知事定例記者会見(平成29年12月28日)

知事定例記者会見

・日時/平成29年12月28日(木)  14:00~14:24
・場所/記者会見室
・記者数/23名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 今年を振り返って
2 雪による被害防止に関する啓発資料について
3 水産加工関連事業者に対する総合対策について
4 年末年始におけるくらしの安全・安心の確保について

記者からの質問

1   道職員採用試験合格者の採用状況について
2 北海道命名150年について
3 知事の年末年始の過ごし方について

知事からの話題

 

今年を振り返って

   私からは4点であります。
 冒頭の話題は、恒例でありますけれども、今年を振り返ってであります。
 記者クラブの皆さま方には、1年間大変お世話になりました。そして、今年を振り返って、あるいは来年については、昨日そして一昨日の皆さま方との個別のインタビューの中でも触れさせていただきましたけれども、あらためて申し上げますと、今年1年、昨年の自然災害からの復旧・復興、このことにしっかり取り組んできたという思いを持っております。秋には、国道274号が開通し、一つのめどが立ったかなと思います。まだ、十勝を中心に、この年度内に終わらないかもしれませんが、来年の農業シーズンのスタートまでには、なんとかめどを付けたいと思っております。そういった状況の中でも、今年の出来秋、これは大変良かったと思います。特に十勝は過去最高の生産額と伺っておりますが、そういった声をお伺いできたことに心から安堵しているところでございます。自然災害は、他県、道外との比較において少なかったかなというふうに振り返りますが、ただ、その一方では、表現できないほど大きな脅威である北朝鮮のミサイルが本道の上空を通過するなど、大変なことがあったと記憶しております。これからもさまざまな危機に対して、緊張感をもって、「まさか」という事態に備えていかなければならない、こんなふうにも思った年でありました。
 地域創生の進化ということを申し上げて1年やってまいりました。子育て支援、働き方改革、それから移住促進も有楽町にございます移住定住推進センターなども十分活用しながら行ってまいりました。また、国内外で北海道ブランドの売り込みも一生懸命行うなど、暮らしと経済の両面から地域創生の進化に力を尽くしてまいったというふうに思うところであります。
 また、北方領土問題につきましては、共同経済活動の現地調査も行われましたが、加えて、元島民の方々が切望しておられた空路墓参についても初めて実現したところであります。
 時系列的に前後いたしますが、2月には、冬季アジア競技大会が札幌市などで開催されました。北海道ブランド、札幌ブランドなどの素晴らしさを共同作業の中で国外にも発信できたかなと思っているところでございます。
 4月には、日本海側の江差町あるいは松前町、函館市が日本遺産に初めて選ばれました。これも大きなニュースでありました。
 また、民族共生象徴空間の2020年4月オープンが決まる中で、官民挙げた準備組織の立ち上げということもできました。
 それから人づくり。これからの50年、100年を見通して人づくりが重要ですが、10月には新しい総合教育大綱を策定することができました。ほっかいどう未来チャレンジ基金による若者の海外への旅立ちを支援することもできました。
 民間企業によるロケットの打ち上げ、あるいは自動走行テストなど、新しい技術への挑戦もあった1年でありました。
 そして、JR北海道の路線見直しにつきましても、地元の方々の懸命なご努力の中での協議・検討の動き、さらには国に対してもオール北海道という形での要請ということもできました。来年もしっかり取り組んでいかなければならないと、こんなふうに思っております。
 いろいろなことがあった1年でありましたが、大変お世話になった1年でありました。これが一つ目であります。

雪による被害防止に関する啓発資料について

[配付資料:冬の『まさか』~暴風雪~への備え(PDF)
[配付資料:ほっかいどう防災ひろばinチ・カ・ホ(PDF)
 二つ目でありますが、雪による被害防止に関する啓発資料についてであります。
 ここ数日の発達した低気圧の影響で、大変大きな被害が道内で出てきております。先ほども留萌振興局長と電話で話をしましたが、留萌管内では海上保安庁の灯台が倒壊したこともありますし、住家被害や人的被害も出ております。それから一部路線バスは未だに運休中という状況など、今回の被害は冬の自然災害として大きなものでありました。
 そして、札幌管区気象台によりますと、年末年始においても、特に元日以降に低気圧の通過や冬型の気圧配置による天候の崩れが予想されているということで、道民の皆さま方には気を付けていただきたいと思います。
 例年、北海道では暴風雪や除雪中の転落事故など、雪害による人的被害が多数発生しているところでありまして、今冬におきましても、本日現在、7名もの方がお亡くなりになっているということは大変残念で悲しいことでございます。1月はこういった被害が特に多い傾向にございますので、道民の皆さま方には十分に注意をしていただきたいと思います。
 そういう中で、啓発資料を一つ作成いたしました。前のミサイルの時と一緒で、見開き4ページになっております。
 1ページは、「冬の気象情報に注意!」というページであります。後ほど読んでいただければと思います。
 2ページは、「運転中に天候が急変したら」ということで、お父さんがホワイトアウトに遭遇したという状況です。
 3ページは、「除雪での事故を防ぐために」。これも屋根の雪下ろしなどいろいろな状況があります。どうぞお気を付けていただければと思います。
 そして、4ページは、冬の天気とお母さんの機嫌を掛けて大変厳しい雰囲気になっている、そういう落ちがついたストーリーでありますが、ぜひ、こういう形で暴風雪に備えていただきたいと思います。この資料を各市町村や教育庁にも配布するとともに、もちろんホームページにも掲載いたします。住民の方々や学校などへの周知にぜひご活用いただければと思っております。

