改修工事内容
メタルシーリング保存修理工事
赤れんが庁舎にはメタルシーリングと呼ばれる金属板の天井を設置していました。
メタルシーリングは明治44年の火災復旧工事の際に防火対策として取り付けられた天井材です。
約100年以上前に取り付けられた材が多く文化財として非常に貴重です。
今回の改修事業では一度取り外しを行いました。
取り外しでは一枚毎に番号を付け、改修前の部材位置を管理しています。
メタルシーリング取り外し前 令和2年3月19日 撮影 |
メタルシーリング取り外し後 令和4年5月19日 撮影 |
取り外した約4000枚のメタルシーリングを再利用可能か確認し、
再利用可能な材は傷を付けないよう全て手作業で美装の後に、
取り外し前と同じ場所に再取付をし、塗装を行います。
令和5年4月21日 撮影 |
メタルシーリング美装作業 令和5年12月14日 撮影 |
メタルシーリング取付作業 令和6年3月21日 撮影 |
メタルシーリング塗装下塗り
赤れんが庁舎屋根銅板保存修理工事
屋根銅板葺き替え
このたびの改修では、新しい銅板で葺き替える計画であり、再び赤褐色となります。
八角塔屋根銅板は、令和6年(2024年)4月から葺き替え作業を行います。
赤れんが庁舎屋根銅板は、新たな材で葺き替えを行います。
現在軒先銅板を葺き替えており、葺き替え後の姿を仮設見学施設3階から窓越しに見学可能です。
屋根軒先銅板の葺き替えは 仮設見学施設3階から見学可能 |
改修工事前の屋根軒先銅板は 経年変化により緑青色となっていました |
今回の改修事業で新たな銅板に葺き替え、今後十数年の時間をかけて緑青色へと変化していきます。
葺き替え後の銅板の姿を間近で見られるのは、見学施設の公開期間のみですので、ぜひご覧ください。
八角塔屋根
令和4年8月3日に八角塔屋根を仮設見学施設へ移設しました。
高さ 6.5m(ポール込み15m) |
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八角塔屋根の移設作業 令和4年8月3日 撮影 |
八角塔屋根基本情報 |
令和6年5月上旬まで開館予定の仮設見学施設で展示しています。
仮設見学施設内 八角塔屋根の展示 令和5年5月19日 撮影 |
仮設見学施設では八角塔屋根の補修のため、様子が見えづらくなっています。
ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
1階から見える八角塔屋根 令和6年1月24日 撮影 |
2階から見える八角塔屋根 令和6年1月24日 撮影 |
新たな銅板への葺き替えが進み、赤褐色に輝いています!
令和6年4月12日 撮影 |
2階から見える八角塔屋根
天然スレート保存修理工事
天然スレート葺き替えについて
令和6年(2024年)4月中旬(※)から天然スレート葺き替えを行う予定としており、仮設見学施設3階からは、工事の様子が見学可能です。
※また、当該期間においても施工箇所によっては、仮設見学施設から見られない場合があります。あらかじめご了承ください。
赤れんが庁舎の屋根には天然スレートと呼ばれる石材が葺かれています。
【赤れんが庁舎改修前写真】 屋根の黒色箇所が天然スレートです。 |
今回改修工事では全数取り外し、検品の上使用可能な材は再利用します。
状態の悪い材は新たな天然スレートと取り替えます。
天然スレート取り外し前 令和5年1月16日撮影 |
天然スレート取り外し後 令和5年1月24日撮影 |
天然スレート検品の様子 令和5年3月31日 撮影 |
屋根木部保存修理工事
本改修事業で交換した木材には焼印を付けています
今回交換した木材には、「令和五年度修補」と焼印を付けています
このことで将来の修理において、交換した時代が分かるようにしています。
焼印 「令和五年度修補」 |
屋根の軸組 木材交換箇所 赤枠箇所に焼印を付けています。 |