知事定例記者会見(令和3年9月14日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和3年9月14日(火)16:00~16:43
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/20名(テレビカメラ2台)

記者会見風景

知事の画像

会見項目

知事からの話題

  1. 令和3年第3回定例会の開会にあたって
  2. 新型コロナウイルス感染症対策について
  3. 秋の全国交通安全運動の実施について

記者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
  2. 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
  3. 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
  4. 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
  5. 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
  6. 新型コロナウイルス感染症対策について(6)
  7. 自民党総裁選について
  8. 新型コロナウイルス感染症対策について(7)

知事からの話題

令和3年第3回定例会の開会にあたって

 私から三点、お話をさせていただきます。
 まず一点目でございますが、本日から令和3年第3回定例会が開会いたしました。会期については10月8日までの25日間であります。このたびの議会において、8月以降のまん延防止等重点措置、また緊急事態措置に伴う経費など、総額約773億円の補正予算案、7件の条例案を提案しております。補正予算案のうち、北海道議会議員補欠選挙費につきましては、特に早急な予算措置が必要ということで、本日、議決をいただいたところでございます。17日、今週の金曜日から代表質問が始まるわけでありますが、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめとして、道政上の重要な課題に関して、議員の皆さまと真摯な議論を積み重ねてまいりたいと考えております。

