知事定例記者会見
・日時/平成28年1月4日(月) 14:30~14:45
・場所/記者会見室
・記者数/21名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
1 年頭に当たって
2 韓国・済州特別自治道とシンガポールへの海外出張について
記者からの質問
1 北電社長との面談について
2 道内空港の民営化について
3 札幌冬季オリンピック・パラリンピックについて
知事からの話題
年頭に当たって
それでは、私からはまず、年頭に当たってということであります。
道政記者クラブの皆さま方、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
先ほど、道議会の議場で、恒例の職員に向けてのあいさつをしたところであり、その中でも申しましたが、今年3月には北海道新幹線の開業がいよいよ現実のものになるということで、これを北海道の地域発展にしっかりつなげていこうということ。それから、人口減少問題への対応を含め、さまざまな地域課題、北海道全体の課題の解決に向けて、あらためて道内市町村との連携を大事にして、道庁の総合力を発揮していこうということなどを申し上げたところでございます。
今年は「北海道創生加速化元年」ということで、北海道の確かな未来に向けての飛躍の一歩を確実に踏み出していきたいと、このように考えております。
今年の干支(えと)は「申(さる)」であります。申というのは「しん」とも読みますが、この申という字は、果実が成熟して固まっていく状態を表しているそうであります。今年一年が、北海道創生や北海道新幹線開業などに向け、これまで積み重ねてきたさまざまな取組が成熟し、北海道に豊かな実りをもたらす年となるよう、全力を尽くしてまいりたいと思います。
道政記者クラブの皆さま方には、今年も引き続きよろしくお願いいたします。
韓国・済州特別自治道とシンガポールへの海外出張について
〔配付資料: 韓国・済州特別自治道及びシンガポール訪問日程(案) (PDF)〕
もう1点は、来週月曜日(1月11日)から参ります、今年初の海外出張についてであります。
韓国の済州(チェジュ)特別自治道と、シンガポールに出張をいたします。スケジュールはお手元に配付のとおりでありまして、済州道とは、実は2014年の4月に友好協力協定の締結直前までいったのでありますが、皆さまご承知のとおり、韓国の旅客船セウォル号の悲惨な事故がございまして、直前になって延期したという経緯がございます。あらためてこの済州道と北海道との友好協力を推進するための協定書に調印をしたいと、このように考えているところでございます。
引き続いてのシンガポールへの訪問は、「北海道ASEAN事務所」の開設などを中心に行っていきたいと思っております。シンガポールを拠点として、今後、シンガポールを含めた東南アジアへの北海道の売り込みをしっかり行っていきたいと、このように考えております。
私からは、以上2点であります。
記者からの質問
(朝日新聞)
今日午前中に、北電の社長さんがあいさつに見えられて、泊原発の基準地震動を原子力規制委が了承したことを受けてですね、知事から6項目注文なさいました。道民への丁寧な説明や適合性審査への真摯(しんし)な対応、また、規制基準を上回る安全対策を行うことなど注文されたと思うんですが、これに関して2点質問なんですが、この6項目というのは、知事が再稼働に同意をするかどうか判断する基準、条件になるのかどうかということ。
それともう1点はですね、新規制基準を上回る安全対策ということは具体的にどのようなものなのか。社員の教育訓練といったソフト面のことを知事、おっしゃっていたんですが、他にも具体的に例えば、建屋の耐震性とかですね、そういったハード的な基準を上回るという、そういうことも含まれているのかどうか教えてください。
(知事)
ご承知のとおり、12月25日の原子力規制委員会の審査会合において、北電泊発電所における議論の一つのポイントでございました、基準地震動の考え方をおおむね了承という流れの中で、その直前の道議会である昨年の第4回定例会(平成27年第4回北海道議会定例会)におけるさまざまな議論の中で、専門家にも意見を聞くべしという議会からのご指摘もあったわけでありまして、年明けの今日、北電の幹部の方から、新年のごあいさつに併せて、25日の状況を報告したいということでございましたので、あのような場を設けさせていただいたということであります。
そこで、私が社長、副社長に対して申し入れをさせていただいたことは、道民の皆さん方に対する丁寧な説明であるとか、安全対策、それから、今申しました専門家の関与への協力とか、6項目を申し上げたと思うのでありますが、これはこの1週間いろいろ考えて、現時点での事業者に対しての思いをお伝えしたということであります。ですからこれが条件であるとか、そういうきちんとしたものであるというようなところまで考えているわけではございません。当然、道議会でのご議論が、12月25日の後まだございませんので、道議会のご議論も十分に踏まえていく必要があるだろうというふうに考えているところでございます。
