平成12年国勢調査第2次基本集計結果の概要
北海道分、労働力状態、就業者の産業別構成
Ⅰ 労働力状態
1 労働力人口
平成12年10月1日現在の北海道の15歳以上人口は、4,864,454人で、そのうち就業者は2,730,723人で、完全失業者は136,953人となり、この両者を合わせた労働力人口では2,867,676人となっている。
この結果、15歳以上人口に占める労働力人口の割合(労働力率)は59.0%となり、前回(平成7年)の61.3%に比べ2.3ポイント低下したが、非労働力人口の割合は39.8%となり、前回の38.2%に比べ1.6ポイント上昇している。
また、労働力人口に占める完全失業者の割合(完全失業率)は、前回の4.4%から今回4.8%に拡大している。
2 男女別の労働力人口・労働力率
(1)労働力人口・労働力率
男女別に労働力人口をみると、男性は73,030人(4.2%)減少し1,681,624人となり、女性は5,499人(0.5%)増加し1,186,052人となっている。
労働力率をみると、男性は4.0ポイント低下し73.2%となり、女性は0.8ポイント低下し46.2%となっている。
労働力人口の増加率を15歳以上人口の増加率(男性1.1%、女性2.1%)と比べると、男性は5.3ポイント低下し、女性は1.6ポイント下回っている。
(2)労働力率の推移
男女別の労働力率の推移をみると、男性は大正9年の93.5%から昭和25年の84.3%まで低下を続け、30年には86.1%と上昇した後、35年には再び低下し40年には83.6%となり、45年には84.3%と上昇したものの、50年からは一貫して低下しており、今回は73.2%と過去最低となっている。
一方、女性の労働力率は大正9年の46.7%から昭和15年には48.8%となり、その後45年まで43~45%台で上昇、低下を続け、50年には石油危機を契機とした経済不況の影響により42.5%に低下したものの、55年には43.7%と上昇傾向に転じ、平成7年には47.0%となったが、今回は46.2%と前回を下回っている。
(3)年齢階級別の労働力率
年齢階級別に労働力率をみると、男女間の差異は縮小傾向にあるものの、男性は、在学者の多い15~19歳及び65歳以上を除くといずれも高い数値を示し、特に、25歳から59歳の各年齢階級では90%台となっている。
一方、女性では、20~24歳で72.7%と全年齢階級で最も高い数値を示し、25歳から59歳の各年齢階級では50~60%台となっている。
(4)完全失業者数・完全失業率
男女別に完全失業者数をみると、男性が82,957人で、女性が53,996人となり、完全失業率は男性が4.9%、女性が4.6%となっている。
平成7年と比べると、完全失業者数は男性が2,772人(3.5%)増加しており、女性では5,409人(11.1%)増加となり、完全失業率は男女とも上昇している。
Ⅱ 産業別構成
1 産業大分類別割合
(1)就業者数の割合
平成12年の就業者2,730,723人を産業大分類別にみると、「サービス業」が800,043人で、就業者数全体の29.3%を占めて最も多く、次いで「卸売・小売業、飲食店」が632,564人で23.2%、「建設業」が340,175人で12.5%、「製造業」が256,871人で9.4%、「運輸・通信業」が188,976人で6.9%などとなっている。
(2)就業者数の増減
平成7年から5年間の就業者数の増減をみると、75,712人減少し、率にして2.7%のマイナスとなっている。
これを産業大分類別にみると、増加した産業は、「サービス業」が36,912人(4.8%)、「不動産業」の310人(1.2%)と2産業のみとなっている。
一方、減少した産業は、「農業」が21,465人(11.5%)、「漁業」が8,542人(16.6%)、「林業」が3,519人(28.0%)と、第1次産業が大きく減少している。
2 産業3部門別割合
(1)就業者数の割合
産業3部門別に就業者数をみると、第1次産業では217,908人で、就業者数全体に占める割合は8.0%、第2次産業は602,859人で22.1%、第3次産業では1,881,089人で68.9%となっている。
(2)就業者数の割合の推移
平成7年からの5年間の就業者数の増減をみると、第1次産業は33,526人(13.3%)減少し、第2次産業が55,681人(8.5%)減、第3次産業も394人(0.0%)減となり、3部門ともマイナスとなっている。
平成7年の産業3部門別就業者数の割合(第1次産業9.0%、第2次産業23.5%、第3次産業67.0%)と比べてみると、第1次産業の割合は1.0ポイント、第2次産業が1.4ポイント低下したのに対し、第3次産業は1.9ポイント上昇している。
産業3部門別就業者数の割合の推移をみると、昭和25年には第1次産業が47.4%、第2次産業が23.2%、第3次産業が29.4%であったが、その後の高度経済成長ともあいまって、第1次産業の割合は急速に縮小し、この50年間に39.4ポイントもの低下を示したのに対し、第3次産業では39.5ポイントもの上昇となっている。
また、第2次産業の割合はさほど変化していない。
(3)男女別の就業者数の割合・増加率
産業3部門別就業者の男女別構成をみると、第1次産業は男性が122,011人(56.0%)に対し、女性が95,897人(44.0%)、第2次産業は男性が445,474人(73.9%)に対し、女性が157,385人(26.1%)、第3次産業は男性が1,016,166人(54.0%)に対し、女性が864,923人(46.0%)となり、第2次産業の男性の割合が他の部門よりも高くなっている。
平成7年からの5年間の就業者数の増減をみると、第1次産業では男性が19,715人(13.9%)減、女性が13,811人(12.6%)減となり、第2次産業でも男性が34,513人(7.2%)減、女性が21,168人(11.9%)減と男女ともマイナスとなっている。
第3次産業では、男性が28,582人(2.7%)減少したが、女性が28,188人(3.4%)増加となり、この結果、第3次産業の女性のみプラスを示している。
(4)年齢階級別の就業者数の割合
産業3部門別就業者の年齢階級別の割合をみると、第1次産業では45歳から69歳までの各年齢階級で10%以上となっており、特に、50歳以上の就業者が全体の58.6%を占め、概して第1次産業は中高年齢層の就業者が多いことを示している。
一方、第2次産業では40歳から59歳まで、第3次産業では25歳から54歳までの各年齢階級でそれぞれ10%以上を占め、概して青壮年層の割合が高くなっている。
第2次基本集計結果統計表
第1次基本集計結果の概要(人口・世帯数の確定数)
第3次基本集計結果の概要(就業者の職業(大分類)、世帯の経済構成)
従業地・通学地集計結果(北海道)-昼間人口及び通勤・通学人口-
全国の調査結果(総務省統計局)