知事定例記者会見記録(平成22年8月3日)

知事定例記者会見

・日時/平成22年8月3日(火) 15:01~15:27  
・場所/記者会見室
・記者数/22名(テレビカメラ1台)

会見項目

 

知事からの話題

1 ホッカイドウ競馬のイベントの実施について

記者からの質問

1 北方領土訪問について
2 重点港湾の選定について
3 衆議院議員補欠選挙について
4 ヌカビラ岳の遭難事故について
5 教職員の服務規律等の実態に関する調査について
6 長寿の方の安否などの確認について
7 北海道新幹線に係る需要予測について 

知事からの話題

 

ホッカイドウ競馬のイベントの実施について

[資料:ホッカイドウ競馬からのお知らせ

  前々回ぐらいの会見で、私からホッカイドウ競馬についてお話を申し上げたのですが、さらにイベント実施についてのご報告でございます。
 ホッカイドウ競馬では、来る8月10日から12日までの3日間、門別競馬場におきまして、「夏のケイバまつり」を実施いたします。地元の味自慢の「ひだか特産市」、それからサッポロビールさんのご協賛をいただいての「ビアガーデン」、ちびっこを対象とした「お楽しみ縁日」などの楽しいイベントを行うことといたしております。
 特に、11日には、子ども達の全国ポニー選手権、これは全国大会なのですが、その北海道地区の決勝が開催されまして、乗馬が得意な北海道内の小学校から中学校までの子ども達が、ポニーに乗ってレースを行います。
 また、12日には、ホッカイドウ競馬として最もグレードの高い、交流重賞競走の「第22回ブリーダーズゴールドカップ競走」が開催されます。私も出席をさせていただいて、表彰をさせていただこうと思っておりますが、この競走にはJRA(日本中央競馬会)のG1レースの一つでございますジャパンカップダートで2回優勝を飾っており、この分野のお好きな方はよくご存知で“砂の王者”と言われているのだそうですが、カネヒキリが登場いたします。このカネヒキリをはじめとして、JRAや地方競馬で活躍している有力な馬が集まります。白熱したレースが期待されるところでありますので、どうかPRをよろしくお願い申し上げます。
 前から申し上げておりますとおり、本年度はホッカイドウ競馬にとって、「収支均衡」という目標の達成に向けて、全力で取り組んでいかなければならない重要な年であります。売上拡大に向けて積極的に対応していきたいと思っております。私からは以上です。

記者からの質問

(読売新聞)
 北方領土の交流訪問事業に関してお伺いしたいんですけれども、知事は今年1月の記者会見で、何としても北方領土への訪問を実現したいというふうに述べられていたんですけれども、今年の最後の訪問事業が9月で、締切もだいぶ迫ってきているようなんですけれども、この実現性についてはどのような状況なんでしょうか。

(知事)
 北方領土は、数年前に一度お邪魔させていただいたことがありまして、昨年は2回目の訪問ということで準備をしておりましたところ、前日くらいの本当に直前に、いろいろな経緯で中止になったということもありましたので、今年度、何としても訪問したいと年頭の記者会見で申し上げたところです。
 ただ、一方で、その後のいろいろなスケジュール調整等の中で、一生懸命検討はしてきましたが、結論としては、これまでの間スケジュール調整がうまくいかなったということ、それから最終回の第5回、第6回の訪問が9月10日から13日ということなのですが、ここも道議会(第3回定例会)との関係で難しいということで、今年度は大変残念ですけれども、私自身北方領土を自分の足で2回目に訪問するということは断念せざるを得ないと思っているところです。大変残念でありますけれども、そういうことでご理解いただきたいと思います。


