知事定例記者会見記録(平成24年7月10日)

知事定例記者会見

・日時/平成24年7月10日(火)15:00~15:22  
・場所/記者会見室
・記者数/27名(テレビカメラ1台)

会見項目 

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知事からの話題

1 北海道新幹線札幌延伸に係る起工式などの祝賀行事について

記者からの質問

1 北海道新幹線札幌延伸に係る起工式などの祝賀行事について(1)
2 北方領土墓参について
3 大阪維新の会の「維新八策」について
4 原子力発電所について
5 北海道エアシステム(HAC)について
6 北海道新幹線札幌延伸に係る起工式などの祝賀行事について(2)

知事からの話題

 

北海道新幹線札幌延伸に係る起工式などの祝賀行事について

  それでは私から、北海道新幹線札幌延伸に係る起工式などの祝賀行事についてご報告を申し上げます。(北海道新幹線の)札幌延伸が、先月29日金曜日に正式に決定をしたところでして、現在さまざまな関連行事の開催について関係者と調整中です。その現在の状況についてご報告を申し上げます。
 まずは長年にわたり札幌延伸に向けて取り組んできた道内各地域、各界の方々が一堂に会して札幌延伸の実現をお祝いするために、正式名称は変わるかもしれませんが、「札幌延伸を祝う道民の集い」を北海道新幹線建設促進期成会の主催により開催することを計画中です。これは日程が固まっておりまして、7月30日月曜日、札幌市内で開催を予定いたしております。
  一方で、工事着工のセレモニーでございます起工式は、鉄道・運輸機構(独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)とJR北海道との共催で行いますが、正式に決定の後、今、鉄道・運輸機構等との調整を行っている段階ですので、今申しました道民の集いよりも後、8月に入ってからにならざるを得ないかなと思っておりますが、渡島管内長万部町で開催する方向で調整を進めております。今後の整備促進、開業効果の拡大などに向けて、みんなで力を合わせていくということが何より重要だと思っておりまして、この起工式を延伸に向けての(機運を盛り上げていく)一つのきっかけとしたいという思いを持っているところですので、正式に決定しましたらまた皆様方にご報告を申し上げたいと思う次第です。
  札幌延伸が正式決定した6月29日にはその日に、この場(臨時記者会見)で申しましたとおり、全国知事会の会合で私はたまたま東京におりましたので、道商連(北海道商工会議所連合会)の高向会頭、JR北海道の小池社長、坂本相談役と共に羽田国土交通大臣に御礼を申し上げたところです。それ以外の国土交通省の幹部の方々、あるいは国会議員をはじめ、多くの方々に感謝を申し上げるために、明日道議会の喜多議長、それから沿線自治体の首長、また高向会頭をはじめとする経済界の方々と共に、東京で関係先に御礼を申したいとこのように思っているところです。
  私からは以上です。

記者からの質問

(読売新聞)
 先ほどの新幹線の起工式の件なんですけれども、長万部町でやるということなんですけれども、起工式というと終着点でやるのが基本的なことが多いのかなというふうに思うんですけれども、あらためて長万部でやる狙いとかをですね、教えていただければと思います。

(知事)
 前回の記者会見でもご質問があったかと思うのですが、北海道新幹線札幌延伸に向けて国もやはり多額な費用を支出するわけですが、道も、大変多額の費用負担ということが想定される中で、それを沿線以外の多くの道民の理解をどう求めていくのかというご質問があったと記憶をしております。
 その際も申し上げたわけですが、やはりこの新幹線というものを全道がバランス良く発展をしていくための交通ネットワークの一つとしていかに活用していくかと。道民全体の機運をいかに盛り上げていくかということが何より重要だというふうに思っているところでして、そういった意味で、今回の長万部町における起工式の開催というのは、まずは沿線地域の協力・連携の新たな出発点という意味で、(長万部町が)延伸区間のおおむね中間にあたると思うのですが、後志と渡島のちょうど境が長万部町ですので、そういう意味もございますし、また胆振の皆様方、室蘭線との分岐点という長万部町の位置付けもあるわけでして、そういった場所で実施をするというのが先ほども申しました沿線自治体の方々を含めて、全道の道民の方々の機運を盛り上げていくことの一つの出発点になればいいかなという思いでこのようなことを計画をさせていただいているところでして、今、共催者でございます鉄道・運輸機構などと最終的な調整をしているところです。


(北海道新聞)
 北方領土墓参の関係でなんですけれども、道が実施主体となって行っている北方領土の墓参なんですが、17日から20日の択捉島を訪問する第1班の日程についてですね、ロシア側から日程の延期ですとか再調整を求められているという情報があるんですけれども、道として今事実関係をですね、どのように把握されているのかと、またこれに対してどう対応されるのかをお聞かせください。

