知事定例記者会見記録(平成25年2月21日)

知事定例記者会見

・日時/平成25年2月21日(木)13:00~13:16  
・場所/議会知事室前
 ・記者数/27名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 平成25年第1回定例会の開会にあたって
2 スキージャンプ高梨沙羅選手の活躍について
3 三重県と北海道の産業振興に係る連携について
4 タイ王国チェンマイ県との有効関係協定書の調印について

記者からの質問

1 北海道エアシステム(HAC)について
2 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)について
3 北方領土問題について
4 スキージャンプ高梨沙羅選手の活躍について
5 本道ゆかりの冬季アスリートへの支援について
6 反原発に係る抗議活動について

知事からの話題

 

平成25年第1回定例会の開会にあたって

 それでは私から(お話しします)。まずは今日、平成25年第1回北海道議会定例会が開会いたしました。先ほど私から今後の道政執行に向けての私の決意、それから基本的な考え方、さらには平成25年度当初予算案、あるいは条例案の提案を申し上げたところであります。本格的な議論は来週の28日からの代表質問からですので、厳しい財政状況の下で本道の景気・雇用の回復、あるいは道民の皆様方の安全・安心な暮らしをいかに守り、充実させていくかといったような課題について道議会議員の皆様方としっかり議論を積み重ねていきたいと、このように考えております。

スキージャンプ高梨沙羅選手の活躍について

 それからもう一つ、高梨沙羅選手の活躍に一言触れたいと思います。上川町出身の高梨沙羅選手、まだ10代の大変あどけない感じの選手ですが、2月の16、17日にスロベニアのリュブノで開催されました女子スキージャンプのワールドカップ第13戦、第14戦で2連勝されまして、今シーズンのワールドカップ総合優勝を決められたということです。スキージャンプ競技でのワールドカップ総合優勝というのは、日本人男女含めて初の快挙というふうに理解をいたしているところであります。本当にあどけない表情でいらっしゃって、思い出しますと去年の4月に私から感謝状を差し上げた時がありまして、その時、制服姿がとてもかわいい高梨選手と私もお会いさせていただき、大変に好感を持ったわけでありますけれども、これからノルディックスキー世界選手権の女子ジャンプ競技への出場もあります。また来年のソチオリンピックにつながるような素晴らしい活躍を心から期待をいたしているところでありまして、高梨沙羅選手の後に続く子どもたちと共に、大いにその活躍を期待して見守っていきたいと、このように考えております。

三重県と北海道の産業振興に係る連携について

 〔配付資料:三重県と北海道の産業振興に係る連携イメージ〕
 それから次の話題は、お手元に資料があろうかと思いますが、三重県と北海道の産業振興に係る連携についてです。さっぽろ雪まつり期間中に三重県の鈴木知事が来られました。経産省の私の後輩にもあたる方でありますが、さっぽろ雪まつりの大雪像の一つに伊勢神宮大雪像。これは20年に1度の伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう)の年にあたるということも話題性があるということで、さっぽろ雪まつりに(雪像が)あったわけでありまして、その際に訪問された鈴木知事と両道県間の産業連携の取組についてご提案を頂き、今日会議(「三重県・北海道」産業連携推進会議」)というものを設置したところであります。ご存じのように「北海道」という名前は、三重県ご出身の松浦武四郎の意見がもとになったということもあり、三重県と北海道とは古くからのつながりがある地域です。また近年では赤福などが北海道産のもち米と小豆を使っていただいているなど、産業面でもさまざまなつながりがありまして、今回の提案は両地域のものづくり技術と地域資源を結びつけてビジネスを創出し、地域経済の活性化につなげるということでありまして、ぜひ協力をしていろいろと試みをやってまいりたいと、このように考えております。

 