(朝日新聞)
 港湾行政について伺います。今日の午前中の国交大臣の会見で、重点港湾、新規事業をこれからしていく港湾を43選定しまして、道内は10の重要港湾のうち三つのみ選ばれているわけなんですが、大臣の方針として1県1港というのを一つの基準にしていることを考えるとですね、道内三つ選ばれているので、良いほうなのかなとも思うのですが、ただ新規事業を要望していた港もあってですね、そこは落選しているところもあります。道は、「北海道未来創造プラン」の中で一つの圏域には必ず重点港湾は欲しいという要望を国にもしているという背景もあるんですが、十勝とかオホーツクは今回それに漏れています。今日の大臣の判断についての知事の受け止めと、今後ですね、来年度予算に向けて国は動いているわけなんですが、港湾管理者は自治体ではあるにせよ、道として、知事としてどのように国に対して働きかけていくのか、その考えをお伺いします。

(知事)
 この重点港湾の選定に向けては、我々としても国に要望を繰り返しておりまして、今おっしゃられたとおり、広大な北海道でありますし、広域分散型の地域という特徴を踏まえて六つの連携地域ごとに1港というような要請をしていたところでありまして、今回、道内からは函館、釧路、石狩湾新港の3港のみ選定されたということでありまして、若干残念であるというのが率直な思いであります。
 この3港に加えて苫小牧港と室蘭港、これは特定重要港湾でありますけれども、5つの港が特別にこれからさまざまな予算の導入等も展開してくるということでありますけれども、例えば今おっしゃられませんでしたけれど、稚内港も稚内市長が大変ご熱心に運動しておられたし、私どもも共同でやっていたところもありまして、大変残念なところはあるわけであります。
 今後、やはり広域で広い北海道という現状を考えた場合には、港湾というのは本道の経済活動、道民生活あるいは一次産品の出荷等いろいろな面での重要性はここで選ばれなかった港についても変わらないという認識を持っておりますので、それぞれの港の整備なり、拡充なりそういったことについてどういった手だてがあるのか、国の支援をしっかりとってくるような形で一層の機能発揮ということ、それから、企業誘致も含めて、各港湾管理者と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えているところであります。


(STV)
 選挙の話になってしまうんですが、10月の5区の補欠選挙なんですけれども、町村さんはもうすでに出馬を表明されていまして、民主党のほうでも国交省の官僚の方が、出馬要請を受けて前向きに考えていると、民主党のほうですけれども。そんな中で、知事の、5区補選に対するスタンスなんですが、参議院選挙では中立のお立場でいらっしゃったわけですけれども、5区補選についてはどのようなスタンスでいらっしゃる予定なのかというのをお伺いできればと思います。

(知事)
 報道を通じて、いろいろな方々が出馬に関心を持っておられるというようなことも聞いているところでございます。町村信孝代議士は私の経産省の先輩でもございますし、入省したころからですから、もう30何年間もご指導をいただいてきた大先輩でございますので、思いは強く持っておりますが、ただ選挙への対応ということにつきましては、これまでと同じスタンス、すなわち公務優先で、応援要請等があった場合には、いろいろなスケジュール調整等を踏まえて、個別に判断をしていくということで対応をしていきたいというふうに思っております。


(毎日新聞)
 先日、ヌカビラ岳で登山客など12人が立ち往生する件がありまして、今回は大事には至らなかったわけですけれども、今回、その林道が通行禁止になっているところを入っていったということで、今回は運が良かったということなのかもしれないという面もありまして、その受け止めと、道の側からこうした企画会社に対してあらためて注意喚起などをされるかどうかというようなお考えをお願いします。

(知事) 
 日高管内のヌカビラ岳で不幸中の幸いということで、全員が無事に救助されたということで安堵しているところでございますし、昨年のトムラウシのあの悲惨な事故は全国的にも有名になりまして、そういったことの反省を踏まえて、今年、どういう対応になったかということの検証の中で、今回のヌカビラの件をどのように考えるかというのはあろうかと思います。
 ただ一方で、我々北海道は、観光立国ということで頑張っておりまして、昨日の北海道経済政策戦略会議でも北海道観光振興機構の坂本会長からは、特区の提案も踏まえて、外国人観光客の10分の1を北海道に持ってくるという提案については私も全く同じ思いであります。要は、北海道の観光立国の取り組みの中の一つとして、体験型観光の典型である登山について、やはり道外道内のお客様も含めて、安全な形で登山をしていただきたいという思いも強く持っているところです。
 そういった中で、今回の事案の反省点は、まさに今、ご質問の中でもおっしゃいました通行禁止となっている林道へ入ってしまったということもあるようでありますので、やはりこういうことは、ベテランの登山者だったらわかるかもしれませんが、実際登山される一般のお客様はわからない部分もあり、ガイドさんであるとかこういった登山ツアーを企画され販売されるツアー会社の方々が、責任を持ってチェックすべきだと思いますので、私どもとしては、夏の北海道の登山観光を円滑に進めていくためにも、こういったツアー会社なりガイドさんなり、プロの方々に対する情報提供や注意喚起をしっかりこれから行っていかなければならないと思っているところです。


