知事臨時記者会見(平成30年7月27日)

知事臨時記者会見
(「JR北海道の経営改善について」の公表に伴う知事・市長会会長・町村会会長の臨時記者会見)

・日時/平成30年7月27日(金) 16:00~16:25
・場所/本庁舎3階エレベーターホール
・記者数/23名(テレビカメラ6台)

会見項目

 

話題

JR北海道の経営改善に関する国土交通省の考え方公表について

〔配付資料:JR北海道の経営改善に関する国土交通省の考え方公表に対するコメント(PDF)〕
(知事)
 それでは、お手元に三者共同のコメントも配付しているかと思いますが、それをご覧いただきながら、私からまずお話をして、両会長からそれぞれまたコメントをしていただきます。
 本日の午前中、定例閣議後の記者会見で、石井国土交通大臣がJR北海道の経営改善に関する考え方を公表されたところであります。そういった中で、三者のコメントを発表するとともに、所感等を述べさせていただくこととしたところであります。
 一昨年11月に、JR北海道が単独では維持困難な線区について公表を行って以来、道と市町村においては、強い危機感を持って、地域の将来を見据えた最適な公共交通ネットワークのあり方について、精力的に議論を積み重ねてきているところでございます。本日、石井大臣から示されました、JR北海道の経営改善におきましては、貨物列車の走行や青函トンネルの維持管理に伴うJR北海道の負担軽減など、これまで地域が求めてきた、国の実効ある支援についての考え方が、一定程度反映され、本道の持続的な鉄道網の確立に資するものと受け止めているところであり、鉄道局をはじめとする関係の方々のこれまでの取り組みに感謝を申し上げる次第であります。
 一方で、大臣の公表資料も皆さんお持ちだと思いますが、その中に1、2とあって、1がJR北海道の経営改善に向けての記述で、2として関係者による支援・協力という項目がございますが、ここに関しましては、極めて厳しい財政状況にある、道内自治体の負担の支援規模であるとか、あるいは支援を行う上で不可欠であると前から申し上げております、地方財政措置が明らかではないことなど、道民の皆さま方の理解を得ていく上で、整理すべき多くの課題もあるものと認識をするものであります。
 今回、国においては、2030年度におけるJR北海道の経営自立を目指し、検証の実施など、これまでにない徹底した経営の改善に向け、JR会社法に基づく監督命令を発出されたところであります。そして、この検証については、これからの話でありますが、道や地域としても、主体的に参画させていただき、持続可能な交通体系の構築に向け、国やJR北海道とともに取り組んでまいりたいと考えるものであります。
 道及び市長会、町村会としては、本日公表された国の考え方は、地域の協力・支援のあり方に関する本格的な議論の出発点と考えるものであり、今後、道議会、それぞれの市町村議会の方々、あるいは関係者会議はもとより、地域の検討・協議の場においても議論を深めてまいる考えであります。また、国に対しては、今後、地域の実情や意見を踏まえるとともに、地域と十分協議の上、制度の構築を行うよう求めてまいる考えであります。
 特に、道も含めた本道の自治体の財政状況の厳しさを鑑みた場合、また、財政の硬直性が高く、さらには財政規模が小さい市町村も沿線自治体に多いということから、負担規模の軽減を図るとともに、地方財政措置を講じてもらうよう、これはもう、あらためて強く求めていかなければならないと考えているところであります。
 一方、JR北海道に対しては、引き続き、具体的な経営再生の見通しの早期の提示を求めながら、国とJRと持続的な鉄道網の確立に向けた議論をさらに深めてまいる考えであります。私からは以上であります。

(市長会会長)
 市長会会長の菊谷でございます。今、知事からコメントがございましたけれども、われわれも全く同じ考えでありますが、特に今回、国がこういう形で表明されたこと、まず歓迎をしたいと思います。しかし、一方では北海道の半分近い路線が、維持困難線区として突然出されまして、地方自治体も非常に困惑をいたしました。また、財政の問題もありましたけれども、小さい自治体もそうですが、実は大きい自治体も、先日、普通交付税額の公表がありましたように、6年連続減少ということで財政も非常に厳しい中で、どういうふうに負担、地方財政措置をされるのかという全く不透明な状況の中ではありますが、これから議論を加速していただければと思っております。
 また、バス転換の問題も一つありまして、人口減少社会の中でもさらに生産年齢人口がこれから10年間、大幅に減ります。ということは2025年問題があって、今までも減ってきたのですが、ある程度65歳を過ぎても雇用ができるとか、女性が参加することで維持できたのですが、これからは急激にそれすらできなくなってくるということになりますと、物流も含めてさまざまな課題が出てきますので、これはやはり地域公共交通全体としてまた議論していかないと、廃止という問題、バス転換ということが本当に可能なのかどうかという、またこの検証もぜひしていただきたいなと、このように考えております。以上です。