タイ王国チェンマイ県との友好関係協定書の調印について

〔配付資料:タイ王国チェンマイ県との友好関係協定書の調印について〕
 それから、もう一つ連携の話でありますが、来週26日にタイ王国のチェンマイ県の知事など幹部の方々がこちらに来られまして、北海道との間で友好関係に関する協定書の調印式を知事公館で行うことといたしました。昨年の秋に直行便がバンコクとの間に就航したわけでありますが、それに先だって去年の9月でしたか、ウィーラサックさんとおっしゃる前駐日タイ王国大使と私が、懇談をさせていただいた際に、このウィーラサック前大使のほうから、ぜひチェンマイ県と北海道との友好交流をやらないかというご提案を頂いていたところでありまして、そういったところも踏まえて去年の秋、私もタイに参りました。その同じメンバーで参加をした、現在、タイの名誉領事就任をお願いしている北海道貿易物産振興会の小澤理事長にチェンマイ県まで行っていただきまして、いろいろと現地の状況なども情報収集、あるいは交流のきっかけみたいなこともやっていただいたところですけれども、そういったことも踏まえて、このたび、知事公館で調印式を執り行うことといたしたところです。チェンマイ県というのはタイ北部の経済、産業、文化の中核的な役割を担う第二の都市であるチェンマイ市があるエリアでありまして、これまでも上海市やリオン、これはフランスの第二の都市でありますが、そういったところも友好関係があると承知をいたしております。日本では初めての友好関係です。以上、私から報告を申し上げます。
 

記者からの質問

(北海道新聞)
 北海道エアシステムのことについて質問したかったのですけれども、2月の5日の一斉委員会だったと思うのですが、その時に事業計画を再見直しするという方針を確か明らかにされたと思うのですが、それ以後、進捗状況をまずお聞きしたかったのと、いつごろまでに見直しをするというお考えとか、あるのであればお聞きしたかったのですけれども。

(知事)
 なかなか今、HAC(北海道エアシステム)の現状が厳しい状況にあるのはご承知のとおりでありまして、今日も何便か欠航になったと報告を受けておりますけれども、降雪による欠航便数の増加などで、旅客収入の減少など、事業計画達成に苦労しているというのはご承知のとおりであります。
 しかしながら一方で、新年度に向けましてはもともと計画に入っておりますが三沢便の就航であるとか、あるいはJAL(日本航空)との共同運航ということ、これはJALのネットワークを通じて全国のお客様にHACの状況というものの情報提供にもなるという、いろいろな意味でこれは深い意味を持っている共同運航だと思うわけでありますが、また加えて利用者層の拡大を目指した取組など、いろいろと考えておられるところであります。そういうことも見極めながら(HACにおいて)事業計画の見直しということを進めていくというふうに考えているところであります。ですから今段階でいつまでということを申し上げる段階にはないと思っておりますが、先ほども申しました来週から本格的に議会との論戦が始まりますので、代表質問、一般質問、あるいは予特(予算特別委員会)での質疑なども踏まえて、方向性が出てくるのかなと、このように考えています。

(北海道新聞)
 もう1点だけすみません。よろしいでしょうか。その関連なのですけれども、知事、さらなる財政支援というのは、これは可能性としてはあるのでしょうか。

(知事)
 まだそこまで検討はしておりません。


(北海道新聞)
 TPP問題についてのお尋ねです。今日から安倍首相が日米首脳会談のために訪米していますが、今、安倍首相の姿勢としては、米国が聖域なき関税撤廃を前提としないならば、言い換えれば、例外が認められるならば交渉参加に前向きなような姿勢を示唆しているように感じるのですけれども、道としては、道としてはというか、知事としても同じような考えなのでしょうか。

(知事)
 このことについては報道の見出しが踊っているというような認識をしておりますが、私も直接いろいろ確認しております。まず1月の初めに東京に参りまして、確かその時自民党の高市政調会長など何人かの国会議員ともお会いをして、TPPについて私どもの考え方を申し上げましたところ、国益に沿う形でやるということを明確に言っておられましたし、それから安倍総理の国会での議論などをお伺いしておりましても、もちろん国益ということを何よりも重視して考えるというご発言、あるいは農業というのは日本の基幹産業であるというご発言など、その意味ではバランスのある発言をしておられるというふうな認識はいたしているところであります。
 いずれにいたしましても私ども北海道の立場は、前から申し上げております。道民的な議論、国民的な議論がなくて、そこで合意ができない限りは踏み出すべきではないというのは、これは全く変わっておりませんので、前政権時代に全国知事会を通じて照会をしておりました質問状をあらためて新政権、菅内閣官房長官あて、国の考え方をお示しいただくよう要請をいたしたところでありまして、そういったようなことのご回答なども踏まえていかなければならないわけでありますけれども、まだ回答は来ておりませんし、やはりそういったその疑問点を踏まえてのさまざま議論ができた後でないと次の一歩ということはあり得ないのではないか、このように私としては考えているところです。


