知事定例記者会見記録(平成27年2月4日)

知事定例記者会見

・日時/平成27年2月4日(水)14:00~14:29  
・場所/記者会見室
 ・記者数/19名(テレビカメラ1台)

会見項目 

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知事からの話題

1 暴風雪や雪による被害の防止について
2 地域をテーマにした企業誘致の取組について

記者からの質問

1 地域をテーマにした企業誘致の取組について
2 スカイマークについて
3 ソウル特別市長の訪問について
4 次期知事選について

知事からの話題

 

暴風雪や雪による被害の防止について

 それでは私からは2点お話をいたします。
 一つ目は暴風雪あるいは雪による被害の防止ということについてであります。今日は2月4日ということで寒い盛りでありますし、まだまだこれから一カ月以上は北海道の冬はさまざまなことに注意をしなければならないのでありますが、今回の冬の期間は、昨年12月には道東を中心に暴風雪・高潮の被害がありましたし、それから先週末の1月31日からの暴風雪・大雪など、今回も道東中心ということでありますけれども、道内各地で悪天候が続きまして、羅臼町では統計開始(平成17年)以来最も多い積雪ということで、確か道内で豪雪として有名な倶知安町に続き多くの積雪が記録されているという状況で、自衛隊の派遣要請もさせていただいたというのはご承知のとおりであります。
 また、屋根の雪下ろし中の事故などによりまして、(昨年11月から)昨日(2月)3日までに亡くなられた方が12名、重軽傷者の方が209名、計221名の死傷事故が発生しているところでありまして、大変残念な思いを持っているところでございます。
 道民の皆さま方におかれては、気象台からの注意報・警報などの気象情報にご注意をいただきまして、暴風雪などが予想されるときは、無理な外出を控えていただく、そしてやむを得ず外出をされるときには、車が立ち往生する可能性もございますので十分な準備をしていただきたい。また、屋根の雪下ろしは、安全には十分注意を払っていただき、お二人以上で行っていただくとともに、気温が高くなるときには、屋根からの落雪にも注意をしていただきたいというふうに思う次第であります。こういった被害防止に向けての注意喚起につきましては、気象台、市町村、それから北海道開発局などと連携をしながら、道民の皆さま方にさまざまなツールを通じて呼び掛けてきているところでございますが、引き続き関係機関と連携して対策を進めてまいる考えでありますので、報道機関の皆さま方にもご理解ご協力をいただければというふうに思っているところであります。
 まだ冬のシーズンが終わっていない状況ではありますが、例えば平成25(2013)年、一昨年の3月の暴風雪、これも急激な天候の悪化という状況の中で、多くの尊い命が奪われるという事案があった直後にですね、建設部を中心に道路管理に関する検討委員会というものを設置し、次のシーズンまでにしっかり対応を行うということで、半年間の集中的な検討の後に対応策を出したという経緯があるのはご承知のとおりであります。その際の具体的な私どもの対策の一つとして、予防的な意味で通行規制というものを積極的に発動するということを、道民の方々への周知、情報提供をより分かりやすく丁寧にやるということとセットでやらせていただくことによって、今回も大変な暴風雪・高潮等の状況ではありますが、2年前のような大変厳しい事故ということまでは至っていないということがあるかと思うわけでありますが、この冬のシーズンはもうしばらくありますので、私はやはりこのシーズンが終わったところでこの冬を振り返って、あらためて私どもの情報提供のあり方が適切であったかどうか、あるいはさまざまな対応策が十分であったのかどうか、なかなかこの気象の異常な状況ということを止める手だてはないわけでありますので、それはそれで地球温暖化対策ということは国際的にもしっかりやっていかなければならないことと思いながらも、道民の方々に対する情報提供、対応策の検討ということの検証をやらなければならないかなと、今段階ではそのようにも思いを巡らせているところであります。

