知事定例記者会見記録(平成21年10月30日)

知事定例記者会見

・日時/平成21年10月30日(金) 14:01~14:20  
・場所/記者会見室
・記者数/27名(テレビカメラ2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 児童虐待防止推進月間の取り組みについて

記者からの質問

1 夕張市の財政再生計画について
2  北海道エアシステムについて
3  北海道エアシステムについて
4  水稲の作況について
5  丘珠空港について

知事からの話題

 

児童虐待防止推進月間の取り組みについて

[資料:「児童虐待防止推進月間」の取り組みについて

 私からは、後ろにポスターもございますが、児童虐待防止推進月間の取り組みについてのご報告でございます。この、襟に着けているオレンジのリボン、ご案内の方が多いかと思いますが、これが児童虐待の防止を進めていくシンボルマークでございます。
 子どもを悲惨な虐待やいじめから守るということを趣旨として、毎年11月は「児童虐待防止推進月間」となっています。
 道としても、この期間中に虐待防止ばかりではなく、いじめの防止も含めた運動を展開しているところであり、その一環として、道教委とともにこのオレンジリボンキャンペーンを推進しているところです。
 児童虐待やいじめは、子どもの心やからだ、さらには、生命までも脅かす重大な人権侵害であります。北海道では、今年3月に稚内市で大変悲惨な事件があり、それに対する私どもの対応について、多方面からご批判をいただくなど、大変反省すべきところも多かったわけでございます。
 こういった事態が再び起こらないようにするために、道としては、児童相談所の機能・体制の強化、それから地域との連携の強化を図ったところでございまして、虐待やいじめが疑われるような場合には、ちゅうちょなく、市町村、児童相談所、学校、教育委員会にお知らせをいただきたいということを、皆様方を通じて徹底をしていただきたいと思います。報道機関の皆様方のご協力を心からお願いをいたします。

記者からの質問

(共同通信)
 夕張市の関係でお伺いしたいのですが、夕張市は昨日までの日程で財政再生計画の策定に向けた住民向けの説明会を行っていました。この中で、既にご存じのとおりなのですが、診療所の改築とか市営住宅の再編などで、今後150億円の財源が必要になると、現時点での見通しというのも報告されたのですが、この場合18年間で財政再建を果たすという現在の計画の期間がさらに延長される可能性もあると思うのですけれども、道として再建期間が延長されることについては、どのように考えてらっしゃるかという点と、もう一つ、説明会の中では、職員給与を現在平均3割カットされているものを1割カットに抑制するというような市の方針も示されたのですけども、これについての率直な知事の受け止め方をお願いします。

(知事)
 新しい法律に基づく再生計画の期間の問題、中身としての職員の処遇改善、それぞれについてのご質問ですが、私どもとしてはまずはやはり夕張市さんの計画の案を見せていただいてからと思っております。一次集計という形でまずは市当局としての考え方の整理がなされ、昨日まで住民説明会をされたと報告を受けております。
 そういう手続きを経て、また、住民の方々からさまざまなご意見があったでしょうから、まずは、そういったことを踏まえての夕張市さんとしての財政再生計画の素案のご提示が私ども道に対してあるのだと思っております。
 いわゆる一次集計の段階で、中身はざっとは見せていただいてはいますが、やはり住民説明を踏まえての素案というものをご提示をいただいた上で、その段階から私どもとしての作業がスタートし、そういった中で、計画の期間をどう考えるのか、あるいはその事業の中身としての職員の方々の処遇改善をどう考えるのかの議論であると思っております。
 夕張市長とはしょっちゅう電話なり、お会いしたりして、連絡は取らせていただいておりまして、そういった中で私、いつも申し上げておりますのは、やはり夕張市に住んでおられるご高齢の方を含めて、住民の方々が、明日に希望を持てるような、そういった住民生活を実現できるような計画であることが地域づくりの基本だと思うのです。
 一方で道内は、自治体の財政が厳しいという状況を含めて、さまざまな課題を抱えておられるところばかりでありますので、そういった他の地域の自治体なり、広く言えばそういった方々を含めて、道民の方々のご理解が得られるような計画かどうか、そこら辺りが市の素案をいただいてからの私ども道としての作業のポイントになってくるのではないかと思っております。
 いずれにしましても今年度いっぱいには国との調整も含めて、セットをしていかなければならないことですので、まずは市の素案をできる限り早くご提出をいただき、見極めていきたいと思います。


(STV)
  北海道エアシステムの関連なのですけども、昨日、JALのタスクフォース(専門家チーム)が前原大臣に再建案を提示するということがあったのですが、詳細については公表していないということなのですが、JALのほうが経営再建を最優先ということで、今後、再建策を確定すると思うのですが、やはりその中であっても地方航空路線、特に道内の路線が非常に懸念されるわけなのですが、このタイミングであらためて、知事の北海道エアシステムに関するお考えを、あらためてもう一度お伺いできればと思います。

