知事定例記者会見(平成15年12月3日)

知事定例記者会見

・日時/平成15年12月3日(水) 17:50~18:10
・場所/議会知事室前
・記者数/24名(その他テレビカメラ等2台)

会見項目

 

記者からの質問

1 一般質問を終えて
2 道警察の報償費問題について
3 新庄選手の北海道日本ハム入団について

記者からの質問

(STV)
 今日で一般質問が終わりましたが、今回の感想はいかがですか。

(知事)
  今回の議論は、一つ道州制が議論になりましたし、財政再建の問題、それから今日は皆さんお聞きになった思うんですが、報償費の議論もありました。
  私のほうから話題提供として申し上げたいのは、住宅供給公社の話ですが、今回も一般質問の代表格のなかに出たわけでありますが、今日、予定どおり特定調停に係る札幌地方裁判所の決定が出ました。
  内容は、以前から申し上げてたとおり、公社から提示した調停案がそのまま盛り込まれたところであります。皆様方への報告は、もう見ておられるかもしれませんが、裁判所の「所感」というのが付いております。文書の形で付いていると聞いておりますが、道に対しては公社に適切な指導監督を行い得なかった道の監督者としての責任は問われて然るべきであるが、公社の債務整理を図らなければ、道民の将来に禍根を残すとの判断を下した公社の設置者及び出資者並びに監督者としての道の判断を、裁判所はむしろ英断として尊重されるべきと思料する。」というふうに言っていただきました。私どもとしても、今の段階で道民の方々にこの調停が上手くいったとしても、多くのご負担をおかけするわけでありますが、その苦渋の判断を今しつつあるということに対して、一定のこういった裁判所からの評価をいただいたというのは、率直にありがたいなという思いも持っておりまして、今後、とにかく、これを公庫を含めて他の金融機関が受けられるかどうかということになるわけでありますので、心から特定調停の成立を望みたいということを改めて申し上げます。

(時事通信)
  道警の報償費の問題なんですが、知事の先週の定例記者会見で報償費も道民の税金だと、財政立て直しプランでこれから性根をいれてやると言われましたが、観点は確かにという感じですが、報償費を仮にそういった使われ方をしているという印象が道民に広がった場合は、道警に対する捜査の協力もますますできなくなる事態も想定されて、強いては、道民の生命、安全を守るという意味でも、このまま放置しておくと、影響が出てくるのではないかと思うんですが、そういった点ではどうお考えですか。

(知事)
  だからこそ、この前の定例記者会見の時にこの問題を道警本部において、明らかにしていただきたいということを申し上げたわけです。その申し入れを踏まえて、そのうえで最高責任者である道警本部長が、今日も議会で聞いておられたと思うんですが、不正経理の事実はないというふうに説明されたというのは、私の立場としてはやはり重たいものとして受け止めているところです。
  来年度予算については、それも議場でお答えいたしましたが、不用額が出ているという事実も最近あるようですし、また、予算要求などいろんな折衝のなかで、今後、議論することになると思いますが、ただ、平成7年、平成9年の問題といった、現在、議論になっている部分については、やはりああいう議場の場で最高責任者の道警本部長が私の意向も踏まえたうえで、不正経理の事実はないということを言われたということは重たいことだと思います。

(時事通信)
  仮に疑惑のままで晴らされていないと道民が思うような事態になった場合には、どういう影響が出ると知事はお考えですか。財政部分について。

(知事)
  財政については、先ほど申し上げましたとおり不退転の問題です。これは(道警の議論になっている部分は)、平成7年、平成9年の問題ですから。現在、(財政について)議論になっているのは、まさにこれから平成16年度をどうするか、そして、その後の財政立て直し期間をどうするかという議論ですから、そこについてはしっかりと削減の目安額も道警本部に対しても、示させていただいておりますし、また、それを踏まえて、いろんな折衝の後に11月25日に道庁として道警も含めて、削減目標というのは決めたわけでありまして、そのことは、しっかりとこれから道民の方々にこういう議論も踏まえて、やっていかならなければならないというのは当然であります。 