(町村会会長)
 町村会の立場で一言お話をさせていただきたいのでありますけれども、今回、国土交通省のほうから方針が示されたと。その中でですね、われわれが今、非常に重く受け止めている部分は、監督命令が出たということであります。われわれは今日まで、国の責任ということを常に訴えてきておりました。しかし、このJR北海道がこの30年、民営化から今日に至るまで、このような状況になった要因はどこにあるのか。それは当然、JR北海道の経営の問題があるわけでありますが、そのやはり背景にある、国の管理・監督責任があるということが、この命令で明らかになりました。従ってわれわれは、ここでやはり国の責任があったのだよということを重く受け止める、ということであります。
 その上で、今後の展開がどうあるべきかということになります。われわれは、ここで国の責任ということを国が認めたわけでありますから、JR北海道は徹底した経営改善を行うことと思います。しかしその経営改善を徹底した矛先が、地域のいわゆる北海道半分に及ぶような線区のいわゆる廃止とか、そういうことにはならないということであります。その矛先が、われわれのいわゆる線区の見直しの負担ということにつながらないのだということを、まず、しっかりとこの機会に再確認をさせていただきたいという思いでおります。
 そういう中にあってわれわれはこの1年半、このJR問題を真摯に、道が中心になって、地域で協議してまいりました。これからはやはり、われわれも地域の振興・発展や、あるいはまた、インバウンドも含めた、JR北海道の収益の向上のために一緒になって努力していきましょうという方向の中で、お互いが努力する、そしてまた、できる範囲の中で支援をしていく、こういう協議を現在、進めている過程であります。従って、このことをしっかりと認識した上で、今回のこの方針の内容を見たときに、しっかりと今、言っておかなければならないことは、われわれは常に言っていたことでありますけれども、今回、鉄道施設や車両の設備投資については、国と自治体が同水準を負担するというふうに言われております。これは到底無理であります。ただ今申し上げたような経過から言って、そういうことにはならないと判断をいたしております。
 町村会では、市長会も含めて従来から一貫して、下の部分にわれわれ自治体が関わり持つということは、現実的に不可能だということを常に訴えてきております。従いまして、これはやはり、これまでの経過から言っても国とJR北海道が責任を持つべきだという、そういう思いであります。こういうことから、地域の負担については、われわれもいろいろな勉強をしてきているのですが、法的根拠が明確でない。そういう中で、今日まで訴えてきている本道のいろいろな特殊性や、これまでの経過からしても、必ずしも、地域が国と同水準である必要はないのではないか。まずは国が中心的な役割を果たすべく支援を行った上で、地域に協力を求めるべきであると、この考えは変わらないということであります。
 加えてまた、今、当面2年間の話でありますが、検証するということをおっしゃっております。それは大いにやっていただいたら良いと思っております。われわれも一緒になってこれから、経営改善に向けて努力します、地域の活性化を含めて。しかし、今、いろいろなことを取り組もうとすると、あっという間に2年が経ってしまいます。この間は、少なくともわれわれに財政的な負担を求めるのではなくて、現行法の中で、国が責任を持って、まず2年間はしっかりとJR北海道を支えていただき、われわれもその将来に向けて、思いを一緒にしてですね、前向きな方向で取り組むためにも、2年間は、現行法の中で国が責任を持っていただくべきであるという思いをいたしております。
 そういう意味で、大まかな方向性が今回示されたわけでありますけれども、知事からのお話にありますように、これはファイナルアンサーではないと、われわれは強く思っておりますので、しっかりと、今後とも地域の声を聞いていただいて、ここはスタート地点だと思っております。従って今後は、北海道の政治の力も結集していただいて、国としっかりと向き合っていきたいと思っております。私からは以上であります。

 

記者からの質問

(NHK)
 お時間もないということで、市長会と町村会のお二方にお伺いいたします。
 やはり、先ほど棚野会長もおっしゃいました地域の負担が条件と、前提となっている、それは飲めないということは、今回の支援策については、受け付けられないというか、元からその話はないよというお考えですか。

