知事定例記者会見(平成28年8月3日)

知事定例記者会見

・日時/平成28年8月3日(水) 15:30~15:55
・場所/記者会見室
・記者数/22名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 リオデジャネイロオリンピックの開催について

記者からの質問

1 東京都知事選挙について(1)
2 東京都知事選挙について(2)
3 東京都知事選挙について(3)
4 国の経済対策に係る閣議決定について
5 参議院選挙における合区解消について

知事からの話題

 

リオデジャネイロオリンピックの開催について

  私からは1点であります。
  リオデジャネイロオリンピックの開催についてであります。
  8月5日、日本時間では6日土曜日、4年に1度のスポーツの祭典、オリンピックがブラジルのリオデジャネイロで開催されます。
  日本代表選手団は現在337名で、国外開催では史上2番目の規模とお聞きしております。
  団長は、北海道ご出身の参議院議員である橋本聖子先生がお務めになられるわけでありますが、道内からは、陸上の福島千里選手、バドミントンの佐々木翔選手など、8競技に男子5名、女子7名の計12名が参加することとなっております。私も道民の一人として、道産子アスリートの皆さん方の活躍を大いに期待するところであります。それから、開会式の旗手を右代啓?選手が務めることとなっているところでございます。大いに応援をしたいと、こんなふうに思っているところでございます。
  なお、これからのさまざまな情報収集のために、札幌市と連携する形で、道からは環境生活部長と担当主査の2名を現地に派遣することといたしたところでございます。
  私からは以上、1点であります。 

記者からの質問

(北海道新聞)
  先日の東京都知事選に絡んでのお話なのですが、小池百合子さんが当選されて、現職で女性の知事はですね、高橋知事を含め3人目というふうに聞いております。それで、高橋知事は以前、太田元大阪府知事をはじめですね、女性知事4人でリレーフォーラムに出るなど、女性知事同士で連携をしていたかと思います。東京都のほうでは、夕張市に職員を派遣していたりですとか、あるいは道と札幌市のほうで今、冬季オリンピック・パラリンピックの誘致を目指していますけれども、東京は2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地というそういう縁もありますけれども、東京都知事の当選をですね、どのように受け止めていらっしゃるのかコメントをいただけたらなと思います。

(知事)
  史上最多の21名の方が立候補された今回の都知事選挙、投票率が前回より高かったということのようでありまして、熱く厳しい戦いの後に、小池百合子新知事が当選されたと、それも多くの票を集められての当選ということで、心からお祝いを申し上げたいと思います。
  小池知事は自民党の国会議員であった頃もよく北海道にも来られました。このことは以前の記者会見でも申し上げたと思いますけれども、環境大臣として一緒に知床を訪問した記憶もございますし、また、いろいろな選挙の応援にも来ておられて、私もご一緒することが多々あったところでございます。都知事というポストでご活躍をされることを心から期待をいたしたいと思う次第であります。
  小池知事は私と同じ女性で、政治家としては大先輩でございますけれども、女性の知事は山形県の吉村知事を含めて3人ということでありますが、選挙で選ばれますので、女性枠といったようなものがあるという話ではないので、まさに男女に関わらず立候補した人たちの間での民意を求めての競争でありますので、その意味では、結果として、今、現職で女性知事が3人いるということかなと思っております。
  私は、おかげさまでここまで10年以上にわたって道民の皆さま方のご支持をいただいて、車の両輪として道議会と連携をしながら、ここまで仕事を進めてきたところでありますが、これから何かの機会があれば、夕張市の支援の件や、あるいは東京オリンピック・パラリンピックの件、私どもも冬季オリンピック・パラリンピックの招致を目指している立場でもございますし、またいろいろな形で小池東京都知事とも連携をしていければと、こんなふうに思っております。

(北海道新聞)
  女性の政治家ということに関連してなんですけれども、道内では市町村の女性の議員が10年前よりも増えていますけれども、一方で道内の女性の首長はですね、2012年の2月以降ゼロという状態が続いております。今おっしゃったこととちょっと重なってしまうかもしれませんけれども、政府のほうで女性の活躍の推進をうたっている中、あるいは北海道でもですね、道民生活課に女性支援室を設置されて、さまざまな施策を展開しているところですけれども、そういう女性の政治家がなかなか少ないという現状についてどう受け止めいらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。

