知事定例記者会見(令和5年1月20日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和5年1月20日(金)16:01~16:40
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/22名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

冒頭発言

  1. 暴風雪等への警戒について

知事からの話題

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について
  2. 令和4年度「北方領土の日」特別啓発期間の取組について

記者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
  2. 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
  3. 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
  4. 国会における議論について
  5. 函館-長万部間の貨物路線について
  6. 電気料金の値上げ等について
  7. 道議会での答弁準備について

冒頭発言

暴風雪等への警戒について

 私から三点お話しさせていただきます。
 一点目ですけれども、週末の暴風雪などについてであります。道民の皆さまや道内にお越しの皆さまに、ご注意いただきたい点についてお話しさせていただきます。本日から明日21日にかけて、日本海側南部や太平洋側西部では暴風雪となり、猛吹雪や吹きだまりによる交通障害などに警戒が必要という状況にあります。また、日本海側を中心に断続的に雪の降り方が強まり、大雪となる見込みであります。交通障害や湿り雪による電線への着雪などにも注意が必要であります。
 昨日開催した「北海道雪害対策連絡部会議」におきまして、事務局の道のほうから不要不急の外出を控えるようにという発言があったところでありますが、これは一律に外出を控えるようにご協力をお願いしたと誤解を与える発言でございましたが、外出を控えることなどについても、最新の気象情報や交通情報を十分に確認いただくという趣旨をお話しすべきところでありました。この点について、誤解が生じかねない事務局からの発言でありましたので、ご理解いただければと思います。
 気象情報、交通情報も変化してまいりますので、道民の皆さまにおかれましては、最新の気象情報や交通情報を十分にご確認いただきたいと思います。交通障害や停電への備えにつきましてもお願い申し上げます。また、雪による事故も増えておりますので、除雪作業中の事故、屋根からの落雪、雪崩などにも十分注意していただくようにお願い申し上げます。
 これが一点目でございます。