新型コロナウイルス感染症対策について

 二点目についてでありますが、新型コロナウイルス感染症についてでございます。初めに本日1名の方が新型コロナウイルスに感染され、お亡くなりになったことが確認されました。お亡くなりになった方に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみ申し上げます。
 昨日から緊急事態宣言が延長され、9月30日まで緊急事態措置に取り組むこととしています。昨日の新規感染者数でございますけれども、55人という状況で、7月23日以来52日ぶりの100人を下回る新規感染者数となりました。また、本日につきましても、91人となっていますので、2日連続で100人を下回る状況になっています。新規感染者数の減少の動きが見られます。これは道民の皆さま、事業者の方々のご協力によるものでございます。心から皆さまに感謝申し上げます。
 しかしながら、特に札幌市を中心に、療養者数などは高い水準にあります。重症者数が減少傾向となっていないという状況もございます。また、全国的に感染者数が高い水準が続いている中で、秋の行楽シーズンを迎えることになります。こちら(モニター)民間の調査なのですけれども、これが来週のシルバー(ウィーク)でございますけれども、これは民間の調査で宿泊される方の数など、一つの参考数字なのですけれども、このお盆の時期は、もう過ぎていますので実績値です。こういった形で多くの方がご利用いただきました。多くの人の流れが生まれたということです。こちらは予測値なのですけれども、今回の3連休などが、お盆と比べると少ないのですけれども、こういった大きな山が形成されています。こういった予測があります。では8月のお盆の時期、どういう状況になったかということなのですが、今見ていただいたものを当てはめてみますと、お盆で多くの方の人流が活発になると、この感染者数も増加をたどったという状況がございました。こちらまだ将来の話ですので、今後どうなっていくのかということがあるのですけれども、やはりここはしっかり警戒していかなければならないと思っています。
 では、去年どうだったのかということで見ていきたいと思いますけれども、去年のシルバーウィークはこういった時期になります。ちょうど去年で言いますと、ここまで感染者数が何とか横ばいだったのですけれども、ここぐらいから増加していて、非常に厳しい状況になったということが、皆さんも記憶にあるのではないかと思っています。こうした経験なども踏まえますと、やはり今後のリバウンドを防いでいくことは重要になってきますし、皆さんとともに最大限の警戒をもって対応していかなければならないと考えております。
 また、ワクチンの接種が進んでいます。国においては、日常生活の回復に向けて検討が進められて、これまでの対策が大きく変わる可能性があるという局面でもあります。そういった意味からも重要な局面を迎えていると思っています。現在、皆さんのお力添えによりまして、非常に新規感染者数が減少している状況になっています。これを確かなものとしていく。そして医療提供体制の負荷をもう一段減少させていく、ここに取り組んでいかなければならないと思っています。引き続き、皆さまには人と人との接触の低減をお願いしたいと思っております。
 本日、道議会において関連予算を提案させていただきましたけれども、道としては、政府が進めております感染防止対策の徹底、医療提供体制の確保、ワクチン接種の推進ということで、この三本柱がありますけれども、しっかりと対策に取り組んでいかなければならないと考えています。それぞれ見ていきたいと思いますけれども、感染防止対策の徹底についてです。道民の皆さまの自発的、積極的な感染防止行動を促すため、感染防止行動の見える化を行って、さらに事業者の方々のテレワークをさらに促進するため、体験会や環境整備に対する支援を行ってまいります。また、外出自粛等の影響を受けた事業者の方々など、厳しい経営環境にある事業者の皆さまに対する支援を行ってまいります。
 そして、感染防止行動の見える化でありますが、現在、新北海道スタイルのホームページで公表しています、札幌市のチ・カ・ホ(札幌駅前通地下歩行空間)のマスク着用のデータがあるのですけれども、ちょっと見えにくいかもしれませんが、こちらになるのですけれども、このデータはチ・カ・ホだけだったのですが、JRの札幌駅、琴似、すすきの交差点ということで、4地点に拡大して見える化を図ってまいります。それと人出の状況についてでございますけれども、こちらも4地点で行っておりましたけれども、19地点に拡大しまして、それぞれ人流というか人出の推移が分かる状況になります。この点については、この会見が終わった後に(ホームページを)更新すると聞いていますので、今見られないのですが、これ(本日の定例記者会見)が終わったら更新されますので、ぜひご活用いただきたいと思っています。これはリアルタイムで更新されていきますので、そういった状況をご確認いただくことが大切になってくると思っています。道民の皆さまに対して、リアルタイムで分かりやすく、いつでもどこでもそれが確認できるということにするということで、あらためて道民の皆さまには感染防止対策の必要性についてご理解いただきますとともに、これまで以上に自発的、積極的な行動に取り組んでいただく際に、参考にしていただきたいと思っています。
 また、緊急事態宣言の下で休業や時短の要請をしております飲食店などの皆さまには、ご協力いただいた際に支援金を支給する形になっておりますが、これとは別に、飲食店でご協力いただいている皆さまと取引があることで、影響を受けている方が多くいらっしゃいます。そういった皆さまや、外出の自粛などによって影響を受けた事業者の皆さまを支援する新たな道の支援金について、第3回定例会に提案させていただいたところでございます。当然のことながら議会でのご審議を経ることになるわけでありますが、ぜひ議会にもご理解いただいた中でご活用いただけるように、議論していきたいと思っています。
 次に医療提供体制の確保でございます。今月10日に札幌市内中心部に臨時医療施設を開設しました。新たに中和抗体薬、抗体カクテル療法を開始しました。このほか宿泊療養施設で業務いただける看護師の皆さまについて、事前登録制度を開始したところでございます。また、自宅で療養される方々へのきめ細かな支援を行うため、地域の関係機関のご協力の下で、保健所による健康観察の徹底はもちろんのことといたしまして、電話、オンライン診療、訪問診療の提供など地域における体制の強化を進めています。今ご説明したもののうち、看護師の方の事前登録制度は、9月6日の開始から1週間程度たっているわけですが、本日現在で実に227名もの方が登録にご協力いただきました。これは本当にわれわれが想像する以上に、皆さんにご協力、登録いただく結果となりました。まず、このことに心から感謝申し上げたいと思います。引き続き募集を行っていますので、道のホームページをご覧いただければと思っています。看護師の皆さんは、このコロナ対応にあって、非常に重要になってきます。200名を超える皆さんに早速ご登録いただいたということに対して感謝申し上げますとともに、引き続き募集しておりますので、ぜひホームページをご覧いただければと思っています。
 最後に、ワクチンの接種です。ワクチンの接種についてですけれども、道民の皆さまの半数を超える方々が1回目の接種を終えました。今後、さらに幅広い世代の方々へ接種が進んでまいります。日常生活の回復に向けた国の検討といった動きを見据えますと、ワクチン接種の推進がより一層重要になってくると考えます。引き続き市町村への支援を行いますとともに、集団接種会場の運営を継続いたします。職域接種についても実施団体へのサポートを行って、今後本格化する若年層へのワクチンの接種に向けて、正しい知識の普及啓発などもしっかり行っていきたいと考えています。
 現在、皆さまのご理解、ご協力によりまして、新規感染者数は2日連続で100人を下回る状況になっています。しかしながら、先ほど申し上げたような重要な局面でもあります。この減少の動きなどを確実にしていかなければならないと思っています。9月30日まで緊急事態措置の下で、対策を講じていきたいと考えております。皆さまには、引き続きご理解、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

