知事定例記者会見(平成19年9月11日)

知事定例記者会見

・日時/平成19年9月11日(火)11:00~11:13
・場所/議会知事室前
・記者数/24名(テレビカメラ3台)

会見項目

  

知事からの話題

 1 第3回定例会の開会について
 2 学歴詐称に係る職員の処分について

 

記者からの質問

 1 がん対策について
 2 行財政改革について
 3 支庁制度改革について

知事からの話題

 

第3回定例会の開会について

今日から、いよいよ今年度の第3回定例会がスタートしました。議員の皆様との本格的な論戦は今週の金曜日の代表質問からでございますが、支庁制度改革を始めとした問題、あるいは行財政改革の取組をこれからどのように行っていくか、あるいは新しい総合計画を今準備中でありますが、国の方の計画も重なりますのでいかに整合性をもってやるのかの議論、さらには来年の北海道洞爺湖サミットの開催準備、道営競馬のあり方など、今定例会は盛りだくさんのテーマで議論が展開するというふうに考えております。
 それが1点であります。

 

学歴詐称に係る職員の処分について

もう1点は、学歴詐称に係る職員の処分に関してであります。8月の11日に旭川土現職員の学歴詐称に係る匿名の告発がありましたことを契機に、私ども8月の下旬に道の技能職員336名を対象にした全庁調査を行ったところでありますが、その結果、今申した旭川土現の2名を含めて、8名の職員が学歴詐称をしていたということが明らかになったわけであります。
 本日付でこれら職員のうち7名については、停職1ヶ月の懲戒処分を行いました。そして、8名のうちの1名は現在教育庁に出向中でありますので、教育庁において処分するということになるかと思います。今回のことは、学歴詐称によって本来職を得ることができるはずだった方々の職を奪われたというようなことでもございますので、こうした人たちは、公務員としての職の信頼というものを著しく傷つけたというわけでありまして、甚だ遺憾でございます。
 なお、現在はこういった形の採用試験は行っておりませんので、こうした事案が起こることはないと承知しております。
 詳しくは、追って担当課の方から資料提供をさせていただきます。

記者からの質問

(HTB)
 昨日の保健福祉委員会で、がんについて道独自の対策条例を求めるがん患者の方々がいらっしゃいましたが、独自の条例を制定するという求めに対して知事はどのようにお考えですか。

(知事)
  私自身も6月の下旬に「フォーエバー」、がん患者の代表の方とお会いして、直接条例の制定に向けての皆様方の気持ちをお伺いした経緯はございます。
 そういった流れの中で、昨日の委員会で意見の表明をされたということだと理解をしております。がんは今や男性の二人に一人、女性の三人に一人がかかる病気になっておりまして、私自身もご案内のとおり胃がんの手術をしたという経緯もあって、特に思い入れのある疾病ではございます。
 がんの対策については、今年の4月からがん対策基本法が施行されました。これに基づきまして、今年度中をめどに道としてがん対策推進計画を策定することにしておりますので、まずはこの推進計画をしっかりと策定し、この中にアクションプランとしてがん患者の方々に対する様々な対応を盛り込むわけでございますので、こういったことをまずはやっていきたいと考えているところでございます。

