知事定例記者会見(平成27年9月18日)

知事定例記者会見

・日時/平成27年9月18日(金) 15:45~16:10
・場所/議会知事室前
・記者数/20名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 平成27年第3回定例会一般質問を終えて
2 秋の全国交通安全運動について
3 ホッカイドウ・ハートフル臨時支援事業の運用について
4 北海道の新たなキャッチフレーズの募集について

記者からの質問

1 JR日高線について(1)
2 JR日高線について(2)
3 議会庁舎の改築整備について(1)
4 議会庁舎の改築整備について(2)
5 安全保障関連法案について
6 TPP問題への対応について
7 新千歳空港について 

知事からの話題

 

平成27年第3回定例会一般質問を終えて

 私からは4件ございます。
 1件目は、9月8日から始まりました第3回定例会(平成27年第3回北海道議会定例会)、10日、11日両日が代表質問で、今週に入りまして、15日から先ほどまで一般質問が行われたところであります。これから審議の場は予特(予算特別委員会)知事総括など委員会のほうに移るわけでありますが、引き続き真摯(しんし)な議論を重ねていきたいと思っております。

秋の全国交通安全運動について

〔配付資料:交通事故発生概況(平成27年9月17日現在速報値)(PDF)
〔配付資料:秋の全国交通安全運動 北海道実施要綱(PDF)
 2件目は、秋の全国交通安全運動についてであります。
 本日、本会議の昼休みの時間、私も道民運動の大会(2015交通安全道民総決起大会)に出席させていただきましたが、9月21日来週月曜日から30日水曜日までの10日間、今年の秋の全国交通安全運動が展開されるところでございます。
 北海道内は、実に残念なことに、交通死亡事故の死者数が、昨日現在で、前年比7人多い状況になっているところでございまして、今、全国の都道府県の中でワースト3という状況で、少し前との比較において悪化している状況でございます。大変に憂慮しております。
 これからの時期、日没が早まりますので、ドライバーの皆さま方には早めの点灯をお願いしたいと思いますし、道警本部長も、昼の大会の時に言っておられましたけれども、やはり高齢者の方が犠牲になられる事故が本当に多いわけでありますので、高齢者の方々におかれては、夕方以降の外出の際には夜光反射材を身に着けるなどの十分なご注意をしていただければというふうに思うわけであります。
 今回の北海道における交通安全運動におきましては、「日本一長い街頭啓発」と銘打ちまして、運動期間中の9月24日木曜日に、国道12号線で交通安全の呼び掛けを実施することといたしております。起点は札幌市の北1条西3丁目、終点は旭川市の4条通6丁目までの約160キロにわたって、各要所で、各振興局と市町村、道警察などにご協力いただいて取り組むこととしているところでございます。
 皆さま方のご理解、ご協力を心からお願いいたします。

ホッカイドウ・ハートフル臨時支援事業の運用について

〔配付資料:北海道・ハートフル臨時支援事業の運用について(概要)(PDF)
 それから3件目でありますが、ホッカイドウ・ハートフル臨時支援事業の運用見直しについてであります。
 このホッカイドウ・ハートフル臨時支援事業は、一定の条件に該当する要介護のご高齢の方、あるいは重度の障がいのある方々に申請をしていただいて、5千円分の商品券をお渡しする事業でありますが、道議会の場でも、自民党をはじめ、いくつかの会派からご指摘をいただいたところでございまして、当初の私どもの制度設計の中では、今年の4月1日を基準日としていたところでございますが、道議会のご議論を踏まえ、9月1日時点で要件を満たす方々も対象にするということにしたところでございます。新たに対象となる方々に対しましては、10月下旬をめどに申請書の送付を順次開始し、申請期日は1カ月延長して12月31日までとしたところであります。マスコミの皆さま方の周知に向けてのご協力をどうかお願いいたします。