知事からの話題

新型コロナウイルス感染症対策について

 二点目が新型コロナウイルスであります。
 本日の感染者数は1863人という状況になっています。人口10万人当たりでは304人ということで、減少傾向が続いています。先週との比較でも34.6パーセント減少となっています。全国で見ますと、北海道は16日連続で、日本で一番、感染者数が少ないという状況が続いています。病床使用率も減少傾向が続いておりまして、現在は34.5パーセントであります。一昨日現在でありますけれども、病床使用率は全国47(都道府県)中の46番目ということで、かなり低い状況になっています。また、重症病床使用率については4.8パーセントという状況になっています。全国で見ますと、重症病床使用率がゼロパーセントというところもありますので、全国で言うと33番目という状況にあります。病床使用率、重症病床使用率ともに低い水準という状況になっています。
 インフルエンザの感染状況については、本日、直近の状況について公表させていただきましたが、まだコロナ禍以前よりは低い水準にあるのですが、全道で感染拡大が継続しています。6保健所管内で注意報が発令されているという状況にあります。詳細につきましては、道のホームページで公表させていただいておりますので、そちらも併せてご確認いただければと思います。
 現在、新型コロナについては、今申し上げたように減少傾向が継続しているという状況にありますが、こうした中にあっても注意が必要なことがいくつかありますので申し上げます。まず、インフルエンザの流行の拡大です。コロナ禍以前の流行においては、10代以下の若年層が感染者の多数となっていました。冬休みが終わって、学校が始まって、今後、さまざまな活動が本格化していくことから、あらためて感染対策の徹底を図っていく必要があります。次に、オミクロン株の亜系統の確認が最近増加しているという点です。先週11日ですけれども、道内でXBB.1系統が初めて確認されたわけでありますが、今週はBQ.1系統およびBQ.1.1が新たに14件確認されています。この二つの系統の検出数は累計で32件になりました。
 そして、これから全道各地で冬のイベントが開催されます。今年は3年ぶりとなるイベントも多くございます。楽しみにされている方々も多いと思いますが、人との接触機会が増える場面となりますので、そうした場面においては注意が必要になります。こうした点を意識しながら、道民の皆さまには引き続き、混雑する場面における感染対策の再徹底、飲食における長時間、大声の回避など、基本的な感染防止行動の徹底に取り組んでいただくようお願いいたします。そして冬のイベントにお出かけになる際には、こうした感染防止行動を、より一層徹底していただくということと、足元が悪いので、転倒などによります、けがに注意していただいて、また、イベント主催者の注意事項、それぞれイベント主催者がこういったことに注意してくださいということで、皆さまにお願いしていることがありますので、そういったことも守っていただいて、イベントを楽しんでいただきたいと思います。
 さらに日ごろからの備えということで、解熱剤、検査キットを用意いただくなど、セルフケアや自己検査の準備もお願いいたします。ワクチン接種についても、オミクロン株対応ワクチンの速やかな接種の検討、インフルエンザワクチンの接種についてもご検討いただきたいと思います。道のワクチン接種センターでは、オミクロン株対応ワクチン、ノババックスワクチンの接種を行っています。現在、今週末から2月中旬までの全ての日程で予約することが可能な状況になっています。接種を希望される方は、道のホームページでご確認いただき、ご連絡いただければと思います。
 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の取り扱いについてです。本日、総理が会見を行いました。原則、この春に5類感染症とする方向で専門家に議論していただくということであります。そして位置づけの変更に伴って、患者、濃厚接触者の外出自粛は見直すこと、医療提供体制、公費支援などは段階的に移行するということとともに、ワクチン接種は、今後の接種のあり方について検討を進めるということであります。また、マスクの着用についても見直していくという方針が本日、示されました。こうした位置づけの見直しについては、道としても全国知事会と連携いたしまして、昨年末になりますけれども、国に要請を行ったところであります。2類相当から5類へということで、一貫して、そういった視点での議論が続いてきているのですけれども、道としては分類にかかわらず、道民の皆さまの日常にも大きく影響する、現在の対策をどうしていくのかということが重要だと思っています。2類相当から5類に変えたら、何か問題が全部解決しますということではなくて、現在の対策をどうしていくのかということが重要だというのが、われわれの認識です。例えば、必要な医療の提供をどのように図っていくのかということ。また医療費の公費負担については、地域間で格差が生じることのないように、やはりこれは国費による対応が必要ということ。そしてマスクの着用についても、現在、屋内で距離が確保できずに会話するときは、着用をお願いしているわけでありますが、これを見直す場合については、エビデンスをもって、道民の皆さまのご理解とご協力が得られる説明が併せて必要であります。まもなく1月下旬となるわけですけれども、総理のほうから本日、(見直し時期について)この春というご発言がありました。春というのが何月なのかということはあるかもしれませんけれども、今申し上げたような点も含めて、早急に国としての考え方を示していただくことが重要だと考えています。自治体との協議も行っていただくように、全国知事会としても求めています。都道府県だけではなくて、市町村も含めて協議しながら、コロナ対策が大きく変わるという場合については、結局、現場は市町村であり都道府県なので、国がこうしますよ、ああしますよと言ったとしても、その説明を求められるのは市町村だったり、都道府県だったりしますので。また春ということで、意外に時間がないという状況なので、この点は(全国)知事会と連携して、強く求めていきたいと思っています。
 年末年始が過ぎまして、1月も後半に入ってきたわけでありますが、道内の感染状況は減少傾向が続いている状況にあります。寒さが本格化する時期となるわけでありますが、道民の皆さまには、基本的感染防止行動への引き続きのご理解とご協力をお願い申し上げます。
 これが二点目です。

令和4年度「北方領土の日」特別啓発期間の取組について

 最後三点目でございます。
 2月7日の「北方領土の日」を中心とするこの1カ月間は、「北方領土の日」特別啓発期間ということで、1月21日から2月20日までの期間(啓発活動を)行います。来月で1年となるわけでありますが、ロシアによりますウクライナ侵略が、いまだ続いているという状況にあります。日ロ関係は依然として厳しい状況にあります。しかしながら、こうした情勢にあるからこそ、北方領土問題の解決に向けた国民世論の喚起が何よりも重要であります。道内各地、全国で啓発活動を実施していきます。
 道内の主な取り組みでありますけれども、2月7日の「北方領土の日」には、私も会場でアピールする方向で調整させていただいておりますけれども、さっぽろ雪まつり会場において、3年ぶりに「北方領土フェスティバル」を開催いたします。そしてチ・カ・ホ(札幌駅前地下歩行空間)で署名活動も行わせていただきたいと思います。また、この期間中でありますけれども、チ・カ・ホやサッポロファクトリーに設置いたします啓発ブースにおいて、ロシアによるウクライナ侵略によって、領土問題が厳しい状況にあることを踏まえた展示も行うこととしております。こうしたさまざまな取り組みを通じて、領土問題を積極的に発信していきたいと考えています。詳しくは、皆さまのお手元にお配りさせていただきました資料もご参照いただければと思います。
 ここで、今年度の「北方領土の日ポスターコンテスト」と「北方領土動画コンテスト」の最優秀作品を皆さんに紹介したいと思います。こちら(スライド)がポスターになります。こちらは岡山県の小紫萌菜さんの作品であります。そして動画コンテストですけれども、福島県の髙橋洋平さんの作品です。動画作品の一部、短い時間ですけれども、少し紹介させていただきます。