地域をテーマにした企業誘致の取組について

〔配付資料:地域(ふるさと)と心をつなごう 北海道での新ビジネス〕※冊子省略
〔配付資料:ふるさと北海道応援フォーラムの開催について〕
〔配付資料:最近の本道への企業立地状況について(H26年4~12月)〕
 それからもう一点は、企業誘致の新たな取組ということの話題提供であります。配付資料がいくつかありますが、一つはこの「地域(ふるさと)と心をつなごう 北海道での新ビジネス」と書いた冊子、それから「ふるさと北海道応援フォーラムの開催について」、もう一つは「最近の本道への企業立地状況について」の3種類の資料を配付しているところでございます。
 私ども道庁の立場はですね、全道各市町村なり関係機関と連携をしながら、全道に満遍なく企業誘致を進めるというスタンスで、これは従来からその通りなのでありますが、結果としてはやはり、ともすれば道央圏、特に札幌を中心とした企業立地ということも見受けられてきたところでもありまして、そうした中で、あらためて道内各地の情報提供、そしてセールスポイントというものをもっともっと道外に、もちろんこれは海外も含めてという思いではありますが、売り込みを行っていかなければならないということで、ちょっと思いを巡らせたところでございます。
 一つ目の廃校の活用をご提案する冊子でありますけれども、最近の札幌圏以外の地域での企業立地の事例をちょっと検証しますと、この冊子の前半部分にも事例がございますが、例えば、私も訪問させていただきましたが、オホーツク海側の小清水町のせんべい工場の進出の際に廃校を使っていただいているところでございます。それから、利尻富士町のミネラルウォーター工場、これも廃校を活用した事例であります。それから上士幌町、ここは、この前ふるさと納税の感謝祭というのを(東京で)やられた町でもありますけれども、ここにも廃校を活用した製菓工場の立地計画があって、これは三重県の企業が十勝製菓という企業を起こしてキャンディーなどを生産される、といったような事案が結構目立ってきたなという思いの中で、そういう事例を掲載すると同時に、道内の廃校物件の紹介というような、そういう冊子を作ってみたところであります。それから、これは産業ではありませんが、美唄市のアルテピアッツァ、これは安田侃さんの素晴らしいアートの彫刻公園で、廃校を活用した美術館もありまして、こういったものもありますし、大変多様な活用ができる施設というものをぜひ情報提供し、地域資源を活用した企業立地の促進につなげていきたいということでこうしたものを作ったところであります。
 二つ目は、「ふるさと北海道応援フォーラム」ということであります。2月13日に東京でこのフォーラムを開催いたします。これには私自身が出席できなくて大変残念に思っていたところを、これからもっと開催する、東京以外でもやるという話を経済部からもらって私もうれしく思っているのですが、今回、まず第一回目として実施しますこの2月13日の東京の「ふるさと北海道応援フォーラム」におきましては、本道出身のビジネスの関係の方々によるふるさと事業展開事例のご紹介、JFEエンジニアリングは苫小牧市に最先端の植物工場を展開しておられまして、これを決定されたのが岸本相談役、決定の時は社長でしたが、名寄市のご出身の方でございます。また、先ほどもちょっと申しました、山口油屋福太郎の山口社長からの小清水町とのご縁のご紹介、それから美唄市長と釧路市長からのプレゼンなども予定しているところでありまして、交流会も含めて、ふるさと北海道をしっかりサポートしようという、企業誘致をしようという、そういうフォーラムをやらせていただきます。
 それからこの企業誘致の関係での三つ目は、「最近の本道への企業立地状況について」ということでありまして、(企業立地は)件数的には昨年度、リーマンショック前の水準に戻ってきたということ、それから本年度も12月末時点で70件と大変順調にきているという状況もあるわけでありますが、特徴的なことが4つあるかなと思います。一つはBCP(事業継続計画)ですね。これもよく申し上げておりますが、企業のリスク分散の動きのその受け皿として北海道を考えておられるという企業立地。二つ目は食資源。食と観光は本当にいろいろな場で私申し上げておりますが、この豊富で良質な食資源に着目した食産業の立地の動き、これが二つ目の特徴かなと。三つ目は、道内の失業率は相当今は改善してきておりますが、それでもこの道内に働き場がなくて、道外の、特に首都圏に人が流出しているというのは大変残念なのでありますが、逆に言えば、そのことは道内で多様で優秀な人材を確保できるということで、そこに注目をされた道外企業の方々の人材確保を意図した企業立地というものも最近増えてきたかなと思っております。それから4つ目の特徴としては、先ほどもちょっと申しましたけれども、ふるさと北海道というのでしょうか、札幌圏のみならずそれ以外の道内の地域への立地への動きというものも目立ってきたかなというふうに思っているところでございます。その例としてですね、ここで二つ、この資料の下の方に書いてございますが、一つは函館市に立地を決定していただいたビックボイス。IT系の企業でありますが、これは私どもが地元の自治体の皆さま方と連携をして「北海道新幹線・新駅前等投資促進フォーラム」という、要するに企業誘致を道と地元で一生懸命やらせていただくフォーラムを行い、それに呼応して立地を決めていただいたケースであります。それから事例の二つ目は、日本コンセントリクス。コールセンター運営企業ですが、美唄市に立地を決めていただいたと。これもですね、いろいろな決め手があったわけでありますけれども、優秀な人材確保ということが一つの大きな要素だったようでありまして、私どもとしても大変うれしく思っているところでございます。
 企業誘致というのは事柄の性格上、何でも全部フルオープンで進め得るものではございませんで、企業側もいろいろ検討しておられる過程ではですね、トップセールスということで私とか副知事が行った、あるいは会うこと自体、対外的に言わないで、というケースも多々ございます。けれども、私も今までいろいろ動き回って、そういった中で前向きな感触を得ているところもございます。私どもといたしましては、これからもこの企業立地の動きというものが道内各地域に広がっていくように、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
 また、今日の配付資料にはちょっと間に合わなかったのですが、BCM(事業継続マネジメント)セミナーというのを2月18日に東京で行います。これはBCPの事例ということで、例えばアクサ生命のトップの方などにいろいろご説明もしていただいて、もっと北海道への立地を促進しようというようなこともやろうとしているところでありまして、ご関心がおありになる方は経済部の担当に後から聞いていただければと思います。
 私からは以上2件であります。