(北海道新聞)
  北海道新聞も含め、道警の報償金の問題については各社、様々な報道をされていますが、それはさておき、道警の本部長が不正はないといったから知事として不正はないものと考えているということですか。

(知事)
  考えざるを得ないと思うんです。

(北海道新聞)
  各社の報道については、どのような感想をお持ちですか。

(知事)
  出所のところについては、明らかではないと言っておられて、そしてこれは、保存期間が切れていると言うことは、監査委員がおっしゃっておられたと思います。
  そうすると、そういったことを踏まえて考えますと、やはり、道警本部長の発言というのは重いものと受け止めざるを得ないと私は思います。 

(毎日新聞)
  財政問題とかではなくて、そこに不正があるのではないかという疑惑があると、道民が非常に関心を寄せている中で、道警本部長が一切適正に行われているとさらっと答えて、それで道民が納得すると知事はお考えですか。

(知事)
  納得するかどうかは道民各位のご判断だと思いますが、同じことを申し上げて恐縮ですけれども、道議会という場で、最高責任者の道警本部長が不正はないと、一言で凝縮しておっしゃっただけだと思いますが、そのことはやはり重いと私は考えています。

(毎日新聞)
  知事としてお答えできないなら、高橋さん私人、個人として、例えば北海道新聞が今日ちゃんと現役あるいはOBの警察官から証言を集めて不正があるのではないかと報道しています。報道のことだから公的には出所は分からない文書だと言い逃れはしても、報道がこれだけきちんとやっている中で、高橋さん個人としては、やはり納得できないことだという思いがあるのではないですか。

(知事)
 個人としても同じです。

(毎日新聞)
  同じですか。要するに納得されるんですか。

(知事)
  納得するというか、(道警本部長の発言は)重い判断、重い発言だと思っております。

(北海道新聞)
  今回、道警本部長が内部調査をして答えたわけですが、つまりプレーヤー・イコール・アンパイヤーになったわけです。一般論で結構ですから、第3者が関わらないような、プレーヤー・イコール・アンパイヤーの調査の信憑性について、どのようにお考えですか。

(知事)
  おっしゃるのは監査請求のことかなと思いますが、宮城県でやられましたが、結果はご承知のとおりのような結果で、結局内部の方たちの協力がないと明らかにならないわけで、その意味で、私はやはり道警の最高責任者の道警本部長が議会であのように発言されたことを重く受け止めております。

(北海道新聞)
  一般論として、プレーヤー・イコール・アンパイヤーのような調査内容の信憑性についてどのようにお考えですか。

(知事)
  一般論というか、本件は道警の話ですから、道警について申し上げれば、監査権を発動しても宮城県のようになるのではないかと思っています。

(時事通信)
  道民が納得するかどうかは、道民の判断とおっしゃられましたが、納得しなかった場合の影響を知事としてどうお考えでしょうか。どういう状況になるとお考えですか。

(知事)
  難しい質問ですね。どういう影響があるかちょっと分かりません。

(時事通信)
  分からないですか。

(知事)
  分からないというか、道民が納得されるかどうかについて、道警本部において説明されたわけで、それ以上のことについてはもう。私としては道警本部において明らかにしていただきたいと申し上げて、それを踏まえて道警本部長があのようにおっしゃったのは、重いことであると考えています。

(北海道新聞)
  それであれば道警がどれくらい時間をかけて、どのような方法で事実を確認をしたのか、道としては把握されましたか。

(知事)
  これは道警に支出委任をしておりまして、道警本部としてご判断されたんだと思います。そこの詳細の部分は、私よりも知事室長のほうが少し詳しく聞いていると思います。