(動画放映)

 こうした作品も啓発に活用させていただいて、取り組んでいきたいと思っています。
 また、現在、根室管内の高校生の皆さんには、北方領土を紹介する映像制作に取り組んでいただいております。このほか、若い世代をターゲットにしたYouTube広告などによって、広く視聴を促しまして、この問題の関心と理解を深めていただけるように、さまざまな啓発活動を展開してまいります。
 報道の皆さまには、日ごろから積極的な取材、報道にご協力いただいているところでございます。道民の皆さまに、北方領土返還要求運動に対するご理解、ご協力をお願いする上で、引き続き、報道の皆さまにもお力添えいただきたいと思います。皆さまのご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 私から以上です。

記者からの質問

(読売新聞)
 コロナに関して一点ご質問です。先ほどのお話と重なる部分はあるかもしれないのですが、2類から5類の議論の中で、結構大きな節目にはなると思うのですが、特に観光業とか道内のいろいろな産業に対して、5類になることでどのような期待があると考えられるのかというのと、一方で、先ほどお話になったかもしれないのですが、いろいろ議論を進めていく中で、政府に対してこういうふうに進めてほしいとか、何か要望とか注文というのがあれば教えてください。

(知事)
 今日、総理のほうから、2類相当から5類にという検討をしていくと、そしてその時期については春ということでありました。先ほど申し上げたように、都道府県、市町村、国民の皆さまに大きな影響が出ると思っています。ですので、その方向性、考え方といったものについては、できるだけ早く示していただきたいと思っています。ぶら下がり(会見)で総理のほうから今日、その考え方についてお話があって、また、国会が開きますので、その中でさまざまな議論が行われるのだとは思いますけれども、大きな関心事でもあるので、例えば総理に会見をしていただいて、国民の皆さまに、今の時点ではこういうふうに考えているということをお話しいただくなど、大きく方向性が変わる中で、その過程も含めて、みんなと共有しながらやっていく必要があるのではないかなと思っています。
 道としても、今日、総理のほうからざっくりした考え方が示されましたので、この中で国に要請すべきこと、要望すべきことといったものを整理しながら、全国知事会ともしっかり連携して、必要なものについて求めていく、道として対応が必要なものについては整理して、対応についても検討していく、こういったことで対応していきたいと思っています。
 観光において言えば、今の時点でも行動制限はかかっていないわけですけれども、見直しの最終的な形が全くまだ分からないので、何とも言えないというところはあるのですけれども、今、インフルエンザの拡大もありますし、コロナがなくなるわけではないのですね。感染したら発熱して具合が悪くなるという状況は変わらないので、引き続き必要となる支援などもあります。そういったことも踏まえて、しっかり必要な要望、要請を行っていきたいと思います。

(北海道新聞)
 今のコロナの5類の関係で一点お伺いしたいのですけれども、これまで知事もですね、全国知事会と連携して要請されてきたと思うのですけれども、今回のその政府の方針、今示されたというところでの知事の受け止めはどうでしょうか。