記者からの質問

(NHK)
 今、企業誘致の関係でお話いただいたんですけれども、企業誘致が今増えていると、特にリスク分散だとかという面、あと人材が足りないというところで、北海道で人材を確保しようという動きが出てきているということなんですけれど、知事が見られていて、これから企業誘致にあたって企業さんにどういった支援が必要だとか、企業誘致にあたってどういったことが企業から求められているか、それに対して何か支援策を新たに考えていらっしゃるようなものがあれば教えてください。 
 
(知事)
 分かりました。支援策というとですね、一時金というか、(企業が)進出した時の雇用(増)の数に沿って助成金が出るとかですね、それから規模によって助成金が出るとか、ともすれば金目のことに議論が集中しがちだと思っておりまして、もとより私どももそういうこと(助成制度)は用意しておりますし、また、そういった面では、札幌市のほうが財政状況が良いので、札幌市と連携をするというところもありますし、道内の他の地域の場合にはまたいろいろありますけれども、そういう財政支援の充実ということも重要だとは思うのですが、ただやはり道内に恒久的に立地を続けるということを考えた場合、もちろん一時金を否定するものではないのですが、むしろやはりきめ細やかな情報提供を私どもとしてやっていくことが重要かなと。また、アフターケアというのでしょうか、進出するまでは一生懸命ラブコールをするのだけれども、(一旦こちらに)来てしまったら、極端な話ですが、何らご相談があっても対応しない、そういうことではなくて、やはり末永くこの北海道で企業経営、持続的に事業を続けていただけるような形で、私どもが常に窓口をオープンにしてご相談に応ずる体制にするとかですね、やはりそういったことのほうが私どもとしては重要なのかなというような思いを持っているところでございます。
 そういった情報提供の一つとして、こういう廃校(の活用)ですよね。少子化で子どもたちが少なくなって、学校を廃校にせざるを得ない事案がある、これを逆手に取って北海道のセールスポイントとして売り込んでいくなど、やはり情報提供というのが重要かなと、そういう思いを持っているところであります。


(共同通信)
 先日、スカイマークが民事再生法の適用を申請いたしました。新千歳空港発着のライン(路線)もございまして、実際に減便になるということですけども、道内の観光や経済に与える影響をどのように知事は考えていらっしゃいますでしょうか。
 
(知事)
 スカイマークは、二大エアラインの会社に次ぐ(国内航空)三位の位置付けの航空会社。それが、大変厳しい競争なりいろんな事情があったということは報道を通じては聞いておりますが、今回の民事再生法適用申請というのは、やはり大変残念な思いを持っております。ともすればこの(航空)分野というのは、安全性が重要だということもありますし、資本のスケールメリットといったものもあるのでしょうか、寡占状態というか、競争が必ずしも十分に行き渡らないという中で、スカイマークとかエアドゥとか頑張っておられ、また、最近はLCC(格安航空会社)も出てきているという、そういう中でですね、三番目の位置付けの航空会社がこういう再生手続きに入ったというのは大変残念な思いであります。
 今回、民事再生の手続きと併せて、これはご承知のことと思いますけれども、道と道外を結ぶ4路線を含む12路線で減便ということ、また休止というようなことも聞いているところでありまして、私どもとしては、一応それぞれの路線は他社便も含めて路線の維持は何とかできるということも聞いているわけでありますが、ただやはり、競争がなくなることによる料金面も含めての利用者サービスの低下ということもないわけではありませんので、スカイマークにおかれては一日も早く事業再生を図っていただきたいと。その上で、本道と道外を結ぶ路線の充実を図っていただけることを大いに期待するところであります。