秋の全国交通安全運動の実施について

 三点目の話題でございます。秋の全国交通安全運動を実施いたします。今月21日火曜日から30日木曜日までの10日間が期間となります。今回の運動の重点でございますけれども、夕暮れ時と夜間の事故防止と歩行者などの保護など安全運転意識の向上、そして飲酒運転等の悪質・危険な運転の根絶などの4点を掲げさせていただいております。道内各地で広報、啓発活動を実施してまいります。これからの時期は、日没が早まります。歩行者が被害者となる交通事故の発生が懸念されることから、道民の皆さまには、スピードダウンや交差点での安全確認の徹底、そして、夜間外出時の反射材の着用などにご理解とご協力をいただきたいと思っております。この運動、毎回マスコミの皆さまに多大なるご協力をいただいております。交通安全の呼び掛けにつきまして積極的に報道いただきますよう、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 私からは以上であります。

記者からの質問

(北海道新聞)
 先ほどご説明あったように、感染状況がかなり改善してきているようなわけですけれども、今の緊急事態宣言、30日までという期限があるわけですが、この今の宣言に伴う措置として行っている対象地域をですね、この改善している状況を踏まえて、例えば縮小したりですとか、措置そのものを弱めたりする可能性というのはあり得るのでしょうか。その辺のご認識をお聞かせください。

(知事)
 話題の中で、新型コロナウイルスの今の状況と、シルバーウィークも踏まえた考え方についてご説明させていただきましたけれども、本当に皆さんのご理解、ご協力をいただいて、デルタ株に置き換わった中で、何とか皆さんのお力で新規感染者数が減少傾向になっています。一時期と比べますと、新規感染者数は大幅に減少しています。このことに、あらためて皆さんに感謝申し上げたいと思っています。しかしながら、先ほど申し上げたように、特に札幌市については、療養者数などがやはり高い水準にあります。また、重症者数が減少傾向という状況に、なかなか今なっていないということも懸念しています。また、北海道はかなり改善してきています。ただ、一方で全国的には高い水準での感染確認が続いているというのが、今の日本の現状になっています。デルタ株に全国的にほぼ置き換わった状況の中で、今後、行楽シーズンを迎えます。去年の経験なども踏まえますと、先ほど申し上げたように、これは一つの参考でしかないのですけれども、お盆の時期に多くの人流が生まれて、その後どうしても(感染者が)増えたということ。今後のこれも予測なのですけれど、お盆と比べると低いですけれども、こういった(人流が増加する)動きがあるという状況で、先ほど見ていただきましたけれども、これは今年と去年が全く同じになるかと言ったら、それは確実なことは言えませんが、去年、シルバーウィークを経て、(感染者が)増加に大きく転じていったという状況もありますので、警戒をしなければならないと考えて良いのではないかと思っています。
 また一方で、ワクチンの接種も、本当に市町村の皆さんの懸命な努力によって、接種が進んでいます。半数以上の方が1回目の接種を終えて、さらに幅広い世代にワクチンの接種が進んでいきます。そういったタイミングでもありますので、ワクチンの接種をしっかり進めていくためにも、一段感染者数をしっかり抑えて、医療の負荷を低減させていくことが重要なタイミングでもあります。また、これは国民的議論も必要になってくる、ワクチンの接種や検査を活用した中での、日常生活の回復に向けた検討。こういったものも今進められている。このように対策が大きく変わるかもしれない可能性があるという重要な局面になっていますので、緊急事態宣言の下、感染者数を一段減少させて、医療の負荷を低減させて、しっかりと今後の取り組みも進めていけるような環境を作っていくことが重要だと思っています。先ほど質問にありましたけれども、感染者数も日々変わってきます。地域で急激に増加が見られるとか、さまざまな状況変化には当然対応していかなければいけないと思っていますけれども、現時点において基本的にこういった考えの中で、皆さんにご協力いただいきたいと思っています。