(NHK)
 今日解禁になった北教組の教職員の方々に対する実態調査、この結果がまとまりまして、延べおよそ200人超えるような教職員の方々が、勤務時間中に組合活動であるとか、いわゆる選挙活動を行っていたという結果が、今日解禁になった件があるのですけれども、こちらについてどのように受け止めておられますでしょうか。

(知事)
 これは、先ほど5区の補選のご質問がありましたけれども、先の、去年の衆議院選に絡んでの小林前代議士に関わる事件を受けまして、文科省からの要請あるいは道議会議論なども踏まえて、教職員の任命権者である道教委が本道の学校教育に対する道民の信頼を確保するために、教職員の服務規律の状況などについて調査を実施されました。その結果がこのたびまとまって、今日ですか、オープンになったのは。私も少し前に報告を受けたところでございますが、今、質問の中でも触れられましたとおり、勤務時間中の組合活動で学校の備品を使用したり、それから学校の会議室を使用したりして組合活動に参加していた教職員がいたと、それも結構な数であるということなど、私自身もやや残念な結果の報告がまとまったかなと認識をしております。
 この中に無回答という方も結構おられますので、全体像がこれで明らかになったのかということもありますが、ただこういった調査の性格上、できる限りの調査を道教委さんとしては尽くされたのかなと思うわけであります。
 感想ということもおっしゃいましたけれども、例えば直近に明らかになりました道内の子ども達の学力の状況は、やはり引き続きなかなか厳しい状況にあります。それから、先般教育委員会のメンバーの方々と懇談させていただいた時も問題になっていたのですが、学力ばかりではなく体力も弱いというような現状認識の中で、北海道の未来を担っていく子ども達の学力なり体力というものを向上させるということについて、先生方なり保護者なり地域なり我々行政なりが連携を図って、一体となって取り組んでいかなければならないという今の状況でありまして、こういった中で今回の調査結果ということを踏まえて、本道の教育に対する道民の皆様方の信頼確保にどのようにつなげていくのか、それぞれの皆さんがそれぞれの立場で考え、そして行動していくことが重要と思っております。
 また、3定議会(北海道議会第3回定例会)で相当議論になるかなとも思います。


(時事通信)
 東京で、最高齢とされていた人が実はずっと前に亡くなっていた、あるいはどこにいるのかわからない、そういったことになっていますけれども、何か市町村などから何か情報があがっているようなことがあるのかどうか。また今後、例えば道として対応が必要な検討すべきことがあるのか、またこのニュースに触れた感想がおありでしたら教えてください。

(知事)
 まずは足立区でしたか、都内最高齢の男性と言われた方が、30年以上前に亡くなってミイラ化していたという事件、それから杉並区で、これは男女含めての都内最高齢と言われていた女性の方が所在不明ということなど、高齢化社会の中において長寿ということはめでたいことでありますが、そういった長寿社会の中での一つの影の部分というのが、こういう形でニュースになって現れてきたのかなという思いを持っているところです。
 杉並の案件については、まだ生死がわかりませんし、生きておられることを心から祈っておりますけれども、これから解明が進むのだと思いますが、足立のおじいちゃんの場合にはどうも年金等の一部不正受給があったのではないかというような報道も聞いているところでありまして、その意味では私ども道内におきましても、道内の高齢の皆様方の所在なり健康状況なり、お元気でいらっしゃれば良いのですけれども、そういったことの確認というのをあらためてやらなければならないのかなという思いを、今回のニュースを見ながら持っていたところでございます。
 もう既に担当部局のほうでは着手していると思いますが、今、せっかくご質問もいただきましたので、あらためて保健福祉部には私から指示をし、道内の状況について実態把握、そして不正なことがないかどうか、そういったことも含めて確認をしていきたいと思った次第です。