(知事)
  ご質問にありましたとおり、現在、道内の首長は私1人で、市町村長は今はお一人もおられません。ただ、道議会議員、あるいは市町村議会議員では女性の方々が道内でも増えてきておりまして、全国の平均と比較して著しく少ないという認識はございません。その意味では道内でも女性の政治に対する関心は高まってきていて、そして道内の男女含めた有権者の方々に女性の政治家というものを受け入れる素地ができてきたということは、私も女性政治家のはしくれでありますので、大変嬉しく思う次第であります。
  先ほど申し上げたことと、やや矛盾するかもしれませんが、政治家として女性であるが故の視点というものはやはりあるのかなと思う部分もありまして、例えば、道でここ10年以上にわたって大きな課題の一つであった道財政の健全化については、家庭の中で財布を握っているのは我が家の場合も女性、私でありましたので、もちろん財布の大きさは違いますが、そういう現実的な感覚が少しは活かせたのかなという思いと、それからご質問の中で触れられていたと思いますけれども、例えば道庁の中で働いている幹部職員の女性の割合が低いということ、これは職員の能力を十分に発揮させ、道庁のパフォーマンスをより高いものにしていくためにはまだまだ不十分であるという思いもありまして、道庁の中で、女性の幹部候補生をしっかりサポートする仕組みづくりも進めているところでございますので、そういったことが少しでも形になってくれれば良いなと、そのようなことが、ひいては道内で女性の政治家の数が増えていくことや、女性の市町村長の誕生にもつながってくるのかなというふうに思う次第です。

(北海道新聞)
  最後3点目なんですけど、これも都知事選に関連してなんですけども、小池百合子さんの対抗で出ていた道の顧問で前岩手県知事の増田さんについてですね、知事は先月の定例会見の中で、増田さんを都民が選ぶとスムーズな船出になると思うというご発言があったかと思うんですけども、今回の選挙の結果についてどう受け止めているかということと、あとは引き続き道の顧問を引き受けていただくことに変わりないのかどうか教えていただけますか。

(知事)
  受け止めについては、それぞれの候補の方がそれぞれの支援のグループ、それぞれの政策の中身を訴えて戦われた結果が、小池新知事の当選ということでありますので、そのことについては先ほどと一緒で、それ以上のコメントはありません。
  選挙も終わった直後で、まだ増田さんご本人と連絡が取れておりませんので、道の顧問をどうするのかということについては、今後、話を詰めていきたいというふうに思います。
  まずは、暑い暑い夏の東京における選挙戦、お疲れさまでしたと申し上げたいと思います。

(日本経済新聞)
  昨日閣議決定された政府の経済対策に関連してお聞きしたかったのですが、28兆円規模という今回の対策の内容について、知事としてどのように評価されているのかという点と、今回の対策の内容を踏まえて道の経済対策をこれからどのように展開されていくのかお聞かせください。

(知事)
  昨日閣議決定された28兆円規模の経済対策について、総理の参議院選直後(7月12日)の、7月中にも経済対策を取りまとめる予定であるというご発言も踏まえて、私どもは経済界の方々とも連携して、7月21日に国に対して緊急要請をさせていただきました。そのときに要請した項目について申しますと、イギリスのEU離脱や新興国経済の減速など国際情勢が不透明な中で、一番影響を受けるのは地域の中小企業でありますので、そういうものへの対策について、昨日はまだメニューが出ただけで、私どもとして中身までしっかり分析できているわけではないので、まだ分からない部分もありますけれども、そういうものが項目としては盛り込まれているということは評価したいと思います。それからやはり、建設業界の方々からの強い要望がある、いわゆる従来型の公共事業についても、われわれ北海道の経済を考えると大変重要であります。また、防災、減災対策であるとか、クルーズ船のための港湾整備などという事業もメニューとしてあるようですので、私どもとしては、こういった公共事業関係、社会インフラ整備関係の予算もどれくらいのものなのかということを見極めていく必要があるかなというふうに考えております。
  今年度、地方創生加速化元年と言っておりますが、知事会でも話をしたのですが、最近あまり地方創生という言葉が新聞紙上でも見なくなったことは寂しい限りであります。人口減少対策については、道内179市町村において広域連携をしながら進めることが現実的だと思うのでありますが、そのために使える予算や、1億総活躍社会の実現に使える予算もあると思いますので、そういう地方創生関連のさまざまな支援策も活用しながら取り組んでいかなければならないと思うところであります。結論としては、昨日決定された経済対策の中身をもっと分析すると同時に、国では秋口に向けて補正予算の編成ということを指示されたとお伺いをしておりますので、それに向けて私どもの戦略をさらに練っていかなければならないというふうに思っております。
  そして、それを踏まえての私ども道の対策につきましては、7月21日に緊急要請としてまとめたところに政策の需要があるというふうに認識をいたしておりますので、そういうものについて国の予算の動向も見極め、3定、4定議会を視野に入れながら、しっかりと対策を練り上げていかなければならないと、そんなふうに思っているところでございます。
  なお、やや残念かなとも思っておりましたのは、リニア中央新幹線それから整備新幹線の整備加速という表現があったかと思うのですが、これは先般、鉄道・運輸機構の理事長を訪問し、お話を伺ったところによれば、今まで鉄道・運輸機構が整備新幹線整備の資金を調達する先であった民間等からの借り入れを財政投融資に借り替えるということだそうで、その金利差で少しプラスになり、それによって加速をするというような意味だそうでありまして、私どもの試算によりますと、今の低金利の中では、財政投融資に借り替えても数億円程度の影響額で、これにより整備新幹線の前倒しということはなかなか難しいのかなと、こういったことについてもっと情報収集しながら、できることをしっかりやっていきたいと、こんなふうに思っております。