北海道の新たなキャッチフレーズの募集について

〔配付資料:北海道の新たなキャッチフレーズを募集します。(PDF)
〔配付資料:「北海道の新たなキャッチフレーズ」募集要領(PDF)
 4件目でありますが、北海道の新たなキャッチフレーズの募集についてであります。
 このことは、私の選挙戦の時から、その当時は個人の思いとして問題提起をさせていただいたところでありますが、この度、新たなキャッチフレーズの募集を始めることといたしました。
 北海道新幹線が来年開業します。今日そのカウントダウンモニュメントのイベント(北海道新幹線開業日の決定を祝う札幌駅カウントダウンイベント)にも出席しました。それから、道議会でも議論になっている北海道150年であるとか、札幌オリンピック・パラリンピックの招致に向けての取組であるとか、いろいろな北海道の未来に向けて飛躍につながる動きがある中で、今の「試される大地」というこのキャッチフレーズは、私は大好きなのでありますが、これが発表された時から既に十数年も経過しておりますので、今、北海道が前へ前へと進んでいきたいという、私自身の思いであり、また多くの道民の方々の思いであると思うのですが、こういった前向きで積極的な発信というイメージの新たなキャッチフレーズを、公募という形で多くの方々からアイデアを出していただいて、その中から選考するという作業を経て、これからの私ども北海道のイメージを表すようなフレーズを決定したいということであります。
 11月13日までの約2カ月間募集をして、今年度中に決定というスケジュールを考えているところでございますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

記者からの質問

(NHK)
 JR日高線についてなんですけれども、今、三者協議の中で再開に向けて協議が進んでいるかと思うのですが、台風17号の被害で、また土台が、土砂が流出してしまったと。JRも調査を進めていますが、再開に向けた遅れがやはり懸念されるのですけれども、その知事の受け止めとですね、今後、JR、国とどういうふうな働き掛けをされていくのか教えてください。
                                             
(知事)
 波が荒いのが太平洋でございますが、私が7月(14日)に現地を見させていただいた、今年1月に被災をした区間の状況に加えて、今、分かっているだけで今回の台風被害により2カ所で大きく路盤流出が確認されたとのことであります。
 一つは新冠町内の、先般、私が見に行った厚賀-大狩部間の、様似町寄り、静内寄りのほうが1カ所、波の被害にあったのと、もう一つは、厚賀-大狩部間よりもずっと苫小牧寄りの日高町内にある豊郷-清畠間でも路盤流出が明らかになり、大きくはこの2カ所で、それ以外にないかと今JR北海道のほうで詳細を確認しているところでございまして、もうしばらく、最低1週間くらいはかかるのではないかというふうに聞いているところでございます。
 この部分は、いわゆる災害復旧ということで対応できる部分もあろうかと思いますが、ただいずれにしろ日高線全体の復旧のためには全体の工事が必要となるという観点からすると、工事費も今想定されていたものよりも増えることもあり得るわけでありますし、なかなか厳しい状況になっているかなと思いつつも、まずは今回の台風被害の詳細な調査結果をご報告いただいて、その結果を踏まえて工事全体の規模がどうなるかということも踏まえて、あらためて三者協議の中で議論を深めていかなければならない。やはり多少の遅れというものは致し方ないかなという思いもあるわけでありますが、もちろん冬場の工事は一般論として難しいのですけれども、ただ、(被災現場は)線路があって片方が海で、片方は崖のようになっています。こちらの崖のほうは冬場でも、むしろ草がないほうがネット張りなどができるという専門家の話もありますので、私どもとしては、常に前向きに、できる限り早く地域住民の方々のために、できることを一つ一つやっていくという考えであり、冬場だからゆっくり検討しようなどということは考えておりません。繰り返しになりますが、できる限り早く今回の新たな被害状況の全体像を確定して、お示しいただくと同時に、それに伴って全体の工事、それとどういうツールが使えるのか、そしてJR北海道がなかなかお金がないということを言っておられる、そこの手当てについてもいろいろと水面下の議論をしておりますので、そういったことを踏まえて、できる限り早くの対応ということを念頭に置いて対処していきたいと考えております。

(北海道新聞)
 先ほどの質問の関連で聞きたいのですけれども。先日一部の報道でですね、日高線の本格復旧の工事の着手がですね、今年はもう見送られるんじゃないかというような報道があったんですけれども、知事としてですね、先ほどご説明の時もあったんですが、工事の着手が今年は見送られるという、そういうご認識なのかどうかをあらためてちょっと教えてください。

