知事定例記者会見
・日時/平成29年5月26日(金) 14:00~14:28
・場所/記者会見室
・記者数/28名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
1 映画「生きとし生けるもの」について
2 夕張メロン産地の支援について
3 北海道みんなの日(愛称:道みんの日)について
4 ナチュラルクールビズについて
記者からの質問
1 東京オリンピック・パラリンピックに係る費用負担について(1)
2 映画「生きとし生けるもの」について
3 東京オリンピック・パラリンピックに係る費用負担について(2)
4 幌延深地層研究センターについて(1)
5 幌延深地層研究センターについて(2)
6 北方四島における共同経済活動について
7 原子力発電所について
8 総理の在職日数について
知事からの話題
映画「生きとし生けるもの」について
〔配付資料:映画「生きとし生けるもの」チラシ(PDF)〕
私からは4点、お話させていただきます。
一つ目は、映画「生きとし生けるもの」のご紹介であります。これはドキュメンタリー映画でありまして、北海道の自然と動物を描いたものであります。旭川市在住の動物写真家である今津秀邦監督が5年の歳月をかけて撮り続けてまとめられたものでありまして、北海道の雄大な自然の中に生きる動物たちの姿を表現したものであります。道も後援という形で応援をさせていただいておりますが、道内の多くの企業の皆さまも応援しております。私も試写会で拝見しましたけれども、見応えのある作品であります。
6月3日から、東京、札幌、旭川で劇場公開ということで、私は、今週火曜日の、23日に東京の試写会で、今津監督をサポートしていらっしゃる俳優の津川雅彦さんとご一緒に拝見させていただいたところであります。札幌の試写会の時には、小さいお子さんがものすごい反応をされたようでありまして、動物の表情がとても良いんですね。ぜひご家族で見ていただければと、こんなふうに思います。
夕張メロン産地の支援について
〔配付資料:夕張メロン産地の再興に向けた趣意書(PDF)〕
〔配付資料:夕張メロン産地再興連略(PDF)〕
二つ目は、夕張メロン産地の再興に向けた取り組みについてであります。
本日午前中、夕張市長とJA夕張市の組合長が、今年の夕張メロンの初セリの報告に初出荷のメロンを持ってお越しくださいました。
皆さまご承知のとおり、夕張メロンは、北海道のみならず、わが国の農産物を代表するトップブランドとして位置付けられているというふうに思っておりまして、国内初のGI、地理的表示保護制度を取得され、国内外で人気が高まっております。今年の初セリも活発であったという報告を受けて、私自身もうれしく思っておりますが、昨年、一昨年もそうでしたが、お二人が初セリのご報告にいらっしゃった時に担い手不足が話題になりました。メロン農家が減少し、高齢化が進み、作付面積も減っているということもあって、産地強化に向けて、道からの支援を受けられないかというお話がございました。道から一方的に支援をするというよりも、北海道が誇る夕張メロンでありますので、品質やブランドイメージを維持しながら生産を増やしていくためには、担い手・労働力の確保、そしてそれと同時に品質を一定に保った上で、生産を拡大するという具体的な戦略を練る必要があるということで、ここまで三者でいろいろ議論をして、このたび、夕張メロン産地再興戦略をまとめたところであり、しっかりと頑張っていきたいと考えているところでございます。道といたしましても、夕張メロンの生産力強化とブランド力向上に向けて、地域の皆さま方と力を合わせて取り組んでまいりたいと考えております。
北海道みんなの日(愛称:道みんの日)について
〔配付資料:北海道みんなの日チラシ(PDF)〕
〔配付資料:「北海道みんなの日(道みんの日)に無料開放する道立施設」(PDF)〕
〔配付資料:「北海道みんなの日(愛称:道みんの日)記念式典」について(PDF)〕
三つ目は北海道みんなの日、「道みんの日」についてであります。
先の第1回定例道議会(平成29年第1回北海道議会定例会)で議決、制定されました北海道みんなの日は、7月17日を「道みんの日」と規定しておりまして、この日は、1869年、明治2年に松浦武四郎氏が明治政府に「北加伊道(ほっかいどう)」の名称を提案した日にちなんだということでございます。
当日、7月17日は、道議会の議場で記念式典を開催いたします。また、北海道博物館や道立近代美術館など、28の道立施設において常設展示部分などの無料開放を予定しております。