水産加工関連事業者に対する総合対策について

[配付資料:水産加工関連事業者に対する総合対策(PDF)
   三つ目は、水産加工関連事業者に対する総合対策についてであります。
 ここのところ、海洋環境の変化や度重なる自然災害などにより、秋サケやサンマ、イカなど北海道を代表する魚種の生産量が減少している中で、生産者の方もご苦労されてますが、特にその影響を大きく受けておられるのが、水産加工業者をはじめ運輸業など関連事業者の経営であると考えるところであります。
 この問題につきましては、11月に函館や根室などの商工会議所の方々、あるいは商工会の皆さま方との意見交換などで、経済団体や地域の事業者の方々からも支援を求める声が強く出されたところであります。そういう中で、3月31日まで、今年度いっぱいを集中対策期間として、対策を講じることといたしました。
 本日付けで相談窓口を本庁、各振興局に設けます。また、道の中小企業向け融資制度の活用を図ってまいります。さらに、こういった当面の資金繰りの支援に加えて、国の「雇用調整助成金」などの活用、あるいは新商品等の開発や新しい事業展開などについても対応していきたいと思っております。これらは主として経済部の担当になるのですが、この対策と併せて、水産林務部では、来年度予算に向けて、道内の魚種の変化ということにどのような形で研究開発も含めて対応していくかということについて、財政当局とさまざまな議論をしており、来年の2月の記者会見の際に、そういったところもご説明申し上げることができるかなと思っております。

年末年始におけるくらしの安全・安心の確保について

[配付資料:交通事故発生概況(平成29年12月27日現在速報値)(PDF)
[配付資料:オレオレ詐欺被害防止「絆メッセージ」の取組について(PDF)
   四つ目でありますが、年末年始におけるくらしの安全・安心の確保についてであります。今年、道内では交通事故により、昨日(27日)現在で147名の方が亡くなられました。これは大変悲しい、厳しい数字でございますが、昨年との比較においては6名の減少という現状でございます。年末年始にかけて、車を運転される機会が多いと思います。飲酒運転の根絶はもちろんですが、加えて、吹雪等による視界不良などの通行障害にも十分注意していただければと思っております。
 それからオレオレ詐欺の被害、こちらは実は昨年と比べて、件数、被害金額ともに4倍を超える大幅な増加となっている現状にあります。お気を付けいただきたいと思いますが、特に帰省する方が多いこの時期、ご両親や祖父母など身近な方々が被害に遭わないように帰省の機会を活用するとともに、日頃から電話などを通じた連絡が重要だと思います。(道警などと連携して7月に作成した)「絆メッセージ」などを活用して、家族間のコミュニケーションを十分とっていただいて、オレオレ詐欺の被害に遭わないように注意喚起をしていただければと思います。
 以上が私からの話題でありますが、今年1年本当にありがとうございました。皆さま方にとって良いお年になりますよう心から祈念いたします。
 私からは以上であります。

記者からの質問

(HBC)
 先日、新聞記事で、道職員の採用について内定者の6割が辞退しているというような話がありました。これは道だけではなく、全国の自治体に見られる話のようですが、こうしたことへの受け止めと、職員を確保するための方策やアイデアなどがありましたら教えてください。