(知事)
 そういう認識ではありません。最大限の努力をわれわれとしてしていくということに尽きると思います。

(HTB)
 ここのですね、道議会の庁舎の建て替えについて2点ほど伺いたかったのですけれども、道議会の庁舎の建て替えの計画がですね、今、各会派の代表の間で大詰めを迎えています。その改築案に対してですね、知事としてはどのように向き合って臨みたいかお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

(知事)
 この建物(道議会庁舎)は古いですよね。時々、応急措置をしております。
 各都道府県議会、それから市町村議会もそうでありますが、道議会の場合には、われわれ道がさまざまな仕事を道民の方々のために企画、立案をし、そしてそれを展開していくための方向性をわれわれが決める上で、いろいろな観点から、特に広大な北海道でありますので、それぞれの地域の実情なども踏まえて、活発なご議論をいただいて、われわれ道政の推進の方向性を決めていく、そういう議論をする重要な場でありますし、また、予算なり条例なり、そういうものを、私ども理事者側は提案するわけでありますが、それをお決めいただくのもこの道議会であります。その意味では、この道議会庁舎というものは大変重要な神聖な場であると、私は常々思っているところでございます。
 そしてこの施設が、建築後64年たっているということで、ご承知のとおり耐震性に問題があるということもありますし、また、今やはりユニバーサルデザインということが重要でありますが、障がいのある方々にやさしい世の中をつくっていくと、そういう観点から見ても問題があるのがこの道議会庁舎でございまして、私も道知事として、さまざまなご議論、ご決定をいただく道議会議員の皆さんに、この道議会庁舎については本当に大変申し訳ないという思いを常日頃から持っているわけでございます。
 そういう中で、今、各会派の代表の方々が集まられて、さまざまな議論をしていただいて、方向性を出そうとしておられるということに、われわれとしても注視をしながら、道議会が一定の方向性を出されて、年内にも道側に対して、こういう形でという案のご提示があるようでありますので、それをいただいた後に、しっかりそれを踏まえて対応ということを考えていきたいと、今、そのように考えているところであります。 

(HTB)
 確認になるのですが、以前ですね、議会からの要請の趣旨を基本的に尊重するといった立場が、道としてのお立場だったかと思うのですが、基本的にはそういう姿勢で変わりないという理解でいいですか。

(知事)
 はい。 

(HTB)
 分かりました。
 続いてもう1問お伺いしたいのですが、他の都府県の建て替えの例なんかを見るとですね、例えば、議場を多目的ホールといった形で一般の住民の方々も使えるような形にしたりですとか、一部を民間に貸して賃料を得ているケースもあったりするようです。この新しい道議会の庁舎が建つ場所というのは、道内でも有数な一等地というのもありまして、より道民にとって身近な場所にする形ですとか、あるいはより道財政に負担の少ない形での建て替えということも模索する余地はあるのかなと思うのですが、議員さんたちからの案をですね、知事として受け取った後に、例えば、再度民間ですとか、道民から意見を募ったりするといったお考えはですね、現状はお持ちでしょうか。

(知事)
 今のところそこまで考えは及んでおりませんが、道議会からは、やはり他県の状況や、道民の方々のご意見も十分に踏まえた案を私どもにお示しいただけるのかなと、そんなふうに思っております。 

(北海道新聞)
 今の道議会庁舎の建て替えの関連でですね、昨日も110億を超える建て替えの費用ということが出ましたけれども、これだけの建物、建て替える必要性はあるかとは思うんですけれども、この110億という数字に対して知事のご認識はどうでしょうか。

(知事)
 道の予算は3兆円です。ですから、何と比較するかということだと思いますので、ちょっとコメントは難しいですね。

(北海道新聞)
 全く国政の話になるんですけれども、安保法案ですが、昨日参議院の委員会のほうで可決になりました。そして成立がほぼ間近な状況になっているんじゃないかなとそんな状況にはなっていると思うんですけれども、知事はずっと、審議が尽くされることを期待する、望むということを議会などでもおっしゃってきましたけれども、今の安保法案の状況、委員会可決までされた状況の受け止めですね、お話しいただけますでしょうか。