(知事)
  JALの再建ということについて、「JAL再生タスクフォース」の方々の手から、今度は企業再生支援機構の主導という形でこれからまた進んでいくということを報道を通じて承知をしております。そういった全体の再建計画の動きの中で、私ども道との関係におけるいろいろな方針について、変更があるかどうかということについて、私どもから国交省あるいはJAL本体に対して、問い合わせをしましたところ、そこについては変更はないというお話をちょうだいしております。
 HAC(北海道エアシステム)の運営見直しについては、もう1か月くらい前でしょうか、JALの幹部の方が私ども道庁にお越しになられて、HACの株式のJALの持ち分の低下ということを含めて提案をされたという運営見直しについて、検討の方向性は変わらないということでした。
 また加えて、道内と道外との路線についての4便の休止の方針ということも、今まで3便と言われていたところ、それに加えて静岡-千歳便についても休止の検討をしたいとの話のようでございます。
 そういった中で、私どもとしては、まずHACについては、道内の主たる都市間の輸送の手段であると同時に、奥尻-函館間が島民の方々のまさに生活の足であり、命をつなぐ足でもあります。
 また、観光の振興を含め、いろいろな観点から道内の各便の維持ということは不可欠だと思っておりまして、そういった中でJALとのねばり強い交渉、あるいは国への申し入れ等も行っていかなければならないと思っているところです。


(NHK)
 2点、全然別の項目で申し訳ないのですが、お伺いしたいのですが、1点は、さきほどのHACの問題で、知事としてこれから粘り強く国やあるいはJALに働きかけをしていくということですけども、その方向性、次の方向性を見い出す期限というか、いつ頃までに運営体制も含めて、結論を出したいかというのが、今のところお考えがおありなのかということが1点と、もう一つはすみません、全く別の案件ですが、先ほど、農水省のほうで、米の作況指数を発表して道内は89と、不良ということだったんですけども、道産米に対する期待が高まる中で、こういったあまり良くないニュースが出てきたことについての感想と、もし道としての対策が何か考えているのであれば、お願いします。

(知事)
 HACの問題でありますが、私どもとしては、粘り強く、来年度以降、今の状況を維持するということをできれば死守したいと思っておりますので、その意味では、あまり期限を画するということではないと思いますが、むしろJALさんサイド、国交省サイドが全体の再建計画の枠組みとの関係において、この問題について、早急なる検討、交渉ということを言ってこられるでしょうし、加えて、A-net(エアーニッポンネットワーク)の問題もございますので、そういったことを含めて、やはり、遅くとも年度内、今暦年中には方向性を出すという、そういった相場観ではないかと私自身は認識しております。
 それから、水稲の作況の状況についてでございますが、今ご質問にもございましたとおり、前回見込みの91よりもさらにダウンをいたしまして、水稲作況指数89、不良ということになったということは、大変残念でございます。
 一昨日、私、北空知にまいりまして、あそこも道内を代表する米どころの一つでありますが、北空知が91、これも2ポイント下がってます。南空知は89、それから上川は83ということで大変厳しい状況であります。
 この数字というのは、平成15年に73、ここ10年間では70台というのはここだけでありますが、それに次ぐ厳しい状況であると認識しております。
 ただ、生産者の方々の本当に日々の努力の中で、少しずつ、技術的なレベルも上がってきているわけでありまして、今年の気候がこれだけ不順であったことと考え合わせますと、これぐらいに留まったということは、一つの事実として踏まえる必要はあるかなと思っております。
 いずれにいたしましても、我々といたしましては、期待の星「ゆめぴりか」が、本当は今年もうちょっと出るはずでしたが、厳しい基準を置いたこともあり、「ゆめぴりか」の名前で出荷できるお米の量が大変限られてしまったわけであり、来年度に向けて、「ゆめぴりか」の生産体制をさらに充実していく必要もあると思っているところです。
 私どもとしては、少しでもおいしいお米の開発、それから安全安心なクリーン農業、肥料を少なくやっていくことを含めて、そういった技術指導もしっかりやらせていただきたいと思っております。お米の安定供給について、少しでも道外に対して、しっかり売っていけること、そして道内の食率は80%以上を目指すということを、これからも生産者の方々と連携をしながら、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
   

(uhb)
 HACの問題に絡めてなんですが、これも何度かお聞きしている内容かとは思うんですが、HACが今回こういうことになりつつありまして、A-netも間もなく丘珠から移転の方針を示すということなんですけど、まずこれについて、丘珠空港がこういう状況になっているということについて、あらためて一言感想と、それから丘珠空港を持っている札幌市とほかの地方の都市との間に、かなり、千歳でもかまわないというような温度差が出ているような気がしているんですが、そのことについて道として何かイニシアチブ(主導権)をとっていくことはないのかお聞かせいただきたいのですが。

(知事)
 まず、丘珠の位置づけということですね。このことは前の記者会見でも出たわけでありますけれども、道都札幌市内の唯一の空港でありますし、また都心に近い空港でもございまして、この空港の位置づけというのはやはり道内の活性化という観点から重要なものであると位置づけているところです。
 その上で、さらなる利便性の向上等の努力も必要かと思いますが、道内航空路線を、この丘珠も含めてしっかり位置づけていく必要があると思っております。
 そして、この問題について札幌市と他の自治体との間で若干温度差があるのではないかというご質問でございますが、確かにそこは他の都市、あるいはそれぞれの地域の観光業界をはじめとする経済界の方々の中でも若干の温度差があるように理解をいたしておりまして、そういったことも含めて今、道が仲介するかたちで、各都市間の調整をさせていただいているところでございます。
 そして全日空さんはA-netの協議の場は、行わないと言っておられるわけですが、そういったことに対して、この協議会の持ち方をどのように進めていくかなど、我々道が関係各市町の調整をするような形で今、進めているところであります。
 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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