(北海道新聞)
 端的に私がお聞きしたかったのは、対象地域を縮小したりだとか、対策を弱めることはあり得るのかどうか、そこをお答えください。

(知事)
 今、お答えしたとおりです。

(北海道新聞)
 基本は、ないということですか。

(知事)
 対策の状況を毎日モニタリングして、状況変化には対応していきたいと考えていますけれども、今申し上げたように今後の連休への警戒なども考えますと、基本的には今の対策を30日まで継続していく考え方でいます。ただ一方で、今減少しているから、このようなお話がありましたけれども、ついこの間までのご質問では、(感染者が)増加しているので、より強い措置をやるべきではないかと、確か道新さんはおっしゃっていたような気がするのですが。そういうことも検討すべきではないかとおっしゃっていたと思うのですけれども、そういうことも含めて、感染者情報をちゃんと見ながら、対策を講じていかなければならないと考えています。今どういった背景の下で、こういった措置を今、講じていくべきかということを説明させていただきましたけれども、当然のことながら、日々ちゃんと状況を見ていきたいと思います。

(北海道新聞)
 質問もう一点。ワクチンの関係なのですけれども、国民の半数以上が接種を終えまして、道内はやや遅れてはいますけれども、もう4割を超えているという状況だと思います。政府としては、希望する人へのワクチン接種については、10月から11月の早い時期というような終了目標を掲げているわけなのですけれども、あらためて現時点における、知事としての、北海道としての目標をお示しいただければと思います。

(知事)
 これは政府がかねてから、10月から11月にかけて希望する方の接種を終えるとおっしゃっていました。ワクチンの供給が一時、なかなか見通せない状況もありましたけれども、現在、10月上旬時点で、希望する方の8割の方に2回接種が可能となるワクチンの供給スケジュールが示されましたので、各自治体において、その接種のスピードの差は若干ありますけれども、基本的には8割の方々に2回接種、これが11月にかけて、基本的には概ね終了する。そういったことができるスケジュールで、取り組んでいただいているという認識であります。
 ただちょっと最近感じているのですけれども、この国の公表する数字、これが結構いろいろな数字を言っているところがあります。VRS(ワクチン接種記録システム)で入力が終わっている数字を基本的に私たちは公表しています。VRSに入力された数字というのは、入力していない分もありますから、もっと(実際の)数字は高いのではないかということもあるのですが、全国統一で比較する時に、VRSをずっと国が使ってきたので、それを使っています。そことの数字の差は大体2パーセントぐらい、全国と北海道の差が2パーセント低いのですけれども、そういう全国平均ぐらいの状況に北海道はなっています。
 最近、国のほうで発表するようになったのが、VRSベースに医療従事者分を足して、さらに職域接種分も上乗せして、これぐらい終わっていますよと発表しているのですけれども、例えば職域接種のところの都道府県内訳はないので、国が発表している数字の北海道バージョンの数字がないのですよ。だから、多分、政府としてはこれだけ打っているのだということで、可能性があるできるだけ最大値に近い数字を発表しようということなのだと思うのですけれど、そこら辺でちょっと北海道は、そこに比べるとすごい低いのではないかという誤解を与える可能性もあるなと思っているので、国として公表するのだったら、できれば都道府県の分も教えてほしいなというところは思うのですけれども、そこも引き続き求めていければなと思っています。数字の内訳が分からないので。

(北海道新聞)
 現時点での、道としての目標というのは。

(知事)
 先ほど申し上げたように、各自治体は、11月に向かって今皆さん、取り組んでいただいています。ワクチンが入ってきますので、接種能力をしっかりそこに充てて、維持していく、または足らずを補っていけば、11月というのが一つめどになってくるかなと思っています。