(知事)
 まず、そういったことについて、報道を通じては私どもも承知をしておりますが、事実関係を外務省に確認中でありまして、外務省から何か決まったことがあるという連絡は一切まだ受けていない状況です。
 しかしながら、この17日というのはもう目の前ですので、ご参加を予定しておられる方々もいろいろなスケジュールもおありになると思いますので、1日も早く情報が確定し、北方領土の墓参がつつがなく円滑に行われることを心から期待をするものです。

(北海道新聞)
 すると、今の段階では予定どおり考えてらっしゃるということなんでしょうか。

(知事)
 変更についての正式な話は外務省から一切来ておりませんので、その意味においては変更ということを申し上げる所存はございません。


(時事通信)
 先ごろ、大阪維新の会がですね、維新八策改訂版としてですね、基本政策を発表しまして、その中でですね、地方財政計画と地方交付税制度を廃止すると。

(知事)
 廃止(ですか)。

(時事通信)
 はい。また、消費税を地方税化しまして、地方間の財政調整制度を設けると、そういった内容で次の国政選挙の主要な争点にすると、そのように打ち出したようなんですが、消費税の地方税化など、どのようにお考えになるか教えてください。

(知事)
 私は直接その情報に触れておりませんので、何ともコメントのしようはないのですけれども、地域政党、まだ政党になってないのですね。地域で政治の志を同じくする皆様方のグループ、それが「維新の会」と理解をしております。その方々が国政に打って出られるために、何というか政権公約のようなものを発表されたという中の項目としてそうなっていたということだと思うのですが、一つの考え方なんでしょうけれども、私ども北海道にとってこの地財計画(地方財政計画)とか(地方)交付税というのは、もちろんメリット、デメリット、特にデメリット、分かりづらいとか、算定根拠の中のどこに入っているか、入っていると言われてもそれがどういうふうに額が確保されているのかが見えないとか、いろいろなことが言われている中で、改善の余地というのはたくさんある制度だと思うのですが、それを廃止すると言うのはたやすいのだけれども、それに替わるより良い制度として、地方が納得するようなものをご提案いただいているのかどうか、そこを見極めないと賛否はちょっと難しいですね。
 それから、消費税の議論については、今回の野田政権が衆議院通過までもっていかれた命を懸けた改革については、これは国も社会保障をはじめとして大変厳しい状況にあると。地方も大変なのですよね。だからこそ、この消費増税の前段階で全国知事会を通じて国と地方がいろいろ議論をして、この増税分を国と地方でどのように配分するのかと、そういう議論も踏まえた上での今回の国会での流れですので、それをすべて地方に配分するというのは、財源が増えれば良いじゃないかという議論もあるけれども、じゃあ国政に打って出られる政党として考えた場合には、国の財源不足の部分はどのように賄っていくのかと。かつてどなたかがおっしゃったように、「いや、いくらでも無駄を排除すれば(財源は)あるのだ」というのも、それもそれで一つの考え方かもしれませんが、そういう政策の全体像がしっかり見えない限り、なかなかコメントは難しいかもしれませんね。


(北海道新聞)
 今、国で原発のオフサイトセンター(緊急事態応急対策拠点施設)の設置基準が話し合われていると思うのですが、今の議論の流れからいくと泊原発のオフサイトセンターがちょっと原発から近すぎるということで、たぶん移転しないといけないというふうになりそうなんですが、仮に移転しないといけないとなったときにですね、どういった何か問題とか課題が考えられるか、想定されるようなそういう課題とかもしあれば。

(知事)
 課題(ですね)。おっしゃったとおりですね、今の共和町にございますオフサイトセンター。隣に道の施設も併設されていますが、泊原発から2キロの地点にございますので、福島第一原発事故後の国の方針では、移転をせざるを得ない場所にあるというのは、これは共通認識です。
 そういうこともございますので、昨年の福島第一原発事故以降、私どもが行いました初めての原子力防災訓練においては、この2キロの位置にあるオフサイトセンターが使えなくなった場合ということを想定をし、実際にその共和町のオフサイトセンターにある機材関係を陸路バス等に分乗させて、担当官が20数キロ離れた倶知安町にございます後志総合振興局まで運んで、そしてその運んだ機材を再度組み合わせて稼働させるという訓練をまずは行ったというのは、ご承知のとおりでして、私はそれ自体、大変成果のあった訓練だったと思っていますが、やはりそういった経緯からすると、オフサイトセンターの本格的な移転というものは不可欠だと思います。
 ただ、そうするとどこに移転するかということを地域の皆様方とも議論を重ねなければならないのですが、そういった白地からの移転の議論ということになった場合には、やはり地元の皆様方との調整に一定の時間が掛かってくるかなというところが、あえて課題と言えば課題かと思いますけれども、ただ私はやはりそのことは、しっかり取り組んでいかなければならないし、これは国の施設ですので、去年の12月年末予算時期の直前くらい(12月21日)に枝野経済産業大臣に要請活動を行った際にも、その点についても、要するにオフサイトセンターを早期に移転していただきたいということも、要請項目の一つとして位置付けて、要請をしてきた経緯はございます。

