仕事始めのあいさつ(令和5年1月4日)

職員に向けた仕事始めのあいさつ

令和5年1月4日(水)記者会見室

   職員の皆さん、明けましておめでとうございます。

 まずは、年末年始返上で、新型コロナウイルス感染症への対応、そして危機管理への対応に尽力をいただきました職員の皆さん、そしてご家族の皆さんに、心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。本日、再び皆さんとお会いをして、新年を迎えることができる。このことを嬉しく思っております。本年も、皆様よろしくお願い申し上げます。

 新しい年を迎えたものの、新型コロナウイルス感染症の流行が続いています。間もなく3年を迎えるというところであります。現在も、新規感染者数、そして病床の使用率、この状況も高いレベルにあるという状況の中で、これからは、新年会をはじめとして、再び社会経済活動、これが活発になっていくということがありますので、職員の皆さんには、引き続き、警戒感を持って対応に臨んでいただきたいと思います。

 また、エネルギーや資材価格の高騰などによって、厳しい社会経済環境も未だ続いているところであります。足下の影響緩和はもとより、社会経済活動の回復を確かなものにしていくためにも、これからの対応が重要になります。関係部局が連携をして、しっかりと取り組んでいただくようお願いを申し上げます。

 さて、本年は、私たちの社会経済活動にとって不可欠な「エネルギー」、「デジタル」、「食」の3つの分野の変革の動きが、一層加速していくことが見込まれます。これらはいずれも、北海道のポテンシャルを発揮することができる分野であります。その価値を高めていくためにも、積極的に対応し、取組を進めていかなければなりません。

 エネルギーについては、全国随一のポテンシャルを有する再生可能エネルギーの最大限の活用を図るとともに、我が国最大の森林面積を有し、四方を海で囲まれているという特性を活かし、森林クレジットやブルーカーボンなどの吸収源対策に取り組んでいくことが重要になります。こうした取組は、道庁自らが率先をして行動し、道有施設や設備の脱炭素化を進めていくことが必要になります。4月には、札幌市においてG7気候・エネルギー・環境大臣会合が開催をされるなど、こういった機会も効果的に活用して、本道が目指すゼロカーボン北海道の実現に向け、全庁挙げて取り組んでいきたいと考えています。

 広域分散型の本道は、デジタルの利点が最も発揮できる地域でもあります。暮らしや産業など、あらゆる分野でデジタル化を進めていく中で、複雑化する地域課題の解決に向けては、デジタルの活用が欠かせない状況にあります。道庁は、そうした地域の取組を支援をしていく重要な役割を担っています。そのためにも、職員の皆さんが、デジタルを活用しようとするマインドと活用できるスキルを兼ね備えていただくこと、このことが重要であります。本年は「デジタル人材育成元年」として、デジタル推進リーダー育成など、様々な研修を行ってまいります。職員の皆さん一人ひとりが、積極的に知識の習得などに取り組んでいただきたいと思います。

 皆さんは、年末年始、おせち料理など美味しい料理、そしてお酒を召し上がったと思います。世界の食料需給リスクが顕在化し、国内自給の重要性が高まる中、食卓に並ぶ料理を支えるのが、我が国最大の食料供給地域である北海道であります。国と連携を図り、地域と一体となって、本道の一次産業における生産性の向上と競争力の強化などを図り、我が国の食料安全保障への貢献に向けて、取り組んでまいります。

 本年は、本道において、先ほど申し上げたG7気候・エネルギー・環境大臣会合のほか、アドベンチャートラベル・ワールドサミットや全国豊かな海づくり大会が開催され、また、北海道ボールパークFビレッジも開業をいたします。こうした国内外から注目が集まる好機を確実に捉え、本道の魅力を広く発信していくことが重要です。このため、一つひとつの会合などで終わらせるのではなく、それぞれを連携させ、相乗的な効果を生み出していくことが必要になります。関係部が常に情報共有を図り、意見を出し合い、発信力を高めるようにお願いをいたします。

ここで、こうした政策を進めていく上で、改めて、私から職員の皆さんに、心懸けていただきたい3つの考え方を申し上げたいと思います。

 1つ目は「複眼思考」であります。普段、皆さんは、それぞれの職場、立場で、様々な課題に対応していると思いますが、社会経済情勢が多様化・複雑化する中で、解決の手立てを見つけるためには、その一面だけを捉えず、見方を変えて、様々な面から検討していく、このことが重要になります。先ほど申し上げた大きな行事間の連携も、そうした複眼思考が求められます。また、人口減少問題について言えば、定住人口を増やすことに正面から取り組んでいくことはもちろん大切なことでありますが、そこから一歩踏み出して、北海道に愛着を持ち、地域課題に関わってくれる人たち、すなわち関係人口を増やし、北海道を活性化していく、このことも重要であります。

2つ目は「改善思考」であります。時代が大きく変化をする中、前例が通用しないことも多く、日々取り組んでいる業務についても、その時々の状況を見極めて、見直すべきところは大胆に見直しをしていく、このことが必要であります。昨年末に申し上げました若手職員の活躍は、そうした改善に取り組む好事例であります。また、現在、皆さんが取り組んでいる公用スマホの実践事例もその一環であります。新しい試みを積極的に取り入れ、横展開を図っていくなど、様々な業務分野で、改善の事例を積み上げていただきたいと思います。

 3つ目は「発信思考」であります。どんなによい政策に取り組んでいても、その内容を知っていただかなければ、効果は半減してしまうと言っても過言ではありません。情報が溢れる時代だからこそ、効果的に発信をし、道民の皆様のご理解とご協力をいただき、共感を得ながら進めていくことが大切になります。令和元年に立ち上げたほっかいどう応援団会議は、約600の企業・団体の方々、約1万3千人の個人の皆様に参加をいただき、そのネットワークを活用して、情報を発信することで、ふるさと納税や企業との連携の取組につながっています。理解と協力を得ることの重要性を常に念頭に置きながら、受け手の立場に立って、効果的に情報を発信していただきたいと思います。

 以上、当たり前と思われる方々も多いのではないかと思いますが、新しい年の始まりに当たって、今一度、見つめ直していただきたい仕事への向き合い方を申し上げました。お一人おひとり、こうした思考を持ちながら、困難に正面から向き合い、解決に向けて取り組んでいくことが、道庁の発展、そして、北海道の発展、さらには、日本全体の発展に繋がることになります。是非、これからの北海道を創っていくという気概を持って、仕事に取り組んでいただきたいと思います。 

  年頭に当たっての私の思い、そして、職員の皆さんに期待をしたいことを申し上げました。私自身も、引き続き、職員の皆様とともに、自由闊達に議論をし、伸び伸びと働ける職場環境づくりを進めていきたいと考えています。そして、直面する様々な課題の解決に向けて、道庁が一丸となって、しっかりと取り組んでいきたいと考えています。皆さん、本年もよろしくお願い申し上げます。

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