(北海道新聞)
  考え方をお聞きしたいんですが、先ほどから言っているのは、不正というか、疑惑がいままだ続いている状況だと思うんですが、その中で知事が、道警本部長が公的な場であのようにおしゃったのでそれについては重いものと考えるということで事を納めるというのは時期があまりにも早すぎるのではないでしょうか。つまり、今時点でそれだけの判断ができる材料をもって知事は判断されたのでしょうか。別の記者が言ってましたが、プレーヤー・イコール・アンパイヤーという状況の中で、宮城県のことは別として、知事本人として、道警が出した結論はそれはもう正しいのであると考えるのですか。

(知事)
  正式な道警本部長としての回答であったと、回答という意味は、私が説明していただきたいと申し入れて、それに対して最高責任者の道警本部長が報道されているような不正経理の事実は無いと発言されたこと、これは正式な回答として受け止めて、大変重たいことだと考えています。

(北海道新聞)
  それは手続論としては確かにそうでしょう。しかし、個別の事実をみた場合、疑惑は解明されていないし、各社の報道をみても疑惑は解明されていないと、普通に報道の中身を吟味すればそのように思うのではないかと考えるのですが、そういう手続論でそう言っているので、知事としてはそれで納得したということで良いのでしょうか。これで知事の最終判断であると考えて良いのでしょうか。

(知事)
  今段階でそうです。

(北海道新聞)
  今段階でそうということは、このあと変わる可能性があるということでしょうか。

(知事)
  仮定の話にはお答えできません。

(北海道新聞)
  報道が事実であれば、知事としては遺憾であるともおしゃってますが。

(知事)
  それはもちろんそうです、常に言っています。

(北海道新聞)
  仮に報道が事実であれば、道警が言っている不正が無いということと、一方で不正があるという報道の間には大きな乖離があると。

(知事)
  ですから、その仮定の議論にはお答えできません。

(時事通信)
  例えば、税務担当の方が道に限らず、市町村であれば集めたものを横領してしまったとなれば、その後の徴収が難しくなるので、綱紀粛正に努めるということでいろいろ例もあると思います。そういう疑惑が、道警について道民の間に広まった場合にどういう影響があるのか。

(知事)
  ですからそのことを道警本部において、不正が無いということを明らかにしていただきたいということを前から申し上げているわけで、その直後ということで短い、長いという議論はあるのかもしれないけれど、私からのそういう問い合わせ、申し入れに対して、最高責任者の道警本部長が議会の場で不正は無いとおしゃったわけですから、時間的に10日なり、1ヶ月なり掛かっていれば納得していただけるのか分かりませんが、吟味をされた結果、内部監査の結果として不正は無いとおしゃられたことは重いと思います。

(日本経済新聞)
  現状では調査を求めないとおっしゃいましたが、もし、どのような状況が出現すれば調査を求めたり、知事としてアクションを起こしますか。

(知事)
  仮定の議論にはお答えできません。具体的にそのような事象があった場合に、知事部局の皆さんと議論して対応を考えたいと思います。

(日本経済新聞)
  もう一点、道警本部長は、今日、共産党が示した証拠書類について、かたくなに受け取りを拒否していますよね。この対応は、一方で不正は無いと言いつつ、不正が無いのであれば受け取ってきちんとみればいいじゃないかと、普通の人は思うんですが、受け取り拒否という対応について、知事はどのようにお考えですか。

(知事)
  私自身は、知事部局の職員は受け取って、昨日の夜、私も拝見しました。コピーですから、その原本かどうか分かりませんが。私は受け取り拒否ということはしなかったわけですが、いろんなお考えがあってそうされたんでしょうから、私からコメントする立場には無いと思います。

(HBC)
  (道警本部長の)説明を重く受け止めているということなんですが、知事はあの説明で十分疑惑を晴らしたとお考えでしょうか。

(知事)
  何回も同じ事を申し上げて恐縮ですが、私は、道警本部として、道民の方々に納得していただけるような、疑惑があるかどうかの説明をしていただきたいと申し入れました。それを受けて、当時の資料は公式のものは無いわけですが、当時の監査等々の状況を確認された結果、不正経理の事実は無いと発言されたわけですから、これはやはり最高責任者である道警本部長の正式な回答として、重く受け止めています。