(日本経済新聞)
 先ほどデルタ株にほぼ置き換わったという話があったと思うのですが、そういった中で、デルタ株にほぼ置き換わったのであれば、普通に考えればデルタ株であろうということになると思うのですが、一方で、他にミュー株であるとか南米由来のもの、ペルーのラムダ株とか、他のものがありますと。ほぼ置き換わったというふうになってくると、そこ(デルタ株)を調べるよりも、他の出て来得るものを調べていく必要性というのもあるのではないかと思うのですが、その辺のお考えを教えてください。

(知事)
 今、ご質問のあったとおり、もうデルタ株については、(スクリーニング検査を)やる必要がないと思っています。全国的にほぼ置き換わっていますので。それとともに、今後さらに警戒すべき変異株などがありますので、そこは一定のサンプリングを取りながら、道衛研(北海道立衛生研究所)で(ゲノム解析)できますので、これはやっていきたいと思っています。今の状況だと、本当にデルタ株のスクリーニングをかける意味がもうほぼないのです。北海道だけではなくて、全国が置き換わってしまったので。なので、これはもう今週分ぐらいからやっていこうということで考えています。

(感染症対策局長)
 道分は今週頭から(デルタ株のスクリーニング検査を)やめております。

(知事)
 政府として、公式にもうほぼ置き換わったということで出していますから、今ご質問あったように。マスコミの皆さんにもそういった考え方の中で、発表が変わってきたりしますから、また説明させていただきたいと思っています。

(HBC)
 人の流れについて伺いたいと思います。シルバーウィークでですね、感染者が、人の流れが増えるということを警戒されているというお話でしたけれども、道内の旅行に加えて、道外からの人流というものがかなり寄与するのではないかと考えております。そこに対して、道としてどう抑制していく方策を取っていくのか、新しい方策があるのであれば、それを含めてお願いします。

(知事)
 今、北海道は緊急事態宣言の対象地域になっています。緊急事態宣言の対象地域というのは、そこに住んでいる方が県をまたいだ移動を控えるだけではなくて、その地域に行くことも控えるということになっています。今、緊急事態宣言の下で19の自治体が取り組んでいる、いわゆる緊急事態なのです。ですから、そういった移動はできる限り控えていただくということです。その上でやむを得ず、本当にやむを得ず、移動しなければいけないという場合については、今、各空港で検査が無料で受けられます。北海道に来る場合は検査を受けられますので、その無料での検査を活用していただくなどの対策を徹底していただく。こういう状況を、空港でも今、しっかり呼び掛けさせていただいています。われわれからも発信しますが、わが国においては強制的に空港を止めるとか、電車を止めるとか、そういうことはできないわけですから、皆さんに対して、しっかり行動を徹底していただくことを呼び掛けていく。このことをしっかりやっていきたいと思っています。

(HTB)
 飲食店の第三者認証についてお伺いします。現在、試行中ということだったのですが、これの始まるめど、現在どのような状況なのか、あらためてお願いします。

(知事)
 試行の詳細なお話は後ほど担当からお話させていただきたいと思っています。試行の中で見えてきた課題などもあります。また、事業者の方々からの声もあります。それと、今、第三者認証を前提とした中で、ワクチン、また検査を活用した制限緩和の議論もあります。先般11日に全国知事会がありましたけれども、第三者認証についても各県で全然違うのですね。最近マスコミなどでも、例えば東京都がこういう感じで、他のところがこんな感じで、ということで対策の強弱が全然違うではないかという報道などもありましたけれども、やはり(全国的に同じような対応を)国として国民の皆さまに求めていく(必要がある)。また、他の県でも同時にお店を持っているような事業者は、Aという県だったらすごく厳しくて、Bというところがすごく緩かったとか、そういうことだと混乱していったりもしますので、そこはやはり整理する必要があるのではないかと思っています。ただ、国が整理するかどうかもよく分かりませんので、われわれとしては全国の第三者認証の状況なども踏まえた中で、事業者の皆さんの声なども聞きながら、第三者認証の導入に向けて試行を今していますので、本格的な運用に向けて検討していく必要があると思っています。

(時事通信)
 繰り返しになってしまって大変恐縮なのですけれども、道内の現行の措置については30日までは弱めたり、今後も変えたりすることはないというお考えということでいいのでしょうか。