また、7月から、小中学校において、今触れました松浦武四郎氏をはじめ、北海道にゆかりのある偉人について学ぶ授業を実施するほか、民間企業の皆さまのご協力も得ながら、赤れんが庁舎前で愛食フェアを開催するなど、道内各地で道民の皆さま方に楽しんでいただけるイベントを開催していきたいと思っているところでございます。
また、今後、この「道みんの日」をより多くの皆さま方に知っていただくために、道内のプロスポーツチームなどのアスリートの方々のご協力をいただいて、PR動画を作成し、各所で情報発信するなど、しっかりアピールをしていきたいと考えております。
「道みんの日」の制定が、道民の皆さま方にとって、北海道の歴史や風土、文化、産業などへの理解や関心を深め、その素晴らしさや価値を再認識していただく、そして、より豊かな北海道を築いていくことへとつながっていくこと、こうしたことを期待しているところでございますので、多くの関係者の方々への周知にご協力をいただきたいと思います。
なお、7月17日の記念式典への一般の方々の参加については、6月16日まで受け付けております。
ナチュラルクールビズについて
〔配付資料:ナチュラルクールビズ はじめます!(PDF)〕
四つ目は、ナチュラルクールビズについてであります。
6月1日から、省エネなど地球温暖化対策を進めるため、自然と調和した北海道らしいワークスタイルのナチュラルクールビズを振興局、教育庁、警察本部なども含めた道の各部局で、今年度も行うこととしているところでございます。
気候の良い日は半袖でももちろん良いのですけれども、時にはまだ少し寒い日もありますので、それぞれの地域、そしてそれぞれの個人に合った形のクールビズという意味で、自然と調和した北海道らしいワークスタイルのナチュラルクールビズというふうに言っております。
広大な北海道では、地域によって気温の差もありますが、それぞれの地域のその日の気温など自然の変化を意識して服装を選択する、TPOに合った好感を持たれる服装を選択する、さらには、通気を良くするなど自然の力を利用して省エネに努める。この三つをコンセプトとしたナチュラルクールビズの推進に、ぜひ皆さま方のご理解をいただければと思います。PRをよろしくお願いいたします。
私からは以上です。
記者からの質問
(北海道新聞)
東京五輪の開催費用負担の問題なのですが、先日、東京都と大会組織委員会と国の三者で合意をしたと。地方の開催自治体にも費用負担を求めるということで400億円という数字が挙がっていて、なおかつ31日に関係自治体を呼んで、合意をするのではという報道もあるのですが、まず、そのようなことが正式に道のほうに連絡が来ているのかということと、それについて、どのように対応するお考えなのか、あらためてお聞かせいただけたらと思っております。
(知事)
事務的な連絡は来ていると聞いておりますが、報道にあるような、もうすでに合意したとか、31日に経費の負担について合意をするということは聞いておりません。これは明確に申し上げます。
ご提案が東京都などからあるのかもしれませんが、私どもとしては、やはり、開催基本計画や立候補ファイル等で示されている原則どおりに進めるということは全く変わっておりません。また、私どもはサッカーの一部の試合の開催ということでありますけれども、東京都に隣接する各県ではいろいろな競技の開催を予定されている中で、それだけ負担も大きいわけでありますので、こうした関係する自治体の方々とも連携しながら、31日の会議に対応していきたいと、こんなふうに考えております。何も決まっていないと聞いております。
(北海道新聞)
それは31日にそういう会議が行われるということ自体、まだ道には連絡も来ていないという理解でよろしいのでしょうか。
(知事)
5月31日の会議の連絡は来ております。
(北海道新聞)
それについて、知事は参加をされるということは未定でいらっしゃいますか。
(知事)
はい、未定です。
(北海道新聞)
知事が冒頭でご紹介されました「生きとし生けるもの」なのですけれども、知事が大変感動されたというお話を伺いまして、ぜひ、どのあたりが感動ポイントだったのかをお話いただければと思います。
(知事)