(NHK)
 行財政改革をどのように行っていくかというお話でしたけれど、具体的に知事の中で今思っている方向性、方針、今回の道議会どのように主張されていくのか。

(知事)
 代表質問を事前にいろいろ拝見させていただいて、どういうふうに応えるかということを、内部でも議論をしているところでございますが、最近、実質公債費比率というものが総務省から公表になりました。大変に不幸なことでありますが、北海道は全国の47都道府県のなかでワースト1、20パーセントを超える状況にあるということでございます。こういったことから、道債の残高が膨大であるということに対し何がしかの対応ということは、これから必要になってくるのではないかと思っております。この道債残高がなぜここまで膨れてきたかということにつきましては、ご案内のとおり平成4年以降、国の数次の景気対策、経済対策に呼応する形で、道自身も道債を発行して対策を打ってきたと。また、道の単独事業としても道債を発行してきたということのなかで、どんどん溜まってきたわけです。ちなみに、平成4年の直前でございます平成3年度における道債残高は1.8兆でございました。それがその後どんどんと増えて、今はご案内のとおり5.6兆、
560万の道民で5.6兆ですから一人当たり100万という状況。借金というのは増えるのが早いですね。いったん借金が出ますと、それを借り換え借り換えということで、当然誠実に返していかなくてはいけませんので、それがまた借金を生むという、そして昨今の金利高の傾向のなかで、昨年の2月に決定した道の行財政構造改革の基本的な考え方、ここでは見込まれないほどの金利高ということもあって、今さらにこの行財政の見直しということを進めていかざる得ない状況になっているわけでありまして、私自身の思いといたしましては、やはりこの道債残高を減らしていくかということをまずは考えていかないと、中長期的な観点から、道の健全な財政基盤の構築ということにはなっていかないのではないかという思いを強く持っているわけであります。そうは言っても、今までの借金は誠実に返していくというのは至上のルールでありますので、私どもにできることは、新規の道債発行をいかに抑制していくかということなどを中心としたことになろうかと思いますが、こういった点を含めてあらゆる政策費目について、今改めて見直しをしているところでございます。こういった中で近々できる限り早く、来年度予算編成に向けて道の新たなる行財政構造改革の見直しの方向性というものを道民の皆様方にお示しをし、議論をし、成案を得ていかなければならないと、このように思っているところでございます。
 
(uhb)
 今日の議会のご発言で、支庁制度改革について盛り込まれませんでしたけども、秋以降に向けてどのような議論を展開していくおつもりですか。

(知事)
 前回の記者会見の時もご質問があったように思いますけれども、区割りがどうなるか数がどうなるかということばかりがマスコミの皆様方の報道も含めて先行した感がございまして、本来やらなければならない、何で支庁制度というものを見直していかなければならないのかというような根本的な議論、それから見直した後に、それぞれの新しい出先機関においてどういう機能になっていくか、というようなところが必ずしも十分でなかったという反省の下に、改めてこの定例会には新しい北海道の出先機関について、私どもが考えております機能についての考え方の提示をさせていただくことをしようとしているところでございます。
 詳しくは前日委員会に出た資料をご覧になられたかと思うんですけれども、なぜ今こういったことをしなければならないかということについては、一つに今の支庁制度ができて、もう100年以上になるということ。当時と比べれば当然交通ネットワークなり情報通信ネットワークなりあらゆるものが変わっている中で、本当のことを言えばここまで見直さなかったのが実はどうだったのかという議論もあろうかと思うんですが、やはり今改めて見直しが必要であろうと。
 そして、これから将来に向けての北海道を考えた場合に、人口減少あるいは高齢化というものが全国以上のスピードで進んでいる。
 もちろん、そういったことに対処するための少子化対策、出生率の向上等に向けて様々な対策を打っているのは事実ではありますが、それでもやはり中長期の道政運営を考えた場合に、こういった人口減少社会において北海道のそれぞれの地域の今後の政策のあり方、地域づくりというものをどういうふうに考えるかということを思った場合に、やはりある程度、広域的な観点からの地域の相互連携を持ちながら、発展の可能性というものを考えていかなければならないのではないか。こういうことでやはり出先機関の大括り化が必要ではないかというふうに思い至ったわけであります。
 しかしながら、こういった地域ごとの、ブロックごとの中長期的、広域的な地域政策の企画立案の実施という観点とは別に、それぞれの個々の地元に密着した業務というものがございます。例えば土現を通じての業務であるとか、あるいは保健所窓口業務であるとか、こういったことはしっかりと今までの流れの中で地域の住民の方々にサービスを提供するという業務は地域密着で行っていかなければならない。そういった広域的な政策、企画立案の実施論の部分と窓口業務をはじめとした地域密着型的な業務の展開ということなどを含めて、きめ細やかな我々の考え方をご提示を申し上げ、十分に道議会でもご議論あるいは道民的なご議論を展開してまいりたいと考えております。
 

 


 

この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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