(知事)
 感染状況については、毎日モニタリングしていかなければならないと思っています。特定措置区域の追加はあり得ると思っています。感染者数が増加してきて、さらなる強い措置を講じざるを得ないという地域が出てきた場合については、そういったことも検討していかなければならないと思っています。ただ、基本的には今、講じている対策を現時点において継続していく考えです。先ほど申し上げたような背景がありますので。

(時事通信)
 もう一点なのですけれども、先ほどデータで映していただいたように、去年、シルバーウィーク周辺でかなり感染者数が増えたということがあって、その後、確か10月末ですとか11月初めぐらいで感染者のピークを迎えたといったようなことがあったと思います。知事がおっしゃったように、今年が同じ状況になるかどうかも当然分からないですし、ワクチンもどんどん浸透してきたので、状況は違うと思うのですけれども、去年の反省という言い方が合っているかは分かりませんが、そこを活かしたような対策というのは、何かお考えがあるのでしょうか。

(知事)
 去年の経験も踏まえて、今、感染者数が減少傾向にありますけれども、警戒していかなければならない状況の下で、緊急事態措置を講じて対応していきたいと考えています。これは、先ほど他県からの往来のお話もありましたけれども、緊急事態宣言というのが、わが国の中で最大の危機感を共有する措置になっています。そういう状況になると、基本的に県をまたいだ移動などは控えていただく状況になります。こういった対策を講じる中で、人の接触機会を低減させ、感染の再拡大、リバウンドを抑えていくことが今、必要だと思っています。
 ワクチンの接種も確実に今、進んでいます。医療従事者の皆さんもワクチンの接種に集中できる環境をしっかり作っていく。ワクチンもあります。ワクチンも入ってくる。徹底してワクチンの接種を進めていく上でも、感染が他の地域のように爆発的に増えますと、そういったことが順調に進んでいかない可能性もあるわけです。ここまで何とか皆さんと(感染者数を)下方に転じさせることができました。療養者の方が多い、また、重症者の方が残念ながらまだ減少傾向に至っていない。こういったことも踏まえて、必要な対策を行っていかなければいけないと思っています。何とか9月末でしっかり解除できるように、全力で取り組んでいくことが今は必要だと思っています。

(朝日新聞)
 先日の全国知事会と西村(経済再生担当)大臣とのやりとりの中で、一部ではロックダウン、都市封鎖的なものに関しての要望というものが出たようですが、知事会に属されている鈴木知事として、この都市封鎖、ロックダウン的な考え方の検討についてどのように考えているかと、感染状況が少ない、減っている時に、感染が増えた時の対策を検討していくことが重要だと思うのですが、今後の都市封鎖の考え方について、知事のお考えをお聞かせください。

(知事)
 今、知事会で、ロックダウン自体というよりは、要は、例えば東京都とかですと、もう本当に緊急事態宣言以外の日がほとんどないみたいな状況で、常態化してしまっているという状況があって、対策は短期に強い措置をバシッとやったほうが良いだろうということで、繰り返し議論になってきたのですが、今の特措法の枠の中ででき得る対策というのを、政府としては考えてきましたということをおっしゃっていました。
 であるならば、理想としてはそういうことをやりたいのでしょうという話ですよね。理想としては、強い措置を短期でやりたい。でも、特措法としてできる範囲はこれなのですということを西村大臣はおっしゃっていたので、その理想が、短期で強い措置ということであれば、そういった理想をできるようにしてくださいという話ですよね。ご自身も、それが今、法律上できないのですということでおっしゃっていますから。
 われわれ知事会としては、現場を預かる者として、国の基本的対処方針だとか、法治国家ですから、その法律のルールに基づいて対策を講じていかなければならないという立場にある都道府県知事としては、これは例えば、法律を変えるとなると、やはり国会で議論していただかないと、なかなかこれは各知事が法律を変えますなんてできないわけですから、そういうことも含めて、ちゃんと議論してほしいと。これは、今の対応としてももちろん課題なのですけれども、さらなる感染症だとか、いろいろな可能性があるわけですから、そこはもうずっと1年以上こういう状況になっているわけですから、ここをしっかり議論して、国会においても検討してほしい。こういうことであります、われわれの思いというのは。ロックダウンというのは、みんなが分かりやすいので、ロックダウンという言葉を使っていますけれども、趣旨というのは、そういう話です。