(北海道新聞)
  知事会でですね、この前の参院選で導入された合区の解消と、そのための憲法改正について議論すべきだという決議を採択されたと報道があったんですけれども、知事にお考えをお伺いしたいのは、合区と憲法改正についてのお考えというのをあらためて伺えますでしょうか。

(知事)
  なぜ合区になったのかというところの議論は、ご承知のとおり、都道府県に1名の定員を配分する今の状況は違憲であるというところからスタートをしているところでございます。一方で、憲法では地方自治についても規定されているわけでありますが、知事会では、研究会を設けて、合区がもたらすさまざまな不都合や政治的な矛盾などについて、いろいろと議論を深め、そして知事全員が集まる先般の福岡市での知事会議において議論をしたということでございます。今回は合区により、鳥取県の代表の方が結果として次点となり当選されなかったという実態のようでありました。
  一方で、私どもは道州制の議論ということもしっかり念頭に置いておりまして、このことは中長期的には、この国の形を変えていく将来の自治の姿の一つとして検討すべきという意識を強く持っておりますが、ただ、現状、47都道府県が一つの単位として、経済界との連携による活動も都道府県単位で行っておりますし、社会保障の分野でも、(国民健康)保険制度が市町村から都道府県に移管されるなど、いろいろな政策分野が都道府県を単位として制度設計がされているという現状の中で、隣県だとしても利害が相反するケースというのはあり得るわけでありまして、その際に、合区をするから国会の場ではよく相談して一つに意見を集約しろというのは、北海道の場合には定員も増えましたのでそれとは逆の立場ではあるものの、行政を預かるトップの立場からするとやや違和感があるなと、福岡市での知事会議で感じたところでございます。そういう中で、私からもちょっと発言をさせていただきましたのは、やはり知事会の総意として合区を解消すべきであると決議してはどうかという点です。
  合区というのはあくまでも緊急避難的措置であり、抜本的見直しが必要ということを公職選挙法の付則でも規定しておりますので、そのことを早急に対応してほしいというのが政府に対するリクエストの一つであります。ただ、合区になったことのきっかけが憲法違反であるからという最高裁の判断であるとすれば、もちろん法律改正等で対応できる部分もあるかもしれないけれども、やはりこの憲法改正議論ということも視野に入れていかなければならないのではないかというような意見を言われた方が知事会議の場でも多数でありました。憲法改正については私も同じような認識でありますが、もとより反対する方も一部におり、その一部意見についても決議の中に書いてあります。
  憲法改正議論については、道議会でも申し上げておりますし、この記者会見の場でも申し上げたと思いますが、日本国憲法の平和主義、基本的人権の尊重などの基本的な理念については、絶対に守らなければならないと思うわけでありますが、そうは言っても制定から約70年経ったこの憲法を取り巻く環境変化ということを考えた場合には、やはり大いに議論すべきであって、改正には国民投票も必要でありますので、国民の多くの方々のご理解が得られる方向があるとすれば、そのことについて議論をすることすら封ずるというのは、世の中の流れに合わないのではないかというのが私の基本的なスタンスでございますので、知事会におけるこの合区解消に向けての議論をすべきという考え方については、私も共有するところであります。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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