札幌でも試写会がありましたが、これから楽しみにしてご覧になられる方には、あまり詳細にポイントを言わないほうがむしろ期待が高まっていいのかなと思うのですけれども、まず動物の表情が生き生きとしていて、やはり今津監督ご自身の動物に対する愛情というものがあると思うのですが、お話をお伺いして、例えばこのポスターはエゾシカですけれども、キタキツネのポスターもあります。キタキツネをどのように撮ったのかと聞きましたら、「まず自分は害がない人間であると同時に、餌を与える人間でもないと思わせる、慣れることが重要なんです。それで、超望遠カメラで撮ったのではなくて、近くで撮っている」とおっしゃっていました。ご覧になったらびっくりしますよ。本当に生き生きとした、やはり一生懸命に頑張って生きているというのが見えるような表情や動き、これがキツネやエゾナキウサギやエゾモモンガなどの陸上の動物、空を飛ぶ鳥たち、海の中あるいは川の中で生きる魚たち、そして虫たちもたくさん登場するのですね。そういった動物の生き生きとした動きというのは、いいなあと私は率直に思いました。
それから、人間の声というのは少しだけで、津川雅彦さんの声しか出てきません。それも全編で流れているのではありません。1時間20分という時間を飽きさせないのは、動物の鳴き声、そして雄大な北海道の自然の中にさまざまな音があり、風もあり、雨の音もあり、それから流氷の軋む音もあって、人のナレーションがないということを忘れさせるくらい、生き生きと場面がつながっています。そういういろいろな場面で、私は感動しました。ぜひご覧になってください。
(毎日新聞)
東京五輪の話に戻りますけれども、先ほどの運営費の負担について、東京都や国などからは計400億円、また、道や札幌市に対してそのうちの一定部分の負担について説明がまだないということだと思うのですけれども、そうであるとすると、31日の連絡協議会に出席した際に、道として、特にそういう提案が都などからあったとしても、それに対しての態度をその場で返答するというような状況ではなくて、まずは説明を聞いて持ち帰るというような状況でよろしいでしょうか。
(知事)
そうですね。はい。
(朝日新聞)
幌延の深地層研究センターのことで2点お尋ねします。
1点目は研究期間のことで、日本原子力研究開発機構が高レベル放射性廃棄物の地層処分の研究を続けています。2001(平成13)年に始まって、その時「20年程度」という期限を切っているはずなのですが、もうそろそろその期限が近づいてきているのですが、お尻のほうが示されていないということで、地元とかでは結構延びたりするのではないかというような声も出ているようです。このあたりについて、道は幌延町と機構と三者協定も結ぶ立場でありますから、年限みたいなものについて、知事の見解というか、「20年程度」というのはいったいどれくらいのことなのかなと、もう最終盤にきている現時点での見解をまずお尋ねしたいと思います。
(知事)
20年程度ということは20年程度なのでしょうね。2001年に研究が始まった時にどういう議論があって、その「程度」というのがどれくらいのことなのかという詳細につきましては報告を受けておりませんが、ただ、この研究期間については、期間を含めて計画の内容変更をする場合には事前に協議するという定めがあって、その協議は一切ございませんので、やはり20年程度ということだと思います。
機構サイドが何らかの考えを持たれたら、われわれに相談があるのでしょうけれども、今の段階でそのようなことがあるという報告は、私は受けておりません。いずれにしましても、私ども道と幌延町と日本原子力研究開発機構との間の三者協定というものがありますので、それを遵守することを前提に対応していくということだと思っております。
(朝日新聞)
そうすると、大きな延長みたいなものは今のところ把握もしていないし、そういうことはないものだとお考えだということですか。
(知事)
今は、何も聞いておりません。
(朝日新聞)
経済産業省が、地層処分の最終処分地の選定の基礎となる科学的特性マップの作成を、今、進めております。明日、札幌でもシンポジウムがその関係であるようですが、いわゆる幌延町は研究地になっているということで、適地いわゆる科学的有望地となって、そのままそれが処分地になったりするのではないかという懸念が一部あるようなのですが、三者協定では、研究を始める時に、そういった最終処分地や中間貯蔵施設は造らないという決まりを協定で結んでいるというような状況もありますが、この認識は今も変わりないというか、そういうことだという認識は変わりなくということでよろしいでしょうか。
(知事)
全く変わっておりません。
(TVh)
今日、岸田外務大臣が北方四島の現地調査について、6月後半に実施という方針を発表したのですけれども、当初の予定からはおよそ1カ月遅れての実施になるかと思いますが、このあたりの知事の受け止めと、あらためて、道としてのどのように関わっていきたいのかということをお聞かせいただければと思います。