(HBC)
 先週もちょっと出ていますけれど、自民党総裁選の関係なのですけれども、まだそこまで時点が変わっていないので難しいところですが、今のところ3名の方が名乗りを上げていらっしゃいます。知事として現時点でどなたか支持されるような考えがあるのか、あるいはどのような論戦を期待するのか、その辺りをお願いします。

(知事)
 私も夕張市長や北海道知事をやらせていただく中で、今、お名前の挙がっている、正式に(立候補を)表明された3者の方とは、それぞれお話したことがあります。これから17日に(告示され)、候補者の方が出そろい、進めていきたい政策内容なども明らかになるという日程になっています。また、今回新たに、国民の皆さんからジャンルごとに意見というか、聞きたいことを集めて、候補の方にぶつけるという新しい取り組みもやられるということです。コロナ対策のみならず、さまざま皆さんの生活に大きく影響を与える、それぞれの候補者の方の考え方が示されるのだと思います。ですから、当然のことながら、道政においても注目していかなければならない、注視していかなければならないと思っています。
 その上で、今後のコロナ対策はもちろんなのですけれども、今、総裁選の話で非常にマスコミの皆さまをはじめ盛り上がっているのですが、今、緊急事態宣言が出ていまして、コロナ対策も日々あります。ですから、全国知事会で緊急提言を11日に出しましたけれども、もう1秒も立ち止まることもできない対応を、われわれ知事会のみんなも求められていますので、総裁選での議論ももちろんそうなのですが、今必要な対策などの議論も、しっかり引き続き対応いただければと思っています。

(HTB)
 コロナ関連なのですが、現状このまま減少していけば、今月末で緊急事態宣言は解除できると思うのですけれども、その後について、知事が要請できる、まん延防止等重点措置、俗に言う下りまん防というのですかね。その緊急事態宣言後の措置を残すであるとか、現時点で知事のお考えがあればお願いします。

(知事)
 現時点で、今後どうしていくのかということは全く考えていません。まず30日に向けて全力で取り組んでいく必要があると思っています。そこに向けて取り組む中で、感染者の状況なども変化していくと思っています。療養者数など医療の負荷も変わってくる。私としては、より負担を減らした中で、さまざまな今後の対策を考えられるような状況をつくり出していく。これが大事だと思っています。それと、私はこの間の知事会でも、この記者会見の場でも申し上げましたけれど、この間、分科会で緊急事態宣言の解除の考え方が出てきたのですけれども、今回、緊急事態宣言解除は見直したのだけれども、ステージ4とかそういう指標は、見直さなかったというちょっと不思議な状況になっているのですね。本当はステージの基準というのを見直して、こういう基準になったものですから、この解除の考え方に基づいて解除しますよ、または延長しますよという話が、皆さんも分かりやすいということなのだと思うのですが、今回については、なぜか解除の考え方というのが出てきて、基準はどうなるのですか、ステージはどうなるのですかと言うと、それは変わらないのですと。変わらないというか検討していますという状況なので、これは知事会に私も申し上げて、早急にステージ(の基準)を出してほしいと。できれば30日まで今の措置なので、その前に出さないと、急に30日の前日ぐらいに、こういうことになりましたと出されても、なかなか皆さんびっくりしてしまうので、早い段階で出してほしいということで、今、これも緊急提言に確か盛り込んでいただいたので、ここをぜひ政府としても受け止めてほしいと思っています。少しそこがちょっと分かりにくいところは皆さんも思っていらっしゃるのではないかなと思います。例えば新規感染者数ですね。新規感染者数も減少が続いていれば解除して良いと、その新しい考え方で言っています。一方で、指標は10万人あたり25人、これは今据え置いているような状況ですから、では新規感染者数をどう捉えるのですかというところもフワッとした中で、今、緊急事態措置の延長という判断になっています。ですから、そういうことも含めて検討していただくことも必要ではないかと思っています。

この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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