(知事)
 示されたというか、例えば、患者、濃厚接触者の外出自粛は見直し、医療提供体制、公費支援などは段階的に移行する、ワクチン接種は今後の接種のあり方について検討、そしてマスク(着用)について見直すということなのですけれども、ちょっと中身がまだ分からないのですよね。
 私が一貫して申し上げているのは、2類相当から5類ということで、何もかもがバラ色に解決するということではなくて、例えば、先ほど言ったような医療費をどうするのですか。医療費をやはり国費で対応してほしい。財政力によって、こっちは無料だけれども、お金がないところは有料ですということにもならないでしょうから、これは基本的には国費で対応してほしい。ただ、これは、今日の話では段階的に移行という表現です。ですから、それがどういう中身なのですかということもあります。マスクの見直しについても、今、皆さんにマスクしてくださいと言っているわけですね。その中で、エビデンスをもって、まず説明をする、そして国民が、なるほど納得ですねということで、理解と協力をもってやっていくということが大事だと思うので、まだそこら辺の説明とかはないので、まず考え方を示していただくというのが大事かなと思います。そして、(見直しの)時期は春と言っているので、そんなに時間がないのではないかなと思うので、今の時点での考え方はこういうことですということを早く示していただいて、都道府県がやるべきことも出てくると思いますし、市町村がやるべきことも出てくると思いますし、そういったところは、できるだけ早く整理していかないと、時間もあまりないのかなと思っていますので、ここは強く全国知事会と連携して求めていきたいなと思っています。

(日本経済新聞)
 5類への移行の件なのですけれども、まだ国の考え方も詳細に示されていない段階ではありますが、現段階でですね、道としての新しい対策のあり方とかですね、対策内容を道民の方に示す時期とかですね、内容の方向性等、知事の中でお考えがあれば伺いたいのですけれども、いかがでしょうか。

(知事)
 繰り返しになって恐縮なのですけれども、今日、総理のほうから(見直しの時期は)春という話がありました。基本的に、感染症法上の2類相当から5類に変える話については、47(都道府県)の知事それぞれが、私は5類です、私は2類ですとか、そういうことではないので、そこはしっかり国で決めなければいけない。ただ、春ということなので、やはり準備とかも当然必要になってくるのだと思っていますので、考え方をできるだけ早く示していただき、その中で、道としても必要なことは当然しっかりとやっていかなければいけないと思っています。
 道としての考え方については、単に2類相当から5類へということに議論が集中しているのですけれども、先ほど言ったように、医療費の負担について、地域格差が生じますということではいけないと思いますので、やはりしっかり国費で対応するなどといった部分についても、しっかりと都道府県知事として、全国知事会として国に話していきたいと思います。いずれにしても、議論するにしても何にしても、基本的な考え方は早く示していただかないと、なかなか前に進んでいかないのかなと思います。国会が始まるこのタイミングで今日、(総理が)お話しされたことで、当然、論戦やさまざまな議論が行われると思いますけれども、実際に(対策を)するのは都道府県と市町村なのですよ。別に国会議員が何かやるわけではないのです。都道府県とか市町村、保健所の職員が説明もみんなするわけですね。ですから、そういったことを考えると、やはり基本的な考え方を早く示していただいて、みんなで準備して対応していくことが大事ではないかな思います。

(時事通信)
 先ほどから少しお話があるのですけれども、23日に通常国会が召集されます。知事として注目されている議論ですとか、法案等があれば教えてください。

(知事)
 国民生活に直結するさまざまな話が議論されると思うのですけれども、まさに今日、総理が感染症法上の見直しの方向性をお話しされました。今、3年ぶり、3年ぶりという言葉で、さまざまなイベントなども再開されている状況もありますけれども、道民の皆さまの暮らし、また、事業者の方々に大きな影響を与えてきたコロナとの向き合い方を、大きく転換していこうという話だと思います。ですので、そういったところはしっかり注視していきたいと思っています。
 また、ロシアのウクライナ侵略を契機に、エネルギー、そして物価高騰などによって、これは道民のみならず国民全体が大変厳しい状況にあります。こういったところに対する緊急経済対策を、道として今、行っておりますけれども、国としても総合経済対策を今、行っていただいています。ただ、全国的にはさらにまた、春に向けて電力料金が上がっていくという状況などもありますので、国民の暮らしを、いかなる状況下にあっても守っていく議論をぜひしていただきたいと思っています。さまざまな課題があると思いますけれども、ぜひ国においては、さまざまなことの方向性を決定していく、そして、丁寧な説明を国民の皆さまにしながら政策を実行していく、このことを論戦を通して明らかにしていっていただきたいなと思います。

