知事定例記者会見記録(平成22年10月14日)

知事定例記者会見

・日時/平成22年10月14日(木) 11:00~11:15  
・場所/記者会見室
・記者数/24名(テレビカメラ1台)

会見項目

 

知事からの話題

1 韓国ソウル特別市との友好交流について

記者からの質問

1 韓国ソウル特別市との友好交流の取り組みについて
2 環太平洋パートナーシップ協定について
3 道産米「ゆめぴりか」への期待について
4 独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」の剰余金の使途について

 

知事からの話題

 

韓国ソウル特別市との友好交流について

[配付資料:知事の韓国ソウル特別市訪問について]
 今日、この記者会見が終わった後、ソウルを3日間の日程で訪問いたしますので、そのお知らせであります。
 ソウル特別市は韓国の首都で、1千万人を超える東アジア経済の拠点の一つです。シティ(市)のようですけれども、自治体の位置付けとしては広域自治体であることから、私どもがカウンターパートとして、このたび、友好交流協定を締結する運びとなり、呉世勳(オ セフン)市長とお会いをして、協定書に調印することを主な目的として今日から出発をするところです。
 北海道にとってソウルは大変身近な存在でありまして、1989年の北海道の初めての国際定期便はソウルとの間でございました。それからもう20年以上経っているわけですが、現在約25万人の人々が往来をする、そういった国でございます。現在、札幌(新千歳)とソウルとの間だけでも週10便の定期便がございまして、乗ってしまえば2時間半くらいで行けてしまうというところです。
 友好交流協定の締結に向けましては、副知事と副市長が双方で、もう確認はしているのでありますが、今日出発をして、明日、呉世勳(オ セフン)市長と私との間で正式に調印ということになります。
 先方からみれば、日本国内では東京都に次ぐ形で北海道との提携を結ばれるということでありまして、物産、観光、こういった面の交流は当然でありますが、加えて幅広い形のスポーツ交流あるいは文化交流、そういったことをこれから広めてまいりたいと考えているところです。
  ご一緒いただくのは、道議会議員がお二人、それから経済界からは北海道経済連合会の近藤会長、北海道経営者協会の前泉会長、北海道観光振興機構の坂本会長をはじめ経済団体の方々などで、一緒に北海道を売り込んでまいりたいと思っております。
 訪問先の一つとして、韓国のファミリーマートも参ります。これは、伊藤忠商事さんの仲介もございまして、韓国全体に5,000店舗を超えるコンビニネットワークを持っておられるのですが、ここで北海道の観光PRであるとか、北海道の物産のPRというようなことをしていただけるということで、意見交換をさせていただきたいと思っております。
 それから、大韓航空にも伺って、智昌薫(チ チャンフン)総括社長さんと面会をして、これまでのさまざまなお礼とさらなる増便等についてのお願いをしてまいりたいと考えております。
 なお、いわゆる格安航空会社も伺いたいといろいろ探ってはみたのですが、スケジュールの都合と、あとはやはり大韓航空さんとはライバル関係にあるということもあって、同じ訪問の中で二つ行くというのは、やはり大韓航空さんに対する配慮等もあって、これは別途、道幹部を派遣をしたいというふうに思っております。私からは以上です。

記者からの質問

(日本経済新聞) 
 観光、物産の交流といった経済交流について、もう少し、現時点で想定している、または期待している具体的な取り組み事業についてお聞かせください。

(知事)
 物産と観光以外のさまざまなビジネスということになりますと、実は韓国と北海道の企業はライバルの部分もありまして、例えば、昨日も経団連と道経連の意見交換会に、私も懇親会だけ参加させていただいたのですが、道経連さんは「食のクラスター」を一生懸命取り組んでおられますけれども、ソウルというか韓国もそういった同じような構想を持っておられまして、なかなか協力できる分野とそうでない分野、むしろライバルとして相手を見ていかなければならない部分といろいろあろうかと思うのですね。その意味では、やはり国際交流というのは「Win-Win」じゃないといけないと私は思いますので、それぞれの消費者が好む物産の交流であるとか、北海道の人もキムチとか大好きですよね、焼き肉もね。逆に、韓国の方々、ソウルの方々も北海道の好きなものもたくさんあるでしょう。そういった面での交流であるとか、あるいは先ほど申しました観光交流であるとか、例えばアカスリとか、私の知っている人もよく韓国にそれで行かれる方もおられますし、いろいろな交流を深めていくというのが経済面だと思います。
 そして、加えて友好提携でありますので、文化面であるとか、スポーツ面であるとか、幅広い形の人と人との交流、親密度というものを高めていくということも重要だと思っておりまして、例えば、北海道新聞社さん中心でやっておられる北海道マラソン、ああいったものをソウルマラソンと提携できないかなど、幅広くいろいろな分野で、ソウルの方々あるいは韓国の方々と北海道の我々との交流の幅を広めてまいりたいとそんなふうに考えております。