(知事)
4月27日の日ロ首脳会談の合意では、北方四島の共同経済活動の調査団を5月中にも派遣するとなっておりましたが、今日の大臣の発表では6月後半に行うということで、少し遅れたようであります。ただ、大臣が実行するということを明言されたわけでありますので、具体的に進むのかなというふうに思います。
それから特別墓参については、6月中旬に実施すべくロシア側と調整を進めていると大臣がおっしゃいました。加えて、時系列が後先になりますが、5月末からサハリン州に調査団を派遣する。これら三つのことについて、大臣が記者会見で具体的な日程をおっしゃったということは、具体的に一歩一歩進んでいると理解しております。
私どもが以前から申し上げておりますとおり、共同経済活動の進展は、当然のこととしてその先の北方領土問題の解決につながるという、そのことのためにやっておられるというふうに確信をしております。その意味で、道も今までいろいろお話し合いをさせていただきながら、協力をしているところであります。
われわれもサハリン州のほうに担当者を派遣いたしますし、また、6月後半に予定されている北方領土への調査団については、道や道内企業にもいろいろ協力要請が来ておりますので、参加をさせていただいて、しっかりと先方のニーズを確認して、その上で、共同経済活動のメニュー作りに貢献するということをしっかりやっていきたいというふうに考えております。
(TVh)
5月30日のサハリンへも道から派遣するということでよろしいでしょうか。
(知事)
はい、担当者を派遣いたします。現地には道のサハリン事務所もありますので、いろいろ協力をさせていただきたいと考えております。
(STV)
先ほどの他社さんと重なる部分があるかもしれませんが、先日、関西電力のほうで大飯原発の再稼動の前提となる審査に合格したというニュースがありまして、実は弊社で、後志管内の市町村の全首長に再稼動についてのアンケートを実施したのですが、その結果を受けて、知事にあらためてお答えいただきたいのですけれども、これまでの再稼動では都道府県知事と立地市町村長の容認をもって地元同意としてきた経緯があるのですけれども、この二者をもって地元とすることについてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
これまでの事例では、事実上、そういう形で進んでおりますかね。私は、原子力政策というのは国が主体的に行うということを明言しておられますので、地元の範囲についても国が示すべきということを常に道議会でも申し上げておりますし、また、国に対してもそのように要請をさせていただいておりまして、その思いは一切変わりありません。
(STV)
あらためてなのですけれども、泊原発の再稼動の是非について、知事のお考えを聞かせていただけますでしょうか。
(知事)
今、原子力規制委員会の審査が進んでいて、積丹半島の地震の取り扱いについてもまだ議論が平行線であり、それ以外についてもさまざまな課題があると承知をしておりますので、いまだ審査中ということで予断をもって申し上げる状況にはないと、このように考えております。
(HBC)
安倍首相が、明日で在任期間が小泉元首相と並びまして、歴代3番目になると思うのですけれども、こちらにつきまして所感をいただければと思います。
(知事)
私が知事に就任した時は小泉政権であり、その後、第1次安倍内閣が1年間ほどありました。その任期中に北海道洞爺湖サミットの決定をいただいたご恩があると思っておりましたら、突如、体調不良でお辞めになられて、その後、5人の方が総理になり、そして4年半ほど前にあらためて総理になられて、第2次安倍内閣が発足し、ここまで継続をしておられます。日々大変お忙しく活動をしておられるというふうに、一国民として理解をしておりまして、今はG7でイタリアのシチリア島のタオルミーナにいらっしゃると思いますけれども、外交でも今までの総理にないような形でご活躍されていると理解しております。道政を担う知事の立場からすれば、北海道の問題であると同時に、全国の問題でもあります人口減少問題への対応や地域の創生、そして国内のさまざまな課題などについて、これからもしっかりと道民、国民の意見を聞きながら、進めていただきたいと、そんなふうに思う次第であります。
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