(朝日新聞)
  北海道新幹線について1点伺います。午前中の西尾市長との署名式の件なのですが、その席上で知事から需要予測というお話が出たかと思うのですが、これは道として今後、需要予測をはじいていくというふうに理解していいのかということと、それから新幹線がまだ新函館まで来ていない中での需要予測をはじくというのはなかなか難しいかと思うのですが、新函館まで来た場合に、新函館と現函館の間の利用動向を予測してというふうに考えるのか。需要予測をするとなった場合にどのような活用方法を、今後JRなり函館市との交渉材料に使っていくということなのか。その需要予測の位置付けなんかを伺えればと思うのですが。

(知事)
 たぶん、今日ぶら下がり取材の時に高向会頭(北海道商工会議所連合会会頭)も同じようなことをおっしゃったと思うのですけれども、新函館駅・現函館駅間を経営分離するのかどうかという判断の一番のベースのところは、結局のところ、やはり採算が合うかどうかということに尽きるのだと思います。と申しますのは、並行在来線の基準というのは、もちろん基準としてあるわけでありますけれども、結局のところは、全国それぞれの地域のJR北海道さんが並行在来線であるというふうに宣言されるところが並行在来線になるというような、基準の中に全て客観的ではない部分が少しあるわけでして、そういう中で、今回の認識のずれというのになっているわけですので、その需要予測ということについて、これはJRさん、我々行政、それから民間の経済界の方々もみんなが納得するような手法で見極めていくことによって、この需要であればJRさんができる、あるいは第三セクターでもできるのではないかなどという結論におのずと展開していくというのが私の思いであり、これは高向会頭ともたぶん思いを一つにするところがあると思っております。
 では、どのタイミングの需要予測かということにつきましては、まずは今、目の前、工事は新函館までは着々と進んでおりますので、そこまで行った場合の函館市までの需要予測というのは当然あろうかと思います。しかし、我々はその先の札幌延伸ということを狙いながら運動を展開しているわけですので、今後、北斗市で想定されている道南の駅から札幌まで行った場合に、北斗のほうから函館までどれくらいのお客様の需要があり得るのかという2段階の需要予測があり得ると思うのです。今日、函館市長も言っておられたのですが、青森県の八戸まで新幹線が来るだけで相当お客さんが増えていると。これが今年12月には、青森まで開業しますので、そうするとそこでまた一つ。これは予測というよりも現状としての函館までのお客様というもののカウントができるようになるでしょうし、さらにそしてそこから今申しました北斗市まで来るタイミング、そして札幌まで来るタイミングでの需要予測ということについて議論を進めていきたいという意味で私は申し上げたところです。
 そのやり方をどこが主体となって実施するかというのは、我々道が実施しても、あるいは我々が委託をして民間のシンクタンクに実施してもらっても良いのでありますが、その手法について、関係者がこれだったら納得するというやり方で実施しませんと、勝手にやっただろうということになったらまた話が元に戻ってしまいますので、その意味で関係者が納得するような形や手法による需要予測ということを行い、その数字を踏まえると、おのずと次の展望が、展開が見えてくるのではないかという趣旨で私はそういったことを先ほど申し上げ、そのことをこれから模索をしていこうというふうに思っているところです。

(朝日新聞)
 いつくらいまでにというか、いつくらいからそういうものを着手したいとお考えになりますか。

(知事)
 今、そういう投げかけをしているところでありますので、関係者の賛同が得られれば、できる限り早く着手したいと思います。そして、その手法によってやるということにどれくらい時間がかかるかというのは、これは見極めていく必要があろうかと思いますけれども、やはり国の動きをにらみながら、できる限り早くやっていくということは当然重要だと思っております。

 
 


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