(知事)
 この報道内容は衝撃的でしたね。全国紙の記事で、全国的にもそういった傾向であるという中で、小見出しで北海道庁では6割と書いてあったのを私も衝撃的に見ていたところでございます。
 確かに、ここ2、3年、約6割の辞退者が続いているという現状があります。辞退してどこへ行ったかというと、例えば平成29年度の試験で見ますと、国や大学等に行かれた方が4割弱いらっしゃるんですね。ただ、国、大学と言っても、ほとんどが国の機関で、道外に行かれた方ばかりではなくて、比較的転勤のある道内の国の出先機関であります労働局や財務局に就職をされた方もいらっしゃいます。また、札幌市にも3割弱の方が行かれて、ここは転勤がないからということで説明できるのかもしれません。ただ、いずれにしても、内定者の6割が辞退するということは、私にとっても大変残念な数字だと受け止めているところでございます。
 道民の皆さま方のために行政サービスを展開する道庁の仕事の将来を考えると悲しいことでもございますので、私どももいろいろさせていただいております。
 一つは、新聞記事にもございましたが、保護者の方々に対する採用ガイダンスなどもさせていただいております。また、道の職場は魅力的だと私は確信していますが、高校生の合格者の方々を対象として、とても魅力的に皆仕事をしているんだと知っていただけるよう職場見学会を実施しております。それから、内定者から見ると少し先輩にあたる若手職員が、意欲ややりがい、職場や仕事の魅力などについて体験談をPRする事例集を作成して情報提供をしたり、合格者一人一人に対して私からメッセージを送るなど、いろいろさせていただいているところでございます。これからもいろいろと勉強しながら、さらにすべきことがあればさせていただきます。それから、給与の削減。一般職員については、ご承知のとおり既に終了していますが、道財政がまだまだ厳しい中、管理職は給与の一部縮減も残さざるを得ない状況であり、こういったことの検討も含めて、意思と能力に優れた多くの若い人たちが道庁の仲間になっていただく努力をわれわれはしていかなければならないと思っているところであります。

(北海道新聞)
 いよいよ来年の1月1日から北海道150年となります。もういろいろなところでお話されていますけれども、北海道150年のこの1年間をどんなふうにしていきたいか抱負をお聞かせください。

(知事)
 そうですね、来年2018年、戌年ですか。北海道命名150年の節目となる年であります。これをいろいろな形で道民を挙げて意義をかみしめて、次の50年の北海道の未来の発展につなげていきたいという思いで今までいろいろ準備をしてきたところであります。パートナー企業という形でお声を掛けさせていただきましたところ、多くの企業の方々から資金やアイデアの提供が多々ございまして、皆さま方と一緒に150年を盛り上げる事業を展開していきたいと考えているところでございます。そして、その最初がジルベスターコンサート、これはHTBと朝日新聞社が毎回共催で大晦日の夜にカウントダウンコンサートをKitara(キタラ)でされているのですが、今回、ありがたくも私のご挨拶の場面をつくっていただいて、カウントダウンで2018年になりましたら、150年の宣言をさせていただきます。まさに文字通り、北海道150年事業のキックオフイベントだと考えておりまして、これをスタートラインに、2月の雪まつりの時期には楽しいイベントもございます。これは北海道新聞社にもご協力をいただいて、吉永小百合さんもご賛同いただいて、お越しいただくとの話も伺っております。また、キタサンブラックは無理かもしれませんが、そのオーナーの北島三郎さんも都合がつけば行くとおっしゃっているなど、大変楽しいイベントとなるようであります。そして、昨日、一昨日の(マスコミの)皆さま方とのインタビューの中でも、北海道の子どもたちの記憶に残るような、将来の北海道に思いをいたしてもらえるような、そういうイベントをしたいということも申し上げてきたところでありまして、北海道大学とMIT(マサチューセッツ工科大学)との連携の中、MITの有名な教授に来ていただき、イベントに子どもたちも参加していただいて、いろいろな対話もさせていただければと思っております。それから北海道の開拓にご貢献をいただいた偉人のふるさとの県の子どもたちと北海道の子どもたちとの交流事業であるとか、あるいは来年もロシアを訪問する予定ですが、ロシアとも交流させていただいておりますので、サハリン州の子どもたちとの交流事業など、子どもたちに多く参加していただけるような事業の展開などを含めて、この150年事業をしっかり展開していきたいと思っているところであります。併せて、北海道の売り込みということをしっかり行っていくつもりでありますし、2018年度は私の4期目最後の年度になりますが、今まで以上にしっかり仕事を行っていきたいと思っております。

(北海道新聞)
 知事、先ほど年末年始やお正月もお仕事だという話がありましたけれども、冬休みのご予定とどのようなことをして過ごされるのか、お願いします。

(知事)
 昨年は仕事納めの日は出勤できたのですが、その前の2日間は、38度以上の熱を出して休まざるを得なかったので、正月休み中はほとんど寝ていましたね。しかし、昨年もジルベスターコンサートは行きました。正月休みの中頃で回復したのですけれども、休養の正月休み、年末年始でありました。今年はおかげさまで元気ですので、一昨年と同様、年末年始には家族も帰ってまいりますので、寒い中、一緒に初詣へ行ったり、それほどの予定もないですけれども、たまった資料を読むなどしながら、ゆっくり過ごしたいと思っております。

 

 


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