(町村会会長)
 まだ、正確な内容をわれわれ把握しておりません。今、マスコミ等で400億、2年間等というようなことが踊っておりますけれども、何の部分を負担するのかと。新聞報道によると、今の内容からいくといわゆる下の線路もあるいはまた、そういう施設も含めた中での負担となっていますから、われわれはそういうことには決してならないということを訴えてきておりますので、その全容が分かるまで何とも言えませんが、われわれとすれば、やはり下の部分を将来考えた場合に、維持補修ということは不可能でありますから、そこの部分はやはりしっかり国が持っていただくべきだという内容で、今後検討していただきたいということを要請してまいりたいと思っております。

(市長会会長)
 あともう一つ、地方財政措置と言っても具体的に何もないんですよね。起債が発行できるとかそういう話もありませんし、それから普通交付税で措置するのか特別交付税で措置するのか全く中身が分からない。その中で検討するということも不可能ですし、それから総額もまだ明示されていません。ですから、もうそれ以前の話だと思います。そのあたりを、もうちょっと詰めて、沿線と十分協議して、その上で財政措置というのは議論があるのではないかなと思っております。

(NHK)
 ただ今日、このように国のほうが発表されて、沿線自治体も含めて道内の市町村も含めて一定の負担をしなきゃいけないんだなというようなことになっていると思うのですけれども、そういうことを市長会なり町村会なり、どういうふうに説得なり、話なり進めていかれますか。
 
(市長会会長)
 われわれ、説得というよりも、中身を聞いてお知らせして、議論していこうということですから、例えばさっき言った地方財政措置ですが、1億円と10億円では全然違いますから。ですから、中身が全く分からない段階で、あなたたちで措置してくれということも言えませんので、そこは十分、JR北海道に話を聞きながら、負担できるかできないのか、そこは次の議論だと思います。

(知事)
 聞かれていないのに申し訳ないのですけれども、私どもが7月18日に皆さま方とご一緒に要請をしたときも、大まかな方向性を出すということを何回も言っておられました。
 その大まかな方向性として、大臣が発表された3枚の資料の内容について、関係者会議、これは今まで2回開催しておりますが、国土交通省の人事異動があるようですので、体制が定まったところで、まずは8月中にも関係者会議を北海道で開催し、この内容のご説明をいただいて、そこからの議論ではないかなというふうに思っております。

(NHK)
 ただ、2年間という区切りがありまして、ある意味、期限付きのと言いますか、その印象がありまして、2年後にまた厳しい判断、それか決断か何かあるのではないかなと普通に思うのですけれども、一般道民は。そのことについてはどうですか。

(町村会会長)
 2年後ということでありますけれども、そのことがあるから今回の、この今の、いわゆるこれからの国との関わり合いと言いますか、そこは非常に重要だというふうに思っております。ですから、われわれが常に国のほうにもお願いしているのは、国の責任ということはありますよね。国の責任を応分に示していただいた上で、この部分については、北海道なりわれわれ地域にお願いしますということでなければ、私は納得できないと思っております。ですからその範囲というのはどこにあるのか、われわれが負担できる範囲があります。ですから、地域にどう説明するのかというよりも、各々線区によっていろいろな違いがありますけれども、負担できる範囲というのは限られていますから、ですからそのことをしっかり認識した上でやっていただかなければ、今回のようなマスコミ等で踊っているような数字というのは到底、われわれ負担することはできません。ですから、ここから先はJR北海道の経営問題を別としても、地域としてこの鉄路がどうあるべきかということをしっかり、われわれは知事を先頭にして訴えていく、そこが先ほど私が言った政治の出番だと思っております。

(日本経済新聞)
 高橋知事にお伺いします。
 午前中の、大臣会見の中でJR北海道の経営自立までの間、国、地方自治体、それから関係者などが必要な支援、協力を行うという発言があったのですけれども、ここで言う関係者などというのはどのようなところを指しているというふうにお考えでしょうか。

(知事)
 国と自治体、関係者、確かに大臣言っておられます。もちろん大臣にお伺いするのが一番でありますが、国と私どもとのさまざまな意見交換の中から推察すると、一つ、やはり民間企業、主として道内の民間企業、それから各種団体など、広域自治体であります道、そして沿線自治体の市町村に加えて、やはりオール北海道で私ども要請をしておりますので、支える主体もオール北海道で関係団体や、民間企業ということを想定して大臣としておっしゃったのではないかというふうに推察をいたします。

(朝日新聞)
 お三方にお願いできればと思っているのですが、先ほどから負担の話がいくつか出てきておりますけれども、JR北海道の持続的なというか自立した経営に向けて、いかに稼げる会社になっていくかということが一つのポイントだと思うのですけれども、自治体としての支援、財政的なお金の面以外にいかに稼げる会社になるか、収益をどういうふうに上げていくか、このあたりの支援はどういうものが考えられるのか、お考えを伺えますか。お三方にそれぞれお伺いできればと思うのですが。
 
