早期診断・早期治療が重要です。少しでも疑わしい症状があれば医療機関に受診しましょう。
※2022年12月末時点
・「感染症サーベイランスシステム」のデータに基づく(2022年12月末時点)
梅毒とは
梅毒とは、梅毒トレポネーマという細菌が感染することで起こる性感染症です。性行為により粘膜や皮膚の小さな傷から感染します。
・症状が多彩で他疾患に間違われる場合があります。
・感染から早期に投薬治療を受けることで治ります。
・一旦症状が消えるため治ったと間違われることがあり、発見が遅れる危険があります。
検査や治療が遅れたり、治療せずに放置すると脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
・症状が出ない場合もあるため、いつの間にか相手に感染させていることがあります。
気になることがある場合は、検査を受けましょう。
・自分だけが治療してもパートナーから再感染したり、その逆もあるため、パートナーも完治するこ
とが必要です。
梅毒はHIVの感染リスクを高める可能性があります!
梅毒とHIV感染はどちらも性行為で感染するため、重複感染の可能性があります。
HIVは、もともと感染力の弱いウイルスですが、梅毒で粘膜に傷や潰瘍があるとHIVに感染する確率が高くなります。
感染経路
主に菌を排出している感染者との粘膜や皮膚の接触を伴う性行為(膣性交、肛門性交、口腔性交など)で感染します。また、妊娠中に感染するとお腹の赤ちゃんに感染させる可能性があります。
一般の生活での接触程度では、感染する心配はほとんどありません。
症状
・性器や肛門、口にしこりができる
・全身に発疹が出現する
感染した日
・症状はありません。
第1期(約3週間~3か月)
・感染した場所(性器、肛門、口など)に、できもの、しこり、ただれなどができます。
・痛みがなく、あっても軽いため自覚しないことがあります。
・しこりが腫れて潰瘍になることもあります。
・治療しなくても、数週間で症状は軽快するため、気づかれないことがあります。
数か月後(約3か月~3年)
・手のひらや足の裏など全身に発疹が出現します。
・また、発熱や頭痛などの全身症状が現れます。
・治療しなくても、数週間から数か月で症状は消えますが、再発もみられます。
数年後
・皮膚に大きめのしこりが出てきます。
・症状がないまま何年も経過することもありますが、皮膚や内臓で病気は静かに進行しています。
・数年~数10年後に、心臓、血管、神経の異常が現れることがあります。
潜伏期間
約1か月(症状は早く出てきたり、遅く出てきたりと個人差があります)
梅毒にかからないためには?
・性行為をするときはコンドームを使用しましょう。
・口や傷口からの感染もあるので、気をつけましょう。
妊婦さんへ
妊娠中に梅毒に感染すると、お腹の赤ちゃんに感染してしまうことがあります。お腹の赤ちゃんに感染すると、死産、早産、新生児死亡、障害をもって生まれることがあります(先天梅毒)。
なお、初期の妊婦健診で梅毒検査が行われますが、健診後に感染する場合もありますので、気になることがあれば、主治医に相談しましょう。
検査
道立保健所での検査についてはこちらをご参照ください。
○以下のリンク先もご参照ください。