(時事通信)
 すみません、コロナの質問も大丈夫なのでしょうか。

(広報広聴課長)
 1回話題(に関連した質問)はちょっと終了させていただいていて、後にしていいですか。

(時事通信)
 分かりました。

(日本経済新聞)
 昨年から続いている貨物路線に関する協議の件なのですけれども、国交省と道、JR北海道さんとJR貨物さんのほうでですね、実務者で函館から長万部の函館線について、貨物をどうするのかという議論が進んでいるかと思いますが、現状での会議の協議の進捗状況と、あと道としての考え方をあらためて伺いたいなと思っているのですが、いかがでしょうか。

(知事)
 函館-長万部間の鉄道貨物輸送の重要性は、議会議論のみならず、さまざまな機会を捉えて、国や道民の皆さまにお伝えしてきているところでありますが、本道のみならず、全国のネットワークを構成する上でも、不可欠な輸送モードであると考えています。今、ご質問のありました国、道、JR貨物、JR北海道の実務者レベルで、北海道と本州間の物流を着実に確保していくという観点から、論点整理のための意見交換を開始させていただいています。現在、必要な条件や課題の整理などを、引き続き行っているところであります。

(北海道新聞)
 北電の電気料金の値上げについてお伺いします。今週木曜日ですね、北電の藤井社長から知事に対して、電気料金値上げに関する説明がありました。今回の社長の説明ですね、どういうふうに受け止めたのか、あと北電側に今後どのような要望を行っていくのか、お伺いしたいと思います。

(知事)
 (面談は今週)18日ですけれども、そもそも北電の藤井社長から、この(電気料金の)値上げの説明をしたいということで、かねてからそういうお話があったものですから、やはりこれは、私はオープン(公開)で説明していただく必要があるのではないかと思いまして、(報道の)皆さんも入られた中で、その説明を受けました。今、さまざまな物価の高騰が続いています。家計はもとより、中小企業の経営などが大変厳しい状況にある中で、電気料金の大幅な値上げが、道民の皆さまの暮らしと地域経済に大きな影響を及ぼす懸念について、お伝えいたしました。また、北電において、経営の合理化、効率化について、あらゆる分野で聖域を設けずに最大限の企業努力を行っていただいて、できる限り値上げによる影響が少なくなるように慎重に検討していただきたいということと、道民の皆さまに対して、やはり丁寧でわかりやすい説明を行っていただきたいということをお話ししまして、藤井社長の方からは、経営効率化の深掘りに取り組むことと、お客様の負担軽減につながるように、省エネサービスなどを丁寧に提案していくことについてのお話がありました。お話があったわけですので、北電における今後の検討をしっかり注視していきたいと考えています。

(北海道新聞)
 今後、特段、北電側に何か知事側から要望することはないのですかね。

(知事)
 当日の説明の中でも、電気料金の値上げの内容については現在検討中ということで、説明もなかったわけです。その中で、まずは北電としてもしっかり努力していただいて、できる限り値上げによる影響を少なくしていただくようにお話をした上で、負担軽減につながるようにと社長もお話ししていましたので、そこをしっかり、われわれとしては注視していきたいと思っています。

(北海道新聞)
 今回、値上げ幅のほうは公表されていませんけれど、道民の家計に大きな負担が生じるものと思います。知事として、北海道として、電気代の今回の値上げに伴ってですね、何かこう支援策、講じるお考えはございますでしょうか。

(知事)
 電気料金や燃油高だとか、今、本当にさまざまな影響があります。本日も先ほど、「北海道経済対策推進本部会議」を開催いたしました。その中でも、今お答えしたような内容について情報共有させていただいて、道民生活や道内経済への影響について、業界団体へのヒアリングなどを行って、その影響の把握に努めているところでありますが、そうした声も踏まえて、時期を逸することなく、切れ目のない、幅広い対応を検討すること、そして、緊張感を持って、迅速かつ効果的な支援に取り組むことを、本日あらためて指示いたしました。今後も、国の支援策の取り組みの状況も注視しながらではありますが、道民の暮らしや道内経済の影響の緩和に向けて、適切に取り組んでいきたいと考えています。