(日本農業新聞)
 政府が参加を検討している環太平洋パートナーシップ協定についてなのですけれども、原則関税撤廃の交渉にアメリカも豪州も入っている中で、日本も参加となると北海道農業にもかなりの影響が懸念されると思うのですが、知事のお考えをお聞かせください。

(知事)
 環太平洋連携協定、略してTPPとよく最近新聞等の活字でも見るようになりましたけれども、日本もEPAとかFTAとかそういうバイラテラル(2国間)のものは10を超える国や地域と締結し、今、インドとも大筋合意ということですかね。確かに、物の交流を深めるためには、こういったことに意味があるというのはよく理解するわけですが、まさに北海道の基幹産業である農業という観点からすれば、このTPPというのは、今おっしゃったとおり関税が原則100%撤廃、それから複数国での交渉ということになって、そこに今のお話のように豪州とか米国とか、穀物輸出を主としている農業国も入ってくるという枠組みになりますと、やはり北海道農業にとっては大変つらい部分もあろうかと思います。先ほども(ソウル特別市との)交流のところでも申しましたけれども、やはりこういった相互の交渉というのは、相互に利益が得られること、「Win-Win」の関係のものでないと、私はやはり実施すべきではないと思っておりまして、その意味ではTPPについては、EPA交渉あるいはFTAなどよりもさらに慎重な姿勢でぜひ臨んでいただきたいということを日本国政府に言っておりますし、これからもそういった声を北海道を代表して言ってまいりたいと考えております。


(uhb)
  2点あるのですが、一つは「ゆめぴりか」、あらためての質問になりますが、ホクレンさんが明日から出荷するということで、そのタンパクの基準をハードルを下げて販売されるということに関して、あらためての知事のご感想と、昨日の経団連の米倉会長も北海道の「食」への期待は大きいというお話でしたが、この「ゆめぴりか」、どんな道産米のエースになってほしいかということ。
 もう1点なのですけれども、鉄建機構(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)の剰余金の影響なのですが、昨日の予算委員会で野田財務大臣がですね、剰余金は一般会計に繰り入れるような方針を語られたのですが、整備新幹線の予算にということで、JRさん、知事も意見をおっしゃっていたと思うのですが、この野田大臣のですね、意向についてご感想をお伺いできればと思います。

(知事)
 まず、「ゆめぴりか」ですが、前も記者会見でご質問があって、食味を維持しつつ、どうやってブランドを維持していくかということだったと思いますが、その次の日に、北大の有識者の方のご協力も得ながら相当大規模な食味試験が行われまして、その結果、新潟のコシヒカリと同等以上の食味であったということが確認されたと報告を受けているところです。
 ですから、タンパク値が高いというのはあったのですが、一方でアミロース値が例年になく低いということで、そういった中で、大規模に試験を行った結果、食味が保たれているということですので、ホクレンさんもそういったことを踏まえて自信をもって「ゆめぴりか」ブランドとして売ろうというのが、明日からの販売の動きだと思っておりますので、私は大いに応援し、しっかり、「ゆめぴりか」が道民にも親しまれ、また道外の方々など全国で消費者の方に愛されるようなお米になってほしいと思っております。
 この基準でいきますと、昨年の14倍くらいの量が供給されるということで、大いに期待したいと思っております。
 ただ一方で、まだ販売前なので「ゆめぴりか」の価格はこれからでありますが、総じて見ますと、全国的に米価が下がり傾向ということも聞いておりますので、ここはちょっと心配ですが、私どもが期待をした「ゆめぴりか」ブランドですので、北海道を代表するおいしいお米として、道民の皆様方、そして全国の消費者の方々に、ぜひ定着していってほしいと思っております。
 それから、鉄建機構の例の剰余金の件ですが、昨日、野田大臣の発言があったというのは、すみません、不勉強で初めてお伺いしたのですが、例の事業仕分けで、国庫返納という方向性が出ていたという流れの上での昨日の財務大臣の発言かなと推察をいたします。
 しかし、剰余金の整備新幹線への活用については、オール北海道で国に対して強く要請していることでございまして、国交省さんが本気になって財源探しをしなければと思われている中で、まさに国の財政も厳しい訳で、この剰余金というのが数少ない宝の山というところであると思いますので、私どもとしては、引き続き強く国に対して北海道新幹線の延伸、そのための財源確保について、申し入れを行っていきたいと思っております。
 


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