(知事)
 私自身は道議会対応のため、あまりフォローできていないのでありますが、国会の場で与野党それぞれのお立場で、それぞれのお考えで動いておられると思いますので、私としてはコメントする立場にはありません。

(北海道新聞)
 TPP交渉に関して今日も報道がございましたが、どうやら(9月)30日から、アメリカ・アトランタで閣僚会合を行うための最終調整が進んでいるというお話がございます。知事ご自身、TPPについてのお考えは議会でも何度か答弁はされてはいるのですが、閣僚会合が開かれるという前提でですね、現時点で、閣僚会合が開かれることに対する受け止めとですね、7月のハワイの閣僚会合へは知事自ら赴かれて情報収集などに努められたのですが、このアトランタの会合ではどういうふうに対応されますかということをお聞きしたいと思います。

(知事)
 前回のハワイでの閣僚会合については、最終合意がほぼ間違いないという事前の情報でございましたので、行かせていただいて、私どもの強い思いというものを直接、甘利大臣にお伝えをしたところでございますが、今回、報道以上のことは私どもも確認できておりませんので、アトランタ、米国内における会合が、どれくらいの熟度で行われようとしているのか、なかなか判断できないところはあろうかと思います。交渉に参加している各国の国内政治情勢というものがそれぞれあろうかと思いますので、前回のハワイの時ほど、状況がどうかということについても情報がないことから、なかなか判断が難しいというふうには思っております。
 私自身、行くかどうかというのは、まだ閣僚会合が開催されるかどうか分からないので議論もしておりませんが、ただ、道議会開会中でもございますので、そういう中でも、私どもは北海道のためには大変重要なことであるということを認識し、道議会のご了解が得られれば、どのような対応も可能かと思うわけであります。もう少し国のほうの情報収集等を行った上で、必要な対応を検討してきたいと、こんなふうに思っております。

(北海道新聞)
 新千歳空港のですね、深夜・早朝枠の拡大について、以前も質問させていただいたんですけれども、あらためてですね、8月の地域協議会でですね、合意に至ったわけなんですけれども、先日ですね、国土交通省が、来月に発着枠を拡大すると正式に発表しました。以前もこうやってお伺いしたんですけれども、あらためてこの深夜・早朝枠を拡大することで、知事としてですね、どういう点に期待しているのかというのをあらためて教えてください。 

(知事)
 議会でも議論になりましたので、それに尽きるわけでありますけれども、やはり新千歳空港というのは、北海道内13空港ある中での、誰もが認めるゲートウェイ、一番大きな国際空港でありまして、そこに直接、海外からもフライトがたくさんございます。また、羽田をはじめ全国各地の空港ともつながっている地方空港としては大変大きな拠点空港の一つでありますので、そこのフライト環境の充実というのは、やはり私ども北海道の地域全体としての活性化のためにも不可欠であると思います。
 ただ、発着枠を増やすということを考えた場合には、やはり近隣の住民の方々のご理解も頂かなければならないということで、ここまでずっと協議をし、苫小牧市は3月に、千歳市は8月に、それぞれ合意を頂いたということでありますので、住民の方々にお約束をさせていただいた事業を誠実に履行するのは当然でありますが、加えて、その皆さま方の苦渋の選択という思いもしっかり踏まえて、私ども北海道の活性化につながるように、しっかり枠拡大というものを活用していきたいと。いろいろな事があるかと思うのですが、まずはLCCとか、潜在的な需要があるところを開拓していくということになるかと思います。それからやはり貨物便ということも、これはもう横路元知事の頃からでしょうか、いろいろな議論があったようでありますけれども、あらためて、やはり道産品の輸出拡大ということも念頭に置く中で、関係者と議論を深めていかなければならないと思いますし、いろいろな観点から、この深夜・早朝枠の拡大というものを、しっかり私どもとして活用していかなければならないと思っております。
 ただ、枠を拡大すると、今度は空港の混雑度の高まりということが出てきますので、そちらの方のインフラ整備ということについても、国に要請しなければならないことや、民間の方々と連携することなど、いろいろとありますけれども、そういうことも同時並行でやっていかなければならない、そんなふうに思っております。


 

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