(毎日新聞)
  そういう説明は道議会と道警には通用するかもしれせんが、アドバイスさせてもらえば、道民には通用しないと思いますよ。

(知事)
  私どもとしては重たいものとして受け止めています。

(毎日新聞)
  今さっき日経新聞も言ったけれども、共産党が提出しようとした資料を道警が受け取りを拒否した。受け取った上でそれを些細に見た上で、確かに受け取ったけれどもうちの監査で問題ないということで問題ありませんというふうに答えるのであれば分かるんですが、そもそも受け取りを拒否するというのは全然納得いかないというか、道議会を道民が見ていてなぜ受け取りを拒否するのか全然分からないと思います。高橋知事が文書を受け取られた上で道警に回答を求める。僕は受け取ったことは正しいと思っているんですが、道警が文書そのものを特定の会派が問題にしようとした時に受け取らないという態度は説明がつかないと思っているんですが。

(知事)
  それぞれのお立場での行為ですから、私としてコメントする立場ではないと思います。

(毎日新聞)
  共産党から受け取って拝見した書類があると思うんですが、その書類を見た率直な感想はどうですか。

(知事)
  全くよく分かりません。コピーですから、コピーというのは何でも作れます。ただ、それが原本かどうかについては全く分かりません。それを拝見して、なにがしかの文書のコピーだなということを確認しました。
  書いておられた資料(前途資金支払決定書)についてはいいんですか。

(毎日新聞)
  その資料についてはどういうふうに対応されたのですか。

(知事)
  対応というかこれはもうオープンにすることの方向性が出ていますので、一般道民の方からの情報開示の請求がかつてあって、そういう場合に非開示という一義的な判断をしたとしても、最終的に判断が出るまで保存するというルールがあります。それに沿ってやって最終的には開示という判断になりましたので、そのものはあるんですね。ただ、若干手続きがあって、審査会の答申を受けて、私どもとして、私は当然審査会の答申を受ける方向ですが、ただ個人として決めるわけにはいかないので、いろんな手続きを経てもうじき出ることになりますので、それ自身はどなたも御覧になられるものだと思います。ただ、それはまさに読売新聞の記事が正確なんですが、道庁の出納局から経理用語ですが資金前渡員の各副署長さんが支出を受けるというそこまでと、資金前渡員である副署長から上司である署長に対して渡すというところまでは全部あります。ただ、いま議論になっている道警の方でもう資料がなくなっているといっておられる部分というのはその先ですから、私ども出納局の持っておりました資料は近々開示をされることになると思いますが、皆様方が議論しておられる原本があるかどうかということについての対応にはたぶんならないと思います。

(毎日新聞)
  例えば細かい話になりますが、あそこにある印鑑の印影が出所不明と言われてる文書にあると。印鑑を比べて印鑑はどうだという調べ方はできるんですか。

(知事)
  それは是非チェックしてみてください。私どもはそこまでやっていませんので。
   
(毎日新聞)
  知事としてできることもあるのではないかという問いかけなんですが。 

(知事)
  それは1つの方法かもしれませんね。ただそのことは、それ以上のものについて、やはり確たるものということにはつながらないのではないでしょうか。どっちもコピーですから。

(uhb)
  全く関係ない質問で恐縮ですが、今日、新庄選手が入団の会見をしてるんですが、新庄選手の日ハム入りについて、一言コメントをいただきたいのですが。 

(知事)
  前回の記者会見でも問われてそれと同じになってしまうと思うんですが、すごく明るい性格の方ですよね。ムードメーカーになっていただけるという期待が私はできると思うんです。日ハムにはとても立派な選手がたくさんいらっしゃるんですが、ちょっと地味っぽい感じするわけじゃないですか。そういう中にああいう性格が本当に明るそうな方が入られて、大リーグでも活躍されたわけですし、ムードメーカーになって日ハムの実力にプラスになることも私は重要だと思うんですが、華やかさ、日ハムファンを増やすという意味でも相当効果が出るのではないかと思って、とても期待しています。一度お会いしたいですね。

 


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