(uhb)
 北方領土の関係で伺いたかったのですが、森元総理がプーチンさんとの会談に向けて出発されましたが、あらためて期待されることと、それから森元総理が3島返還という持論を述べたこともありましたけれども、それに対しての知事のお考えをあらためて伺えますか。

(知事)
 森先生には、これも1月明けてからだったと思いますが、ご引退されたということもあって、北海道新幹線でも大変お世話になりましたし、私と同じ北陸のルーツの方でもいらっしゃるので、ごあいさつに参上いたした経緯があります。その際もこの北方領土問題についてロシアに行くんだということも言っておられました。それが今、現実のものになっているということかなと理解をいたします。北方領土問題は4島の帰属は日本にあるということをしっかり確認をして、具体的な返還については一歩一歩進めるというのが日本国政府の基本的なスタンスですし、私もそのように認識をしています。ただ地元でありますので、旧島民の方々の心情などを考えた場合にはやはり4島を全部一括返還していただきたいという強い思いはあるわけであります。ですが、ただ基本的なスタンスとしては日本国政府と同じということです。そういった中で、お会いしたときも3島返還というか、いろいろな発言が出ているなということを森先生は言っておられたわけでありますが、あくまでも一つの考え方ということでおっしゃったということでありますので、そのことをもって日本国政府のスタンスを変えるとか変えないとか、そういうことではないと。そこはやはり交渉の当事者は今の両国政府ですので、そこに影響が出るということではないというふうに私は明確に認識をしております。


(NHK)
 冒頭で高梨沙羅選手のことをおっしゃいましたけれども、すでに感謝状は出しているということなのですが、今回の活躍というのは、スキーで、ワールドカップで7勝以上を挙げるというのは初めてで、しかも総合優勝、16歳というさらに実績を加えたわけですけれども、道として高梨選手に何らかの形で感謝状を、贈るものを渡す考えがあるのかということと、この前アイスホッケーも代表決まりましたけれども、ソチに向けていよいよ、冬のスポーツ、北海道は本場ですので、道内盛り上がってくるかなと思うのですけれども、そういったオリンピックに向けた選手への支援っていろいろな形があると思うのですけれども、そのあたりどのような考えを持っておられるか聞かせてください。

(知事)
 まず高梨沙羅選手に対する道としてのなにがしかの気持ちというご質問については、去年、感謝状を差し上げました。それで今まさにノルディックスキー世界選手権に向けて頑張っておられるし、さらに来年のソチオリンピックもありますので、やはりそういうこれからの高梨選手の活躍というものをまずは道民の一人として、あるいは道知事として見守っていくということかなというふうに今段階で思っているところです。その後、またいろいろな展開が出てくるかなというふうに思うわけであります。
 加えて女子のアイスホッケーがいち早くソチへの切符を入手されたというのも、メンバーのほとんどの方が道にゆかりのある、あるいは道選出の選手から構成されているというもので大変うれしい明るいニュースだと思うわけでありまして、今後どんどんそういうソチに向けてのいろいろな動きが出てくると思いますので、そういったことをどこかのタイミングで見極めた上で、われわれ道として道民を代表する立場でなにがしかの形をそういったソチに向けて頑張られる方々に示す在り方、やり方というものをしっかり検討していきたいというふうに思う次第であります。今段階でこういうことをやればというところの考えはまだまとまっておりません。


(北海道新聞)
 去年のですね、7月からずっと脱原発デモっていうのが道庁周辺でも続いているんですけれども、毎週金曜日に今でも続いていて、中には知事に対して再稼働を認めないでほしいというようなメッセージを言いながら歩くような場面もあるんですが、デモがずっと続いているっていうことと、知事に対してそういうメッセージもあるということについてどう受け止めてらっしゃるかというのをちょっと。

(知事)
 このデモンストレーションについては、私も報告を受けているところであります。原子力政策、エネルギー政策、実はすべての政策分野についてでありますが、本当にいろいろなお立場の道民の方々がいろいろなさまざまなご意見を持っておられますので、そういったことを一つ一つしっかり受け止めながら、私としてこの原子力政策を含めて、道政上の課題に取り組んでいくと、そういうことではないかと受け止めております。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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