それから、もう一つのご質問である、新規制基準を上回る安全対策ということについて、私は、今おっしゃられたとおり、ソフト面での社員教育であるとか、あるいは訓練ということも言ったかもしれませんが、それ以外のハード面については、今、具体的に例えばこういうことだと申し上げるだけの用意はしておりません。これも含めて、やはり道議会のご議論なども踏まえて、考え方を整理し、年末(12月28日)の記者会見の時にもご質問にお答えしたと思うのですが、今回のことは通過点を一つ越えたというだけでありまして、引き続きさまざまな形で原子力規制委員会での審査は続きますので、そういう意味で、これからも注視していくということでありまして、これからさまざまなことについて、時間をかけて考え方を整理をしていくのかなというふうに思っております。
(北海道新聞)
道内空港の民営化について質問させてもらいます。本日の弊紙の朝刊のインタビュー記事で、菅官房長官が新千歳空港を含めた道内6空港の民営化に取り組む考えを示しました。また、その中でですね、高橋知事に対しても、民営化に向けて指導力を発揮して取り組んでほしいとも言及したのですが、こうした発言に対する知事の受け止めと、あらためてですね、道内空港の民営化についてのお考えを聞かせてください。
(知事)
分かりました。御社の報道を大変興味深く拝見させていただきました。
菅官房長官が、私ども北海道の観光分野の潜在資源の豊富さ、あるいはこれからの観光立国日本を目指している中で、その中枢におられる官房長官のお立場から、北海道の観光のさらなる発展の可能性というものについて高く評価していただいたということ、また、その発展を期する上で、本道の航空ネットワーク全体について思いを持っていただいたことに対しても、心から感謝を申し上げたいというふうに思うわけであります。
国管理空港に加えて市管理空港を一括して民営化というような(菅官房長官の)ご発言だったようですが、そういったことについても、私どもとしては大変感謝を申し上げたいということであります。
道内には、道管理のものも含めて13の空港がございまして、広大な北海道の地域のバランスある発展や観光振興という観点から、道内のバランスある航空ネットワークの拡大ということを常に考えているところでございますので、そういった観点から、どこが主管の空港かということを越えて、私どもとして、また考え方をまとめていきたいと。
「知事と経済界の取組を強く求める」とのご発言ということでありましたので、私どもとしても、今日の御社の報道を踏まえて、さらにもう少し事務的にいろいろな確認もした上で、当然、北海道空港(株)ともしっかりと連携をしながら、今後の方向性を模索していきたいというふうに思っております。
(今年は)道南に新幹線が来る年でもあります。この新幹線開業効果というものを道南にとどめることなく、全道に波及させなければならないということも、私はさまざまな場で言っているところでございまして、そういった観点からも、今回の菅官房長官のお言葉を踏まえて、われわれとしてどういうふうにこの航空分野で取組を進めることが良いのか考えていきたいと思っております。
(北海道新聞)
札幌市が招致を目指している冬季オリンピック・パラリンピックについてお伺いします。
札幌市は道立真駒内公園にある屋外と屋内の競技場をスケート競技の会場に想定していますが、オリンピックの基準に適合させるには建て替えなど改修が必要となります。札幌市のほうから、道営施設なので道に主体的な整備をお願いしたいとの声が聞こえてくるんですが、オリンピックに向けた競技場の整備について、道のお考えをお聞かせください。
(知事)
分かりました。真駒内(屋内・屋外競技場)は1972年(の札幌オリンピック)に向けて国が整備をし、その後、道に移管され、今、道立公園として運営している状況にあるのはご承知のとおりであります。
冬季オリンピック・パラリンピックの会場の考え方というのは、正式な形でまだ札幌市から相談を受けている段階にはないわけでありますけれども、札幌市議会のほうに札幌市の検討案ということでご提示された中に、この真駒内についての言及があったというふうな報告を事務的に受けているところであります。
確かスピードスケートでしたか、札幌市議会にご提出された案の中にも、帯広市の最近(2009年)整備された、(明治北海道)十勝オーバルも候補としてあったと聞いておりまして、私ども道の立場としては、やはり札幌市を中心としての開催ではありますが、オール北海道での機運の盛り上げというのが重要だというふうに思っております。今申し上げた複数案提示のところをどういうふうに絞り込みをかけていくのかということは、まずはやはり札幌市のご判断というものが重要かなと思うわけでありますが、今段階では、この真駒内の競技場を含む道立の都市公園であるこのエリアについては、施設の長寿命化を図ることとしているところでございまして、道として現時点での改修の考えはございません。
冬季オリンピック・パラリンピックとの関係という意味については、札幌市のご意向というものを正式にお伺いした上で、私どもとしてどう考えるのか、その時に帯広市との関係をどうするのかなどの整理をしていきたいと、こんなふうに考えております。
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