(知事)
 この議論も今まで国と何回もやっているわけでありますが、一つのモデルはJR九州になると思っております。経営が厳しいだろうということで、三島特例として税制など特別な扱いをしていた北海道、四国、九州という三島JR会社の中で、JR九州は見事自立、真の意味での自立、民営化を果たされました。そして、それは内容を見ますと、経営的にJR九州というのは九州内の最大の不動産業者だそうであります。沿線を含めて、さまざまなそういうビジネスを行っておられるわけでありまして、そういうサイドビジネスをもっとやれ(非鉄道部分も含めた収益の最大化)というのが、国からのJRに対する指導であり、地域としてもそのように思っているところであります。次は支援とおっしゃいましたね。

(朝日新聞)
 広い意味での支援と言うのでしょうか、収益向上につながるような対策、取り組みについてです。

(知事)
 その意味では、これは7月18日に、私どもオール北海道で国土交通大臣に要請した内容でもあるわけでありますけれども、例えば快速エアポートの増便、これはインバウンドなど観光立国北海道を進めている中で、収益の拡大が期待される部分であります。しかし快速エアポートの増便ということを考えた場合に、その設備投資も必要になってまいります。そういうことに対する支援ということも、今回大臣から発表された大まかな支援の方向性の中に入っているのではないかと思う次第であります。

(市長会会長)
 前に北大の岸先生が、500万人の道民が一人4千円分乗れば、200億円になるという話をされたので、非常に良いヒントだなと思うのですけれども、今までJR北海道が地方自治体とあまり連携してこなかったのですね。最近少しそういう雰囲気が出てきたのですけれども、やはり、沿線自治体が十分連携して稼げる力をつけて、先ほどその話が出ましたけれども、やはり自治体と連携するということがこれから非常に重要になってくるのではないかと思います。最近、いろいろな市長に聞くと取り組んでいるという話を聞きますので、これらについてはそこが重要なポイントなのかなと思って、われわれも沿線ではありませんが、協力できるものは協力していきたいなと思っています。

(町村会会長)
 私どもが思っているのは、今までJR北海道がこの30年間でなかなかお客さんのほうを向いての向上というのは見受けられなかったというふうに思っております。従って、これからは、JR北海道と地方自治体が一緒になってこれからやるんです。ですから、必ずインバウンドを含めて観光という面も含めての地域活性化、地域の経済活動を観光に結びつけるというようなことを今、一緒にやっているわけですから、必ずここは協力できるし、収益が上がると思っております。そういうことをしっかりと取り組んでいきたい、今われわれ町村長の間では、市もそうですけれども、一歩一歩進みつつありますので、それが一つの大きな支援になるとわれわれ思っております。その上で、財政的にできることはないかという範囲ですから、先ほどから質問がありますように、大きな負担というのはわれわれは難しいという、そういう意味でお話をさせていただきます。従ってこの2年間は、何回も言いますけれども、やはり国のほうの力の中でわれわれの努力をしっかりと見届けていただいて、その後に判断をしていただければという思いでおります。

(北海道新聞)
 知事にお伺いしたいのですが、このコメントの中にですね、先ほど棚野会長も触れられています、地域の負担に関する法的根拠が明確でなく、とあるのですけれども、法的根拠が明確でないというのは、本来、道や市町村がですね、支援する立場にないということを強調したいのか、その辺のことをもう少し解説していただけますか。

(町村会会長)
 私が言ったから私がお答えしますけれども、ずっとですね、今回JR問題について、誰の責任なのかということはずっと思ってきました。30年経っていきなりという思いがありますから。そういう中で、ややもすると地域の負担というものがどうしても出てくるのですよね。ですからわれわれは、善意の形の中で、できる範囲でと思っているのですが、何かしら、われわれが負担するのが当たり前のような、例えば今回もですね、同水準という話が出てくるわけですよ。ですから常にわれわれはおかしいと思っておりました。そのようなことは、われわれ町村会もですね、いろいろ調べました。そうすると、そういう法的な根拠というのは、われわれの調べた範囲では見当たらないのですよ。ですから、そこはしっかりしていただかなければ。そうでなければ、先ほどからお話が出ているような、いわゆる地方財政措置ということについても私は絵に描いた餅になるのではないかと思っているものですから、そういう表現を使わせていただいております。大事なことだと思います。

 

 


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