(北海道新聞)
 具体的な移転先というのは、今の時点で考えているような所は。

(知事)
 白紙でございます。


(北海道新聞)
 HAC(北海道エアシステム)についてお聞かせください。三沢線就航の計画についてなのですが、三沢市であったり、近くの八戸市の行政や経済界からは非常に歓迎の声が出ているのですが、一方で三沢線就航にあたっては、ダイヤ編成を配慮してほしいと、朝のダイヤを設けてほしいというような要望も、北海道新聞の取材に対してはそういう回答があったのですけれども、知事として、道とHACとして、今後ダイヤ編成上などを含めた三沢線就航の需要調査をするお考えがあるのかどうかをお聞かせください。

(知事)
 先週、終了いたしました第2回北海道議会定例会におきまして、私どもからご提案を申し上げましたHACに対する支援策、その前提となる事業計画についてもご理解いただき、議決いただいたところですので、今そういったことで体制の刷新ということも含めて、HACを中心として着々と準備を進めているという報告を受けているところです。もとより、就航路線の見直しなどもHACが主体ではあるものの、私ども道庁と一体となって進めるべき案件だと思っておりますので、三沢線についても、かつてJAL(日本航空)便があったという経緯はありましたが、私どもとして自ら、私どもというのはHACと道という意味ですけれども、あらためて需要調査であるとか、さまざまな準備を重ねていかなければならないというふうに思っているところでして、その一環として、今おっしゃったダイヤをどのように組んでいくかということについても重要なポイントだと思います。
 しかしながら、一般論として申し上げれば、ダイヤの要望ということについては道内でもいろいろございます。例えば、これは一時休止ということで方向性が出た女満別線についても、今、朝の便は大変有効だと。だから一時休止はやむを得ないとしても、それに替わる便の確保というものを他の航空会社にしっかりお願いしてほしいという要請を先般、網走市長をはじめ関係の皆様方からお受けをしたというのはご承知のとおりです。それから3月31日に奥尻に参りました時も、今、奥尻便は昼なのですが、昼だと島民の方々は、例えば通院なり何なりいろいろな用事を果たす場合も1泊旅行になってしまうと。これが何とかならないかというお声なども出ているのですね。もちろん採算性等との大変重要な調整ということになってくるわけですが、このような多様な関係各地域からのお声を踏まえて、HACとして、事業性と公共性とそれからお客様の利便性というのでしょうか、いろいろなことを兼ね備えた、考慮した上でベストな形としてのダイヤ編成ということになってくるのかなというふうに考えているところです。


(HBC)
 7月30日にご予定している新幹線の「札幌延伸を祝う道民の集い(仮称)」についてお尋ねしたかったのですが、この集いには国会議員の先生、どの辺りまでお声掛けしようというふうにお考えでしょうか。と申しますのは、先日土曜日(7月7日)に民主党北海道の荒井代表が、2日に地下歩行空間で記念式典をした時にその開催を知らなかったということで、極めて残念だというような発言があったものですから、次の集いではどれくらいの範囲でお声掛けしようとお考えなのか、もし決まっていれば聞かせていただきたいのですが。

(知事)
 7月2日の、すごく蒸し暑い中で実施した札幌駅前通地下歩行空間での式典ですよね。あれは道商連が事務局をやっておられたので、私どもちょっとチェックミスだったのですが、私どもは(道内選出の)全国会議員の方にお声が掛かっていたというふうに理解していたのですけれども、実際はそうではなかったようでして、荒井先生が民主党北海道総支部連合会代表のお立場で、そういうことが残念だったという発言をされたというのは、事後に新幹線の担当部局から報告を受けているところです。私どもも事前に知っていれば、実際皆さんお忙しい方なのでお出になられるかどうかは別として、皆様方にお声をお掛けするというのは当然だと思いますので、そこは私自身も残念に思ったところです。一方で7月30日の祝賀行事につきましては、期成会の主催ですので、当然、すべての関係する国会議員の方々をはじめ、多くの方々にお声を掛けていきたいとこのように考えております。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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