(北海道新聞)
 議会との関係について伺います。道議会と道が事前に質疑の応答を、文言を細かく擦り合わせる、いわゆる答弁調整について伺います。知事は2019年の知事選中の報道各社インタビューで、自身の夕張市長時代と比較して、道議会の答弁調整に違和感があるとの認識を示し、当選後の6月、道民理解ですとか議会活性化を理由に見直しを表明されました。歩調を合わせるように、道議会の全会派も、例えば事前に議員に示す答弁要旨は簡潔な箇条書きにするなど、そういったことを再確認したわけですけれども、これ以降、この答弁調整は見直されたというご認識でいるのか。また見直されたとすると、具体的にどんなふうに今変わっているというふうに思われますでしょうか。

(知事)
 今、お話がありましたけれども、この意見交換の方式の導入、見直しということで、私が知事に就任した最初の議会の議論にあって、議会のご協力もいただきながら見直しを図ったということであります。
 この間、私も議会議論させていただいていますけれども、本当に多岐にわたる道政課題について質問をいただきますので、ここはしっかり限られた時間で議会と議論していく上では、質問の趣旨、これはどういった趣旨なのですかということだとか、その方向性だとか、そういったものを確認してしっかり答弁していく、このことは私は必要ではないかというふうに思っていますので、議会とも、当然、道民の皆さまが期待する真摯で活発な議論、そういったものに対して、これからもしっかり向き合っていきたいなというふうに思っています。

(北海道新聞)
 取材では、道が議員に示しているのが、簡潔な箇条書きというよりは明らかな文章で、また場合によっては語尾の言い回しですとか、「てにをは」に至るまでの細かな調整があるなど、これは従来とあまり変わっていないという証言もあるわけですけれども、また実際に議会議論を、いち道民として拝見していても、なかなか用意した紙を淡々と読み上げるような場面が本会議を中心に散見されます。
 確認なのですけれども、今、知事は意見交換というお話をされましたけれども、答弁調整というものは行っていないという認識なのか、また、これは行っていないとすれば、鈴木道政になって変わったというふうに私たちは理解すればよろしいのでしょうか。

(知事)
 一言一句というところについては、議会と、いわゆる理事者側で、私が就任して、答弁を準備するに当たっての意見交換は、この方式を導入してやっていこうということになっていますので、だからそこは適切に、もし細かく調整しているという部局というか、そういう事例があるということであれば、そこはお互い、また適切なやり方にしていくということなのではないかというふうに思っています。

(北海道新聞)
 関連で、そうなると知事としては、元々のこの仕組み、細かな擦り合わせみたいなものは、やっぱりこれは変えたいという思いがあって、今回それをできるだけ変えるようにしましたということなのですが、ただ、なかなか実態としてはできていないものもあるとすれば、それは直すようにこれからも努めていきたいという、そういう理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 さまざまなご意見がありますから、それは議会側と申し合わせして、意見交換はこういう形でやっていきましょうということで、私が知事に就任してから見直しているわけですから、そのルールに基づいて、適切に運用していくということが基本だと思っています。
 ですので、そういった本当に細かい次元まで、一言一句というところまでやっているというところが一部あるのであれば、そこは従来のやり方が変わっていないわけですから。議会と申し合わせている内容が(ありますから)、そこにしっかり戻していくということなのだと思います。

(北海道新聞)
 関連で、最後なのですけれど、そういう部局があるとすればということは、少なくとも知事はそういうことが行われているということは把握していないし、認識していないということになるのでしょうか。

(知事)
 基本的には、議論がどういう趣旨なのかとか、方向性なのかとか、そういったことが全く分からないとなると、限られた時間でしっかり答弁することは、これはできないのですね。ですので、意見交換して、答弁の準備をする、このことはやはり必要だと思っています。(1回の定例会で平均)400問ぐらいですか。質問が400来るのですよ。それで全く何の準備もなく、その時に行き当たりばったりでやるという、そっちのほうがおかしいですから、だから質問の趣旨とかそういったものは、意見交換してやっていくのが必要だと思います。
 ただ、そういった細かい部分で一言一句、これが何かどうだとか、そこはどうなんだということで、お互い議会と理事者側で見直したわけですから、そういった事実があるのであれば、適切に、ルール通りにやるということに尽きると思うので、もしそういったことが、北海道新聞さんでこういうことがあったということだったら、それを真摯に受け止めて改善していくということではないでしょうか。

(広報広聴課長)
 このほかご質問いかがでしょうか。よろしいでしょうか。時事通信さんはよろしいですか。なければ、以上をもちまして本日の記者会見を終了いたします。

 

この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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