(北海道新聞)
 ソウル(特別)市長が(北海道に)見えられるということが発表になっております。それで、(北海道とソウル特別市が)友好交流協定を結んでですね、5年間経っているわけですけれども、知事が成果と捉えられていることはどんなことがおありだと思うのかということがまず1点とですね、やはり交流というのはこっちも努力をすればあっちにも努力してもらう、あっちにも努力してもらってこっちも努力するというものだと私は思うんですけれども、今後交流をさらにですね、経済的にも人的にも文化的にもまた広めていくためにはですね、どういうことを道はやっていくべきだとお考えなのか、そしてソウル市側にはですね、こんなことをやってもらったらありがたいなというようなこともあれば併せて教えていただけますでしょうか。 
 
(知事)
 分かりました。朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル(特別)市長とは、私は明日(2月5日)お会いをして、夕食会も共にさせていただくのですが、(今回が)2回目の面会ということになるかと思います。2010年、5年前に前市長との間で友好交流協定を結ばせていただき、その後、今の市長になられてからも、私があらためてソウル市を訪問させていただく機会もありまして、その時に現市長との間でいろいろな交流を具体的に進めていこうということで、事業をやらせていただいてきているところであります。
 一つはですね、マラソン交流ということで、これは前の市長の時から、北海道マラソンとソウル国際マラソンのそれぞれの主催者間での友好交流協約という形で、相互にランナーの派遣とかですね、知事賞、市長賞を出すというようなことで、ここまでずっとやってきているところでございますし、また、2013年からは、双方が指定する博物館、美術館について、それぞれの住民が割引料金で入館できる「相互施設優待キャンペーン事業」というものをやっております。観光交流人口の増加とか、そういうような意味でありまして、ただ残念ながらちょっとPR不足もあって、韓国の観光客の方、一時期ちょっと減りましたけれども、でも今また元に戻りつつある、どんどん増えているという中で、博物館とか美術館をいっぱい利用しておられるはずなんだけれども、この優遇措置を使っておられる方は道内でそれほど多くないので、これはソウル市とご相談する前に私どもの自助努力としてもっともっとPR活動していかなくてはならないなというふうな思いはあるわけでありますが、こういうこともやらせていただいております。
 それから、若者交流が重要だということで、昨年度は道主催によりまして、北海道から29名、韓国からはソウル市の10名を含めて30人の双方の大学生が往来をしまして、ホームステイや学生同士の交流会など、こういう若者の交流事業というものもやらせていただいているところでございます。
 また、ソウルの友好交流地域が集まるお祭りにもご招待を受けまして、北海道が誇るアイヌ舞踊団、あるいは太鼓演奏なども参加し、北海道のPRをさせていただいたところであります。
 また、ソウル市役所の庁舎ができた時に、道知事からメッセージを送ってほしいという向こうからのリクエストにお応えするなどですね、さまざまな形で交流を進めてきているところでございまして、今、両国の(現)トップ同士の首脳会談がいまだにできていないという状況は大変残念でありますが、であるからこそ、地方同士の交流というのはしっかりと続け、かつ拡充をしていかなければならないと、このように思っているところでございます。
 今回は5周年の節目というこの機会に朴市長が訪問をされるわけであります。広域自治体としてのソウル特別市のカウンターパートは東京都と北海道ですので、東京にも行かれて、東京都知事とも話をされたと。そして、こちらに来られて私とも会談がありますけれども、小樽へ行って小樽市長、それから札幌市長とも会談をされるというようなこともお伺いしているところでございますが、私ども、この協定を結んでいる両トップ同士といたしましては、さらに文化、経済、人的交流に関するさまざまな事業の拡大というようなことを内容とする共同声明というものに相互に署名をしようという状況になっているところでございます。
 私はやはり、国同士が今のような状況であるからこそ、日韓の間は今年こそまさに節目の年(日韓国交正常化50周年)でもあるわけでありますし、ソウル特別市と北海道も5年という節目でございますので、しっかりと地域間交流を進めていくということを、明日の朴ソウル市長との会談の中でも再確認をし、また、共同声明にも署名をし、さまざまな分野の交流拡大、さらに発展をしていきたいと、こんなふうに考えております。


(北海道新聞)
 政務的なお話なんですけれども、知事選のお話で、共産党がですね、(佐藤)のりゆきさんを支援する方向ということで、民主党はまだよく分からないんですけれども、のりゆきさんを支援してもいいんじゃないかという声が出てるというところだと思います。現状、どう分析されててですね、どのように知事、もう一人の候補としてですね、ご覧になってるかということ、ご見解をいただければと思います。
 
(知事)
 分析と言われても、ちょっとそれ、コメントのしようがありません。

 


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